【note 始めました】 海外就職に必要な英語力とは〜その1 -- このエントリーを含むはてなブックマーク


このブログの読者の中には「アメリカの大学で働くWilly氏は英語が得意だろう」と想像している方もいるかもしれないが、おそらく私の英語力を知ったらひどくがっかりするだろうと思う。それではなぜ、たいして英語の出来ない自分がずっとアメリカで働けているのかと言えば、

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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(9完) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

ついに採用通知が来た!
この日記は過去に遡って書かれているので勤務は3月の初めからである。
仕事を探し始めてから、ほんの2〜3週間ほどだろうか。
驚くほど早く決まったというのが正直な感想である。
むろん本人の実力もあるだろうし、運や巡り合わせもあるだろう。

また、後から知ったのだがよく拝見しているブログの記事によれば、
中西部は日本から多数の製造業が進出している一方で日本人人口が少なく、
労働市場における日本人の需給がタイトなのだという。

確かに、ニューヨークやロスが好き!という日本人ギャル()はたくさんいるが、
「デトロイトが好き!」というギャルは私の知る限り一人も存在しない。
確かに中西部の冬の天気は極めて冴えないし
シカゴを除けば町自体も冴えないところが多い。
しかし思わぬところに日本人にとってメリットもある中西部なのである。



ふと「もし自分たちが日本に住んでいたら」ということを考えた。
就労経験4年、ブランク9年、7歳の娘の子育て中の妻が、
今回のような仕事につけたのだろうかと。
もちろん日本の正社員のように雇用が保証されているわけではない。
しかし、そのあたりに他の人と違う環境に身を置くメリット、
そしてアメリカ社会の懐の深さを感じた。

妻はまだ働き始めたばかりでこの先どうなるかは分からないが、
せっかくのチャンスをなるべく活かして欲しいと思う。

娘「パパ、仕事って変えることもできるの?」

私「いつでもできるよ。」

娘「じゃあ、次に働く時はパン屋さんがいいね!」


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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(8) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

採用の可能性が出てきてから、日常生活のフローを考えた。
妻も私も、今までのように気楽にやるという訳には行かないだろう。

米国は共働きが多く、一見共働きに暮らしやすい仕組みのようだが、
12歳以下の子供は一人で留守番させることができないし、
子供が運転免許を取るまでは移動には必ず親の車が必要だ。
保育所の料金も概して日本よりも高い。
決して共働きをしやすい環境ではないのだ。

ミシガンは田舎なので、地元出身の人は大抵親戚が近くにいて、
祖父母に子供を預けて働いたりしている人が多い。
信頼できるベビーシッターを探すにもコネの厚さが違う。
地方から東京に出て来た家族同様、
外国人には特に共働きのハードルは高いように思える。

しかし、とりあえずは私の大学の授業は4月で終わるので、
4月を乗り切ればなんとかなる。

妻が応募したポジションの勤務時間は8時半から午後5時。
通勤は片道10分強、残業は私が休みの時期を除けばあまりないようだ。

娘の学校は9時〜午後4時、
その他に、木曜はピアノに、金曜は水泳に行っている。
土曜日は朝から夕方まで補習校だが、
これは、私が娘を送って近所の図書館や喫茶店で
補習校が終わるまで仕事をするということでこれまで通りだ。

私は今学期、月・水が朝から夜まで大学、金曜日は午後1時半まで大学、
火・木は石油資源保護のため、遠い職場には行かずに
近所の喫茶店などで仕事をしている。

ということで、朝は私が娘をバス停まで送っていき、
その足で月水金はそのまま大学へ行くことに。
夕方は、月・水は学校の学童保育所で預かってもらい、
妻が午後6時までに向かいにいく。
これは有料で一日2時間で9ドルくらいである。
火・木・金は、私が近所のバス停まで迎えに行き、
ピアノや水泳に送る事に。

学校の春休み期間中なども共働き世帯のために、
大抵は小学校のチャイルドケアがある。
これはT市の場合、一日33ドル。

やっかいなのは、学校が休みになった時などだ。
こちらの公立学校は完全に腐敗していて、
雪がちょっと多く降るとすぐに休校になる。
先生が「私、スノーデー(雪で休校)が好き」などと言わば
「公式ずる休み」を宣言しているようなありさまだ。
私の勤める大学も遠距離通学者が多いので休校は多い方だが、
それでも閉まるのは娘の公立学校の半分から3分の1くらいである。

そうした時のために、
働く事になったら民間の託児所に登録しようと言うことになった。
あくまで、非常時のためのプランなので使うのは年に2〜3回だろう。
値段は公立学校のチャイルドケアの2倍近いが、
過去10年で1回だけしか閉まっていないそうだ。
ちなみに閉まったのは、エリアが停電した時である。

子供が病気の時は、曜日や状態に応じて、
いくつかの対策を考えておいた。

家事分担は、妻がこれまで娘の面倒を見るのに時間をかけてきたので、
それを全面的に私に見て欲しい、と言うことになった。
まあ、私の方が妻より感覚が子供に近いし(笑)良い案かも知れない。
幸い、娘は日英とも本を自分で読めるようになったし、
宿題の内容も写真を貼ったりするようなものは減って
アカデミックなものになってきたのでそれほど大変なことはない。

う〜ん、とりあえず生活は回りそうだ。


『さあ海外で働こう』


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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(7) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

電話は日本人役員との面接だったようだ。
日本時間と米国東時間を勘違いしていて、
半日ほど早く不意打ちにあった模様だが取りあえず無事終了。

ほどなく、本社にて面接を行う旨の連絡が入る。
これでショートリストに入ったということなので、
選考に残っている応募者はおそらく3〜4人だろう。

妻「本社で試験だって!どうしよう。」

私「特に英語で話す時のために、挨拶と短い会話を考えておいた方がいいね。
  なるべく自分の得意なトピックに引き込むんだ。
  だめでもいい経験になるだろうし、まあ取りあえず頑張りなよ。
  それにしても近いよねえ。
  僕がシンガポール行ったときなんてほとんど1週間がかりだったけど
  今度の面接は、車で10分だもんなぁ。
  一日中、採用担当と話さなくていいのは楽だね!」

ーーー

実際には試験は日本の入社試験のような国語と数学の試験だった模様。
奴は、どちらかというと、国語より数学の方ができるような気がしていたのだが、
オペレーション・リサーチっぽい問題をどうやら間違えたらしい。

あ〜あ、ああいう問題って問題設定を誤解すると間違えちゃうんだよね、。

あとはどうなるか結果を待つしかない。


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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(6) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

妻「ねえ、メール来たよ。電話面接だって!」

私「まじで?!すごいね、Willy妻。
  聞かれそうなこととかちゃんと答えを準備しておくんだよ。
  何で今働きたいと思ったのかとか、職歴のこととか、、、。
  家族の事は向こうから聞けないから、
  自分から全部説明するんだぞー。」

妻「うん分かった。求人に、日英バイリンガル、ってあるけど、
  どのくらい英語できればいいんだろうね。。。」

私「分からないけど、向こうに判断してもらうしかないよ。
  能力不足だって思われたら、採用されないだろうし。
  英語どのくらいできますかって聞かれたら、
  自分では判断できないので英語で面接/試験して下さいって言ったら。」

妻「じゃあそうするよ。」

このポジションがどういう採用プロセスになってるか知らないけど、
大学のポジションだったら1つにつき、3〜4人を現地で面接するのが
普通だ。電話インタビューはその2倍くらいすることが多い。
採用される可能性はせいぜい20%と言ったところだろう。



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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(5) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

ベルリッツは時給制のパートタイムの募集だったが、
当然、フルタイム、準フルタイムの求人もある。

フルタイムで週5日となると、
主婦の時間的な制約からしても勤務場所がかなり重要になってくる。
しかしすぐに2件ほど自宅から車で15分以内で行けそうな
求人が出ていることが分かった。

一件は、日本の大企業の事務関係のお仕事。
こういう職場環境がどうなのかは良く分からない。
日本の大企業だから、福利厚生などのベネフィットが
整備されていて働きやすいのかも知れないが、
一方で、駐在員と現地採用職員の軋轢もよく聞く。
待遇格差という問題もあるだろうし、
いわゆる日本企業特有の「空気読んでやって」、
「業務じゃないけど生活のセットアップ手伝って」
的なあいまいな依頼が火種になっているのかも知れない。
しかし、そうこう考えているうちにこの求人は埋まって
しまったようだ。

もう一件は、米国企業だが日本法人との連絡が主な業務
であるアシスタント的な仕事。
妻は秘書をやっていた事があるので
経験が活かせるという意味では良いし、
勤務場所も妻がよく行く近所のスーパーよりも近い。
ただし他の仕事より要求水準は高そうで、
もっと優秀な応募者がいそうだ。

私「詳細は分からないけど、練習も兼ねて応募してみたら?」

妻「うーん。これ、もし働くことになったら
  ちゃんと家のこと手伝ってくれるんでしょうね?」

私「あー、大丈夫だよ。」 ← といいつつ自信は無い。
 「そもそも、そんな簡単に採用されるのかな。」

妻「私、面接まで行けそうな気がするんだよね。」← 根拠のない自信

私「昔、試しに受けたTOEICの点数とか書かないんだよ。
  それくらいの点数じゃプラスにならないだろうから。」

妻「うん、分かった。」

応募の処理が保留のままのベルリッツを除けばまだ2件目の応募である。
大丈夫だよ、そんなにすぐ通ったりしないってば。
ちょっとググっても、アメリカで日本人の初めての就活って
半年くらいしてようやく決まるとかじゃん。


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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(4) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

ベルリッツの仕事に応募する準備をしている妻だったが、
求職というのはたくさんの仕事に応募してようやく1つ決まる
という類いの物だろう。それには能力もあるが運や巡り合わせが大きい。

私「まあ、仕事なんて決まるかどうかは運だから、
  良さそうだと思うのにはどんどん応募しなよ。」

妻「そうだね。一つ面白いの見つけたんだけど。」

なんとその求人とは、
うわなにをするやめくぁwせdrftgyふじこlp

...(中略)...

妻「ベルリッツも応募したんだけど、いつまで経っても under review
のままなんだよね。あんまりとる気ないのかな。」

私「上手く処理できてないのかもね。
  生徒集まってから先生決めるとかいう場当たり的なのもあり得る。。。
  まあ次、行きなよ。」

1件目の応募はいろいろと大変だが軌道に乗ってしまえばどんどん出せる。
独自書式の少ない英語圏の応募は特にそうだ。
そう、私も4年前の就職活動で75通のアプリケーションを送ったのだった。


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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(3) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

今や仕事の募集も応募もほぼ全てオンラインだ。
もちろん手書きの履歴書を用意する必要もない。

米国のレジュメは、基本的にフォーマットが自由だ。
名前や学歴、職歴などは書くが、基本的に何を書いても良いので
自分をきちんとアピールすることも重要となる。

学歴や職歴は変えようがないので、妻は、
ウィスコンシンにいた頃、プリスクールで毎週ボランティアをやっていたこと、
デトロイトでは日本人会がらみの役員をやっていたこと、
などを書いた。このあたりはまだ良い。

妻「えっ?リファレンス?これ、誰の名前書けばいいのかな。。」

仕事への応募に当たって、3人分のリファレンス(応募者の適性について
照会できる人物)を書く必要があるようだ。
日本人が一番苦戦するのがこのリファレンスではないかと思う。
米国では、仕事への応募に当たり前職の上司や同僚等3〜4人を
リファレンスとして記載し、求人した企業が問い合わせをできる
ようにするのが普通である。ただし、実際に照会を受けるのは、
せいぜい応募者を一番良く知っている1人くらいというのが相場だろう。

新卒で応募するなら大学の教官に頼めるが、夫の仕事についてきた
主婦の場合は、結構悩みどころだ。

妻は、私と相談した結果、以下の3人を選んだ。

1.ウィスコンシン時代にボランティアをしていたプリスクール
  の校長。メールでお願いしたところすぐに承諾。

2.以前に私の勤務先の大学に東日本大震災についての短いエッセイ
  を寄稿した際に担当だった日本語の先生。メールでお願いし
  すぐに快諾。

3.娘のキンダー時代の先生。ボランティアで子供に折り紙を教えた
  ことがあったため。直接話をしに行きOKをもらう。

リファレンスがどのくらい重要なのかは仕事内容にもよるだろうが、
こうして見ると、アメリカではコミュニティーとの小さな繋がりが
いかに大事かということを痛感させられる。

どうやら、ようやく1件目の応募にこぎ着けられそうだ。


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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(2) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

日本人の主婦が米国で就きやすい職業として
人気があるのが日本語の教師である。

一般的には実入りの良い職業ではないだろうが、
大学等で教えればそれなりの収入にはなるだろう。
講義の時間以外はどこでも準備できるから時間の融通も効く。
ただし、大学で教えるには最低でも修士号が必要になってくる。

この修士を取るという選択肢は、
状況によっては結構リーズナブルかも知れない。
多く州立大学では、学生が永住権を取得できれば、
州居住者用の学費が適用されて州外出身者の6割引程度になる。
うちの大学なら総額で年間1万ドル程度だろう。
さらに私の大学では教員の家族は学費が半額なので、
年間5000ドルで済む(医学部などは除く)。
つまり1万ドル(2年間)で修士が取れる計算になる。

知り合いの中国人はまず大学の職員として雇ってもらい、
学費を全額免除してもらって学位(こちらは博士だが)を取ろうとしている。
いろいろと裏技があるものである。

大学院の専攻を調べると、外国語の教師になるために
割と簡単に修士を取れるというコースがちゃんと用意されている。

状況としては、これも一つのキャリアパスとしてあり得たのだろうが、
妻にもその気になれば修士を取るチャンスは今までに何度もあった。
しかし実際には取らなかったわけで、
修士取ってから働くというのは無しだね、
ということになった。

もっとも、大学でなければ日本語を教えるために修士は必要ない。
適当にググると、自宅から車で15分ほどのベルリッツで
日本語の非常勤講師を募集しているではないか。

私「ねえ、ベルリッツで日本語教師募集してるよ。しかも便利な場所。」

妻「へー、面白いね。応募してみるよ。」

いよいよ、応募準備を始める妻であった。


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アメリカ就職活動〜主婦編・・・(1) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

現在、米国のグリーンカード(永住権)申請中の我が家であるが、
グリーンカードの前に取りあえず、
妻と私に無条件のEAD (労働許可証)が発行された。

これで、法律の上では妻も私も無条件に就職や転職活動ができるというわけだ。
無論、新たな雇用主にビザをスポンサーしてもらえば就職や転職は自由だが、
就労ビザを取るのは時間的、費用的、条件的にそれなりに高いハードルがある。

逆に言えば、EADを持っているという事は就職・転職活動の上では非常に有利だ。
日本人が、米国での就労に苦労するのは、まずこの就労ビザを取れるかどいうか
というところが大きな関門なのである。

大学の仕事は休みは多いけどテニュア取るまでは不安定だし
給料も慎ましい生活をするには十分だがそんなに高くもないので、
以前から、労働許可が降りたら仕事探してよ、と妻には言ってあった。
そこで、いよいよ妻も重い腰を上げて仕事探しを始めた。

妻は日本で4年ほど事務や秘書業務等に就いていたが、
結婚前に退職して以来、9年間働いていない。
英国の大学を卒業しているので英語は一応使えるし、
発音や聞き取りは私より得意だが、
留学したのが20歳を過ぎてからだったので
18歳から4年間の学部留学をした人ほどの英語力はない。
(これは、私が高校卒業後すぐの学部留学を勧める理由の一つだ。)
また、専攻は社会学だったので専攻に直結する職業もほとんどない。
特技と呼べるものは、料理とペンキ塗りくらいである。

娘「ママはパンを焼くのが得意だから、パン屋さんがいいね!」

私「うーん、それもいいけどお金を稼ぐには相当な数のパンを売らなきゃいけない。
  しかも、カウンティの規則によって、営業許可を得た商業用の
  キッチンで調理する必要があってだな・・・・。
  とりあえず、日本語を活かせる職業、できれば日本語と英語が
  両方必要な仕事を探すのが現実的なんじゃないかな。」

妻「うん、分かった。探してみる。。。」

こうして、妻の就職活動は始まった。



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日米の専門職のキャリアと賃金カーブの違い -- このエントリーを含むはてなブックマーク

日米の専門職のキャリアと年収を比較すると違う点は非常にたくさんあるが、
それが断片的に強調されすぎていることも多い。
そこで、企業や政府の研究開発分野で活躍する日米の専門職のキャリアと賃金が
どのように違うのか、大雑把に書きたい。


1. 日本は潜在能力重視、米国は学歴主義

日本の新卒採用の採用は、個人の潜在能力が重視される。
それは一流大学卒の肩書きであったり、
人間性の豊かさであったり、頭の回転の良さであったりする。

一方で、米国では学歴が重視される。
学士、修士、博士では新卒の初任給には雲泥の差があるし、
研究/開発関係の主要なポジションは博士が必須と言っても良い。
これは、米国では学歴が潜在能力(例えば自分で考える力)
を測るための指標としても比較的優れているという点に
大きく依存している。
例えば、私がいるような無名の大学であっても、
院生の潜在能力は学部生と比べて段違いに高い。

2. 修士+実務経験3年 = PhD 5年

日本では、専門知識は学問的な部分を除けば
企業内の実務経験を通して身につける傾向が強い。

一方で、米国の院生は専門性の高さは日本ほどではないものの
取りあえず社会に出てそれなりに仕事をこなせるだけの素地を
備えている人が多い。

米国のPhDは、日本で言えば博士というよりも、
修士+研究開発の実務経験3年と言った方がぴったりくる
かも知れない。

実際、日本の新卒社員は
少ないの給与をもらいながらトレーニングを受けるが、
米国の大学院生も少ない給与をもらいながら
トレーニングを受けるという点で似ている。

3.日本は年功序列、米国の賃金カーブは緩やか

日本は、企業内で人材を育成する関係で、
当初数年間の給与水準が低いのはある程度理にかなっているが、
そうした点を考慮した上でも賃金カーブが急で年功序列の色彩が強い。

一方、米国は、新卒の給与は高いもののその後の
賃金の上昇は非常に緩やかである。

その結果、日本では若年層の賃金の低さと高齢層の賃金の高さが
相対的に目立つ
ことになる。


こうしたことから、日米を断片的に比べると
その違いに驚くことがあるが、
長い目で見れば結局あまり変わらない
ということは
以下のイメージを見ると分かって頂けると思う。

日米年収


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世界中の大学ポストへの応募を考える -- このエントリーを含むはてなブックマーク

日本の大学では若手研究者の数に比べポストが少ないことが近年話題になっている。
これは大学院重点化の影響や定年延長など政策的な問題も大きいが
根本的な問題は少子化による市場規模の縮小だろう。

日本に限らず、欧米先進国は過去数十年のスパンで見れば
全般的に出生率は下がって進学率は頭打ちになっている上、
教育費のかなりの部分を担っている国家や地方自治体の財政は
苦しくなっているいるので、
次に考えるべきはエマージングマーケットしかない。

就職先を選ぶことと株を買うことの類似性はよく指摘されるが、
今や先進国の投資家は発展途上国の株を買っているわけで、
就職先としても発展途上国を考えるのはごく自然な流れであるように思う。

それではどこの国を選ぶべきだろうか?選択の際には

1)経済水準、大学教員の待遇
2)人材の需給
3)政治的・宗教的な社会制度
4)子女の教育環境
5)自然環境


といった点が重要になってくるだろう。

最初に考えるべきは、既に先進国の経済水準に並んでいる、
香港、シンガポールであろう。
これらの国では過密化から少子化は先進国よりもさらに進んでおり
出生率は1.0に近づいているが、
1)(準)英語圏としてのアドバンテージを活かして周辺地域からの流入が見込める。
2)政府の力が強く大学経営が安定している。
3)待遇が既に米国を越えている。
4)大学教員の社会的プレステージが高い。
5)日本人の英語のアクセントが問題になりにくい。
6)生活環境が日本に近く住みやすい。
といった多くのメリットがある。
両地域で多数を占める中華系には
アメリカで高等教育を受けた人材が豊富にいるので
競争は必ずしも緩くないが、教員の多様性を高めるという観点からは
日本人にはチャンスが大きいと思われる。


私が次に注目しているのは資源国だ。
天然資源の価格は今後長期間にわたって高騰が見込まれ、
多くの国で天然資源の高騰は国家にとって大きな増収となるので
公的セクターである大学は恩恵を受ける。
通常、資源国では人々は勤勉でなく、高度な人材供給は細りがちなので
欧米先進国のPhDを持っていれば外国人の入り込む余地は大きい。
例えば昨年末のこちらの記事によると
UAEのEmirati University では
assistant professor の月収は6,800ドル (*1) とされており、
住居、帰省費用、教育費などに補助が出ることや
UAEでは所得税がかからないことを考慮すれば
少なくとも名目では既に米国の給与水準を超えている可能性が高い。

中東地区の求人は、アメリカ統計学会(ASA)のウェブサイト
などでもたまにみかけることがある。
統計関係についてこの地区で需要のある分野は、
資源開発を中心としたエンジニアリング関係と
王族や国家資産運用のためのファイナンス関係なので
バイオ系一色のアメリカよりも、
日本人の得意分野との親和性が高いと思われる。

成長著しいアジアの発展途上国はどうだろうか。
W大M校にいた頃、経済学部の教授が
「次にポストを探すならアジアの発展途上国だ」
と何年か前に言っていたことがあると聞いたことがある。
方向性としては正しいのかも知れないが、私は現時点では賛成できない
東南アジアでは、海外学位の価値が高いかも知れないが
先進国との経済水準の格差が依然として大きすぎる。

また韓国、台湾のような国では、
自国民が留学して米国でPhDを取った後
帰国して就職する人の割合は年々上がっている印象を受けるが、
彼らに聞くと外国人に勧められるほどの待遇ではないと答えることが多い。
現地での生活に合わせてしまえば問題はないものの
日本との繋がりを保ったままで経済的に良い生活を送るのは
少し難しいような印象を受ける。

ちなみに、反対側からの視点であるが、
日本の大学への就職がアメリカの学生の間で
話題になっていたこともある。

日本の大学への人材供給は国内的には過剰であるが、
外国人を一定数入れることには一定の意味があるだろう。
しかし、基本的には、
1)終身雇用制による賃金カーブが理解されないこと
2)住居費が非常に高額であると認識されていること

の2点がネックとなっているため、
人気化することはなさそうだ。


(*1)1年間の給与が9ヶ月分か12ヶ月分かははっきりしないが、
別のソースでは、UAEの大学で、基本給は9ヶ月分で夏は別途手当が
充実しているとの話を読んだこともある。


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統計学科の友人の就職動向2010 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

W大M校に帰って、統計学科の友人の就職状況をいろいろ教えてもらった。

金融関係に関心を持っている友人のR(中国出身)は、
四大会計事務所のうちの一つに就職。
博士課程はまだ4年目だが早くも就職を決めてしまった。

保険会社を辞めて統計学科に来た友人のS(韓国出身)は今年で5年目。
生命保険との絡みで生存時間解析をやっていたのだが、
別に応用は金融じゃなくてもいい、と感じ始めて、
癌研究の某巨大組織のポスドクに内定。
統計学科はこんな感じで
手法を中心に考えて応用分野を変える人
も結構多いのではないかと思う。

アメリカ人のBは、今年4年目。
Duke大とシンガポール大が共同で設立した医学部に
助教(assistant professor)として就職。
純粋なアメリカ人でも条件が良ければ簡単に
他の英語圏の国に流出してしまうという例。
英語ができて優秀な人はアメリカがダメになっても、
職に困ることはないだろう。


P(メキシコ出身)は今年4年目だが、
指導教官が2年前に他大学に移籍した。
M校の統計学科では、指導教官が移籍した場合、
指導教官を変えない限り2年以内に博士課程を修了しなければならない。
大学の人材の流動性は高いので、博士課程の学生はそういった
ルールに常に注意しなければならない。
本人の希望は、ビジネススクールの教官ポストが理想との事だが、
競争が激しいので企業のポスドクも考えているとのこと。

S2(韓国出身)は今年で7年目。
博論はもう出せるはずだが、就職がまだ決まっていない。
これはあくまで主観だが、統計学科のPhDで就職が決まらない人は
能力に問題があるというよりも、積極的に就職活動していない
ケースが多いように思う。

2006年頃までは、売り手市場で就職はいくらでも見つかったが
近年はジョブ・マーケットが良くないので、たくさん応募する
ことが大事だ。


ブログ内の関連記事:
統計学科同期の就職先の動向
米国企業は何故、博士を採用できるのか?
アメリカにいる統計家の生涯賃金(企業・政府部門)
学科のニュースレター


テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

どの大学の公募に応募するか? -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカには大学は星の数ほど…というのは大げさにしても、
Carnegie Foundation による調査によれば2年制のところを含めて
約4391校(うち2年生の大学が約1840校)もあるらしい。
もっとも、日本の大学の数は文科省の学校基本調査によれば、
平成21年現在で、大学773校、短大406校で1200校くらいだから、
日米の人口の差を考慮すれば
アメリカの大学の数が滅茶苦茶多いわけではないのかも知れない。

いずれにしても、
普通の人が全ての大学の質を把握するのは不可能なので
公募に出す際は統計的に情報を処理して応募先を選んだ方が効率が良い、
と私は思う。

私が一番簡単で良いと思う方法は、
AAUP (American Association of University Professors)のサイト
Doctoral Institutions (分類:I, 要するに研究大学)
かどうかで判断するというものだ。
何故かというと、AAUPというのは要するに大学職員の組合だから
労働環境(研究環境+教育環境)で大学を測るという意味では
一番信頼できると考えられるからである。
この基準だと、アメリカの研究大学は約230校だ。
ちなみにこのデータベースは大学別の平均給与のリストが同時に
ついてくるので、現金な人には便利だ(笑)。
このデータの唯一の問題は、年毎に調査漏れ(恐らく未回答)の大学が
あることだが、2~3年分検索すれば大抵は出てくる。

もう一つの似た方法は、上で述べたCarnegie Foundation による調査の
データベースをダウンロードして、
大学分類が15~17(研究大学)のところを選ぶというもの。
レベルは、15、16、17の順に高く、
日本人が知っている総合大学は大抵、分類番号15である。
この分類の問題点は、PhDの排出輩出人数で大学を分類しているため、
一部の学部が大きめの博士課程を持っていると、
普通のティーチング・カレッジでも研究大学に分類されてしまうことだ。
実際、この定義ではアメリカの研究大学は280校くらいある。
実は私はこの基準で出願したら、
リベラル・アーツ・カレッジから面接のオファーが来てしまい、
行ってみたら全然研究とかする環境ではなかった、という苦い経験がある。
特に分類17のところはかなり微妙なのでAAUPのサイトで調べた方が良い。

ところで、なぜ研究大学にこだわるのかというと理由は3つくらいある。

一番大きな理由は、アメリカの4年生の大学は大雑把に分けて、
1. 教員が学期中に研究と教育を50%ずつやる研究大学 と
2. 教員が学期中は教育に100%エネルギーを傾けるティーチングカレッジ
の二つに分かれているからだ。
数学系だと、
フルタイムの授業コマ数は週12時間(3~4科目)(*1)
というコンセンサスがあって
研究大学ではその半分の週6時間(2科目)
というコンセンサスがある。
それ外の方式をとる大学は少ない(*2)。
トップクラスの大学とかビジネススクールのようにお金のある学科だと
週3~4.5時間(年間で3科目)くらいのところもあるが
それはいわば特別な感じだと思う。
州立の統計学科は貧乏なので週4.5時間なのは
私の知る限り University of North Carolina-Chapel Hillくらいだ。

二番目の理由は、ティーチングカレッジだと、
人事評価が教育で決まってしまうから
「純日本人にはちょっと不利なんじゃないの?」ということ。
もっとも、ティーチングカレッジは相当な人材難の模様なので
そんなに気にすることもないかも知れない。

三番目の理由は給料が良くないことである。
数学系だと、ティーチングカレッジの助教の給与は
税込で年5万ドルくらいなので
税金が高いことや車が必要なことを考慮すると
独身でないと長期間やっていくのはかなり厳しいだろう。

というわけで要点は、
アメリカの公募に出すとき
超優秀な人はアイビーとかUCBとか有名な大学だけ出せばいいけど、
そこまで自信がない人は、
エクセルとかで公募を分類して条件に合った所は
サクサク全部出しちゃいましょう、
ということだ(*3)。


(*1)
実際には、50(分)×3(回)×4(科目)みたいな感じ。

(*2)
ちなみに私のいる学科はそれが週8時間なのだがこれは特殊なケースだ。
もっとも、教える科目の大半(7割程度?)が教養科目なので
教育負担は週6時間のところとあまり変わらないかもしれない。)

(*3)
もちろん、アラスカは嫌だ、とかいうのはアリだと思う。
私はいわゆるディープ・サウス(アラバマ、ミシシッピー、ルイジアナ、アーカンソー)
はあまり気が進まなかったけれど、結局応募はしたし、面接のオファーが来たら
きっとホイホイと行ったと思う。友人がアーカンソー大に就職したが
別に不満はないようだ。むしろデトロイトより良いかも知れないw

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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

アメリカの就職面接の食事について -- このエントリーを含むはてなブックマーク

面接される側に立つとノン・ネイティブスピーカーにとって
ちょっと辛いのが学科の選考委員との食事である。

通常、昼と夜を合わせて3~4回くらい食事をする機会があるのが普通だ。
ランチは普通に食事をしにいくと言う感じだが、
ディナーは、学科長や選考委員の長など主要な人物2~3人と
一緒にとることが多い。時間としては2時間弱くらいのことが多い。
私が就職面接を受けた際には、
学科長、その配偶者と選考対象者でが来たことも2度ほどあったので、
小さめの学科だとこれも割と一般的な方式なのかも知れない。

この食事の目的は主に、
― 応募者が人間としてナイスな奴かを見極める
― どのくらい来る気があるのか見極める
― 配偶者や家族の情報について聞き出す
― 状況によっては専門分野の一般的な知識をちょっと見てみる
ということだと思う。

別に英会話の試験ではないので、
そこまで緊張して消耗する必要はないのだが、
私のような英語ダメダメ日本人の場合の戦略として
お勧めなのは、予め、ネタをたくさん用意しておくことだ。
例えば、私はかつて車が割と好きだったので、
デトロイトにあるWS大で面接を受けた時は車の話ばかりしていた。
事前にWikipediaで地元の情報を調べておけば、
いろいろ出てくるだろうから、
それに合わせ下調べしておけばネタも探しやすい。
住環境などの地元情報について、たくさん聞いても良い。
ただ、あまり強引に持っていくと、
自分勝手な人だと思われる可能性もあるので
そのあたりは注意が必要ではあるだろう。

英語が苦手だからバレないように静かにしておく、
というのは最悪の選択肢だろう。
英語力なんてどっちみち少し話せば分かってしまうし、
単に社交性のない消極的な奴だと思われてしまうと思う。

また、私はウ*ィスコンシ*ンにいた時、
ボランティアの会話パートナーと月に2~3回会って
他愛のない会話をしていたのだが、
普段ひきこもりがちな人(理論分野の人など)は
そういう経験を積んでおくと役に立つかも知れない。

家族関係については、
法律上は選考する側が質問してはいけないことになっているので、
一応自分から申告するのが望ましいだろう。
ただし、どっちにせよ聞いてくることが多い。
家族持ちなのか独身なのか、
家族持ちの場合、配偶者の仕事についてどうするつもりなのか、
ということが説明出来れば良い。

細かいことだが、家族持ちの場合、
大学から出たオファーを断るのにもっとも問題が少ないのは
「配偶者が反対している」という理由
なので、
その切り札を使いたい場合は逃げ道を作っておいた方が良いと思う。
例えば、デトロイトなら、
面接の時は「教育環境が良いので家族にいいと思う」と言い、
断る時は「市内が危険なので配偶者が反対している」と言うことができる。

私は英語があまりしゃれべないのだが、
昨年7回もフライアウトに行ったたくさん会話をしたので
その直後は少し流暢に会話ができるようになった。

タダで英会話の練習ができるというくらいの気楽な
気持ちで行くくらいがちょうど良いのかも知れない。


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アメリカの就職面接のプレゼンについて
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テーマ : アメリカ留学
ジャンル : 海外情報

アメリカの就職面接のプレゼンについて -- このエントリーを含むはてなブックマーク

今年、うちの数学科は、代数か解析の人のtenure-trackを1名ということで
選考しており、1月の3週目から2月の1週目にかけて6人の候補者を
週に2人ずつキャンパスに呼んでプレゼンや面接による審査をしている。

数学やその周辺分野ではおそらく、一流大学のフライアウトがおそらく
概ね2月にあるので、ランクの落ちる大学はそれより前に選考するか、
後に選考するかという感じになる。選考委員の責任者は、良い人が取れる
かどうか、相当なプレッシャーがかかるようだ。

ただし、基本的にはオファーを出しても来るかどうか微妙、というくらいの
人を面接し、ダメだった場合は諦める、という方針で採用活動をする大学が多い。
特に私立の一流大などは、特段目につく人がいなければ採用しないケースが
多いように感じられる。

今年の採用に関しては私は分野違いではあるのだが、多少分野の近そうな
解析のプレゼンを今のところ二人分聞いた。

一人目は珍しくスライドを使わずに、ホワイトボードだけでのプレゼンだった。
これは、数学科でもあまり一般的でないと思うのだが、
やはりあまりお勧めの方法だとは思えない。
というのは就職面接のプレゼンは、聞く人の半数くらいは専門外の人(*1)なので
コンセプトや主結果を中心にかなり濃淡をつけて説明する必要がある。
しかし、全てホワイトボード(or 黒板)で説明ということになると
あまり重要でないところも時間をかけて書かなければならず、
全体のバランスを取るのが難しいように思う。


(*1) 例えば数学であれば、代数/幾何/解析/応用数学と分けた時に
別のカテゴリーの人。

逆に、PDFやパワーポイントを使ったプレゼンの場合は、色々な情報が
盛り込める分、細かいところを突っ込まれることが多くなるので、
その点を入念に調べておくことが大事
だ。
二人目の候補者のプレゼンテーションファイルは洗練されていたのだが、
細かな質問(主結果と関連する定理の証明のアイデア等)にあまり答える
ことができず、おそらくマイナスの評価につながったのではないかと思う。

まとめると、就職面接のプレゼンの要点は:

― 専門外の人にも分かりやすい丁寧なIntroductionを付けること
― 内容自体は同分野の人に自分の結果をアピールできるようにコンパクトにまとめること
― 最後に主結果の要点を専門外の人にも分かるようにレビューすること
― 事前になるべく多くの人にプレゼンを聞いてもらい質問を想定しておくこと


という感じになるだろうか。
専門外の人として聞いた場合、
introductionとsummaryが不十分なケースが多いように思う。
特にsummary は、途中で質問がたくさん出たりして時間がおしていると
ちゃんと説明するのが難しくなるので、
あらかじめ本論の細かい技術的な点など
省いても構わないスライドを考えておいた方が良いだろう。

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テーマ : アメリカ留学
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米国の大学のポストにつく経路を考える -- このエントリーを含むはてなブックマーク

失われた20年が終わり2010年になった。
次の10年に日本がどうなるかはっきりは分からないが、
高等教育機関に関しては、財政の逼迫や少子化、定年延長など
常勤ポストを見つける前の若手研究者にとって暗い話題ばかりが目立つ。
いろいろと改革を進めなければいけないことは間違いないが
昨年の事業仕分けで行われた文部科学省の役人と大学教官の議論を見ても
文科省に日本の高等教育を立ち直らせることは難しいだろう。
人生を文科省に委ねるリスクはますます大きくなり、
優秀な人はどんどん民間企業に進むと同時に、
アカデミックに残る人の海外流出も進むのは間違いない。


そこでアカデミックに残りたい人のために、
純粋な日本人がアメリカで常勤ポストにつくための経路を考えてみる。
学歴で分けると主に以下の3通りが考えられる。

A. 学部(米国)→ 博士(米国) → [PD(米国) →] 常勤ポスト(米国)
B. 学部(日本) → 博士(米国)→ [PD(米国) →] 常勤ポスト(米国)
C. 学部(日本) → 博士(日本)→ [PD(米国) →] 常勤ポスト(米国)


もちろん、常勤ポスト(日本)→ 常勤ポスト(米国)という道もあるだろうが、
そこまでいくと個人の資質による面が大きいので省かせていただく。
また、[]内のPD経験が何年必要かというのは、分野に大きく依存する。
経済学のように直接常勤ポストにつくことが比較的多い分野もあれば、
純粋数学のようにPDを2-4年程度やるのが通例となっている分野もある。

まず、米国で就職するためにどの経路が最も望ましいか、
というとそれはもちろん、望ましい順に、A>B>C だろう。

個人レベルでの差も大きいものの、
AとBにはかなりの語学力(コミュ力)の差が存在するのが普通だし、
BはCに比べて語学力の他、学歴のスクリーニングで損をする可能性が高い。
人数的にはA、Bは非常にたくさんいるが、
Cはかなり少ないことにも留意しておきたい。


A. 学部(米国)→ 博士(米国) → [PD(米国) →] 常勤ポスト(米国)

まず、Aを選択するためにはかなりいろいろなハードルがある。
18歳の段階で文科省に見切りを付ける高校生がいるとしたら相当な切れ者だろう。
周りから助言をもらうにしても、身近に事情に詳しい大学関係者がいる必要がある。
実際には、私の知る限り、優秀なのに日本の教育システムに馴染めなかったとか、
元々家族で海外に住んでいて米国の大学へ、というケースが多い。
日本では、この進路選択がいわゆる高学歴層の間で
まだ一般的になっていない点も見逃せない。

多くの親は、子供が優秀だと医者や弁護士にしたがるものだ(*1)。
子供が技術者や研究者を目指すのにポジティブだとしても、
有名な日本の国立大に進んで欲しいと思っているのではなかろうか。
しかし、キャリア上での成功への近道は他人との競争ではなく差別化だ。
この進路は、今後、理工系を目指す人には有力な選択肢になりうる。

(*1) この場合、日本国内を選択した方が得だろう。
参考:虎の尾を踏む覚悟


Aの選択肢には、金銭的な制約条件も少なくない。
かなり裕福な家庭でなければ子供にこの選択肢を与える余裕はないだろう。
米国では近年、私立のみならず有名州立大でも学費は暴騰しており、
奨学金が受けられない場合、授業料で年間3万ドル前後、
生活費を含めると5万ドル前後の費用が必要だ。
例えば、私立のMITでは学費が年37,782ドル、生活費を含めると
モデルケースで52,000ドル程度は必要である。

しかし、私が見た例から考えると、
もし十分に裕福な家庭で、子供が精神的に自立しており、
明確な目的意識があって、十分な知力と学力が備わっているならば、
学部4年間に20万ドル以上を投資する価値は十分にあると思う。

もちろん、どれか欠けた要素があるなら無理してAを選択すべきではない。


B. 学部(日本) → 博士(米国)→ [PD(米国) →] 常勤ポスト(米国)

人数的に比較的多いのがこのパターンだ。発展途上国、例えば、
インドなどからアメリカにくるケースの多くはこれだ。

日本から博士課程への留学は、主に分野に依存して二つの動機ある。
(1) 米国の大学の研究レベルが日本より圧倒的に高い
(2) 日本に留まった場合のキャリア上の選択肢が狭い

(1)は社会科学などで一般的であり、(2)は理論物理や生命系などが該当するだろう。
(1)の留学にメリットがあることは明らかだが、
米国では最終学歴が極めて重要なシグナリングとなるので
(2)だけを理由とした留学も十分に価値がある。
しかし日本では、この考え方はまだほとんど浸透していないと思う。
私は、この動機による留学がもっと増えて欲しいと願っている。


一つの理由は、アメリカではマイノリティーを優遇される一方で、
極端に小さなグループは十分なメリットを受けられないことがある点だ。
例えば米国内に、T京大学から過去に3人の留学生を受け入れている大学院Xと、
日本人を一人も受け入れたことがない大学院Yがあったとしよう。
Xに留学した3人の成績は取りあえず、平均して標準以上だったとする。
この時、仮にXがYよりもcompetitiveな大学院であっても、
T京大学からの新たな出願者にとって入りやすいのは恐らくXの方だ。
しかし現状では、日本人出願者にとってXのような大学院が少ない。
在学中や就職活動の情報収集にあたっても、
同じ国の出身者のネットワークを全く活用できないことはマイナスだ。

もう一つの理由は、
日本が高等教育に割けるリソースがどのみち限られているなら
せめて日本人が海外で居場所を見つけた方が、
結局は日本のためにも良いのではないかと思うからだ。
世界がボーダーレス化する中では、
文化圏を人間ベースで考えることは必要であると思う。

Bは経済的には、Aに比べて大きなアドバンテージがある。
博士課程の学生も、必ずしも全員が金銭的に安泰ではないということは、
特に米国の大学の財政が悪化している最近では留意すべきだが、
ほとんどの学生が直接的な費用を負担せずに留学している
ということもまた事実である。
年齢が上がってしまうことや、コミュニケーションのための英語を
使う機会が制約されることはデメリットであるが、
留学までに時間的な余裕があるので準備には時間をかけられるし、
大人になっていることによる精神的な余裕というメリットもある。


C. 学部(日本) → 博士(日本)→ [PD(米国) →] 常勤ポスト(米国)

このパターンは、データを元に見ると応募者ベースでも採用ベースでも非常に少ない。
海外からの出願という括りで見ても、カナダやイギリスからの応募が若干ある他は
あまりいないのが現状だ。

出願者の地理的な嗜好などに依存する面もあるが、
恐らく学歴による差別、語学の壁、人脈の壁などが主な原因であろう。
しかし、「米国外PhD → 米国の大学へ就職」を数少ないサンプルを
元に考察するといくつかの共通点があるように思われる。それは、
(1) PhDを取得した大学院の研究レベルが米国の一流大に匹敵する
(2a) 海外でPDやVisiting ポジションを経験している(*2)

という点だ。

(*2) (2a)の代わりに、(2b) 既に母国で研究実績が豊富、
というパターンもあるがこれは冒頭で述べた通り省略する。

つまり、日本の理工系の多くの分野の研究者にとっては
アメリカで一旦、PDやVisiting のポジションを取って1~2年研究し
その後にアメリカへの就職を考えるというキャリアパスは
それほど非現実的ではないと思われる。
ただし、研究者に発給されるJビザには色々な制限が
あるので引っかからないように注意されたい。

まとめ

日本の若い人やその親世代に情報が十分に広まり、
国境など大した壁ではないという意識が行き渡れば
A、B、Cのいずれの渡米人口も大幅に増加すると私は考えている。


また、上ではアメリカの大学について書いたが、
シンガポールや香港をはじめとしたアジアの大学への海外流出の
メリットは更に大きく、壁は低いというケースも多いだろう。

日本の高等教育が停滞する中で、
いろいろな選択肢を考える機会は広がっている。


当ブログ内の関連記事:
海外で勉強して働こう(アカデミック版)
海外流出ってえらいの?



テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

就職面接とチープトーク -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカの大学の面接では、求人している大学側が
とにかく自分の大学は魅力的であることをアピールしまくる。
彼らの言うことが全て正しければ、
全米一の大学はアメリカに10校はあるだろうし、
全米トップ10の大学は30校、
全米トップ100の大学は300校あるだろう


人間関係についても、
うちは規模が小さいからアットホームだとか、
みんなフレンドリーで付き合いやすいとか、
まるで天国みたいな職場ばっかりだ
チープトーク以外の何物でもない。

しかし、応募者の方は余裕も経験もないし、
大学を持ち上げて熱意をアピールする必要があるから
ノリでついつい話を信じてしまいがちな部分もある。
それに曲がりなりにも
行きたい職場に応募しているわけだから、
自分を正当化するために信じたいという側面もあるだろう。
客観的に考えれば、
この手の話にはなんの有益な情報もないので、
彼らも大変なんだな、と思っていればよい。

ただ、WS大で年配の教授から聞いた話で
妙に印象に残ったものも一つあった。
それはこんな話だった:

そういえば君は日本人だけど、
うちの数学科にはかつて
Nという日本人のファカルティーがいた。
彼は高名な数学者だったが、
誰とも話をしようとしない極端な性格だったため、
職場の人間関係がうまくいかず
T京大学を追われてT北大学に移り、
そこでもうまくいかずH大学に移り、
更にはカナダのとある大学に移り、
それからWS大に移ってきたと言われていた。
彼はWS大でも同僚とは一切話をしなかったけど、
生涯、WS大に勤めたんだ。


セールストークとしてのオシは強くないが、
うちは業績さえ残せば誰でも受け入れるんだ、
ということを端的に示すエピソードに思えた。
(念のため断ると、私は普通の人だけど。)
そして、いくらなんでもでっち上げで
ここまでの話は作れないだろう。

チープトークでは応募者側も聞き飽きるから、
ホスト側はこういう一ひねりしたエピソードを
用意できると面白いと思う。




テーマ : 研究者の生活
ジャンル : 学問・文化・芸術

虎の尾を踏む覚悟 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカ社会で1~2年生活すると気付くことだが、
アメリカ社会というのは移民を見事に活用して
足りない人材の穴を埋めている。
この事実を把握する事は、
アメリカで生きていく上では極めて重要だ。

アメリカが自国で育てている人材の質は、
統計用語を使って表現するならfat tails (両裾の厚い分布)だ。
昼間からぶらぶらしているような
どうしようもない人間がたくさんいる一方、
社会を主導するエリート層も恐ろしく厚い。

しかしそのボリュームのあるエリート層の大半が、
法曹界、金融業界、医療業界といった特定の産業(A)に進む傾向にある。
大学で言えば、プロフェッショナル・スクールが設置されている分野だ。
こうした産業にはどこかに、言語と人脈の壁があるのが普通だ。

一方で、同じ知識階層が就く職業であっても
自国民に人気のないエンジニアリング分野や、
自然科学、社会科学などの学問分野(B)
を外国人で賄っている。

外国人としてアメリカに来る際に、
Aを目指すのか、Bを目指すのかというのは決定的な違いだ。

自国民の優秀な求職者が大量にいるAの分野で、
わざわざ外国人を受け入れるメリットはほとんどない。
唯一可能性があるのは、圧倒的な能力を持っている場合だけだ。
これらの分野を目指す人は、極論すれば
虎を見つけたら敢えて尾を踏んで起きたところを棒でやっつける、
くらいの気概が必要だと思う。逆に、
尾を踏んでも虎が起きない程度の小者ならあまり不自由を感じない
だろうが、その状態では人々の目に留まらないので
生きていくのは難しいだろう。

一方でBの分野では政府が安全な通路を用意してくれている
ようなものなので、Aに比べれば圧倒的に楽だ。
しかし、安全な通路でも躓いて転べば、
後ろから来た人たちに踏み潰される可能性がある。

話を分かりやすくするために
知識階層についてAとBを極端に分けて考えたが、
知識階層からブルーカラーに至るまで
自国民を優先したいAの職種と
外国人で埋め合わせたいBの職種は
アメリカ社会のあらゆるところに存在するように思う。

例えば、郵便局の職員はほぼ単純な肉体労働者だが
待遇が比較的よく政府部門の雇用には米国市民が優遇されるから、
明確にAに分類されるだろう。
労働環境のわずかな違いがAとBを分けることも結構ある。
スタバの店員はAでマクドナルドの調理担当がBかも知れない。
両方とも賃金は最低水準に近いが、不思議とスタバでは
ネイティブでない店員を見ない。

基本的には米国市民は、英語力、人脈、市民権という
3つの優位性があるので相対的に有利なのだが、
教育・訓練制度の問題や、労働市場のミスマッチによって、
外国人が入り込みやすい場所は結構ある。


もちろん、AとBが明確に分かれているわけではないし、
AとBのいいとこ取りをできるニッチも
存在しているかも知れない。
AとBのどちらを目指すのも、諸条件が揃えば
それなりの価値があるだろう。
しかし、AかBかを考える習慣をつけておくことは
外国人がアメリカで生活することを計画する上で有益な視点だと思う。


そういった事が広く理解されれば、
日本の医学部は入学が難しいからアメリカで医者になりたいとか、
アメリカに興味があるから英文学を専攻しようなどという
不幸な日本人の若者の数は減少するだろう。




テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

ビジネススクールへの就職はマジでヤバイ -- このエントリーを含むはてなブックマーク

先日の記事で少し触れたが、
統計学、オペレーションズ・リサーチ(OR)、経済学などを専門としていて
アカデミックを目指しているという人には、
ビジネススクールのファカルティーを目指すという選択肢もある。


利点は給料が高いこと、教育負担が少ないこと、
外部資金獲得のプレッシャーが少ないことだ。


教育負担のメリットから見ていこう。
Bスクールでは教えるコースの種類が少ない
大体、統計学入門とか回帰分析の初歩のようなコースが大量にあって、
あとは若干難しいデータマイニングのようなコースがあっても
おそらく大抵は概論的なものだ。
基本的に教育の手間というのは授業準備の手間が大半なので、
同じコースの繰り返しが多ければ長期的に見れば圧倒的に楽だ。
また、概して教えるコマ数も少ない。
リサーチ大学の理学系の教育負担は通常、
アイビークラスの一流私大やごく一部の州立を除けば、
学期に2コマ(=6時間/週)であることが多いが
ビジネススクールでは、
これが毎学期1~1.5コマ程度である。

次に給料を見てみよう。
ベンチマークとしてASAによるリサーチ大学統計学科の
新米助教の年俸中央値は2008年度で75,000ドルだ。
これは資金力の豊富なバイオ系が入っているので
純粋な理論をやってる人の給与はもっと低いと思われる。
例えば、AMSの統計によると数学科の助教の場合、
大学のランクにもよるがリサーチ大学の平均は6万ドル台後半だ。
それでは、ビジネススクールはどうだろうか。
AACSB (Association to Advance Collegiate Schools of Business)
の2008年版 US Salary Survey (*1) によれば、
統計/OR系の平均年俸は 91,500ドルなので
統計の中央値よりも16,500ドル高い。
(新任の助教の給与の平均と中央値は概ね同じである。)
しかも、ビジネススクールのサーベイの方には、
リサーチ大学でない大学、例えばカリフォルニア州立大(CSU)の
大学が約半数を占めているので
実質的な差は2万ドル以上と見るべきだろう。

(*1) 直リンクは見当たらないが
グーグルで検索すれば閲覧/DLが可能。

最後に外部資金の獲得だが
ビジネススクールの資金というのは実業界や卒業生の寄付、
そして高額な授業料で賄われており、統計などの
「技術系」の教官が部資金を獲得する必要はあまりない
ようだ。

ここまで見ると、Bスクールはバラ色に見えるが、
もちろんいいことばかりではない
よく言われるのが、教育評価が非常にシビアだということだ。
例えば、日本でもアメリカでも確率・統計の教科書の初めの方には
サイコロを振って場合を数え上げるような問題が載っているが
ビジネススクールでそんなものを解説したら
問答無用で「もっと役に立つことをやれ」と文句が出るようだ。
(まあ、流石にBスクールでサイコロはないだろうが。)
もちろん、実践的なことから学ぶのは良いことなのだが
すぐに分かることだけ学ぶのでは
一生カルチャースクールレベルから進歩しない
わけで、
忍耐力のない学生にそういう専門科目を教えるというのは
必要以上に大変でストレスの高い仕事だろう。

リサーチに関しても、詳細は省くが
どうも彼らの考えている方向性というのはちょっと違うようで
理論分野をやっている人にとっては
あまりやりやすい環境とは言えない。
(もちろんノーベル経済学賞受賞者が出るような超一流校はまた別だ。)

そんなわけでBスクールも一長一短、
あるいは少なくとも三長一短くらいなのだが、
そもそも英語ダメダメな人は悩む必要があまりない。
英語にハンディのある人がビジネススクールのポストを
取るのは非常に難しいからだ。


自分も数学科とビジネススクールのフライアウトが両方来た時は
どっちがいいかなー、などと楽しく考えたものだが(苦笑)、
そんなことを考えるだけ無駄だったようだ。
そのBスクールのフライアウトに呼ばれたのは自分を含めて
せいぜい三人だと思うが全員が論外だったらしく、
採用無しという結論に落ち着いたと知らされた。
ホント、気構えておいた方がいい(笑)。

英語に自信のない日本人が狙うのに適しているのは、
シンガポールや香港などの英語ネイティブの比率が低い
Bスクールだろう。

まとめると、(いろんな意味で)
アメリカのビジネススクールはマジでヤバイ
ということになるだろう。




テーマ : アメリカ生活
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プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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