スポンサーサイト -- このエントリーを含むはてなブックマーク

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


日本社会が語学の壁を取り払うこと -- このエントリーを含むはてなブックマーク

Tech Mom from Silicon Valley を書いている海部さんの
「国家生き残り戦略としての日本語リストラ」
は大きく頷ける提案だ。
日本国民の大半が日本語しか話せない以上、
外国人のホワイトカラーの受け入れの壁を取り払うためには
外国語としての日本語を習得しやすい環境は今後重要になる。

日本企業の語学の壁を取り払う取り組みは
従業員の英語の習得に偏りすぎており、
その内容も非常に形式的で
効率の悪いものに留まっている。
典型的なものを挙げれば、
従業員にTOEICのスコアを要求とか、
会議を全部英語で行う
とかいうものだ。

TOEICの問題を見た事はあるが、あんなものが英語の
コミュニケーション能力を測れるのかは相当に疑わしい。
人材採用関係の話を聞いても、
800点未満だとネガティブ・シグナルになる、
という程度のもののようだ。
ちなみに私はTOEICを受けたことが無い。
いまさら受けてスコアが悪かったら立ち直れないからだ(笑)。

まあ、確かにスコア500点と900点では英語の基礎力に
差があるだろうから、受けさせること自体は構わないと思う。
(もっとも、私の親しい知人は、
海外部門に飛ばされたくないので
TOEICを受ける時は手を抜いて得点を調整しているそうだ。)
しかし受験させる以上、
多くの従業員は受験勉強をするだろうから
その時間が非生産的で無駄になる。
企業が従業員にこうしたことを強いるのは
「国際人になるために努力すべき」
という観念的・精神論的な側面が強いように思う。

同様に、大多数が日本人なのに英語で会議というのも意味不明だ。
そもそも外国語というのは、
外国人にどうしても母国語が通じない時に限って
仕方なく使うものだ。

私は英語はほとんど話せないが、何かのトラブルで
外国人に文句を言わなければいけない状況になると
自分でも驚くほど英語が出てくる。

日本人同士で英語で話しても所詮お遊びでしかない。
そんなことをしても語学力がボトルネックになって議論が停滞し
生産性が落ちるデメリットの方が断然大きいだろう。

日本企業に必要なのは、
今後たくさん日本に入ってくるであろう
日本語が母国語でない従業員と
スムーズにコミュニケーションをとる段取りを整えること

である。

そのためにまずすべきことは、むしろ日本語環境を
ネイティブでない人にも負担が少ないように変えることだ。

例えば、
社内文書は簡潔な日本語で書く、
(「1文80文字以内にする」「括弧書きは原則禁止する」等)
代名詞の指す言葉をはっきりさせる、
発言を明快で簡潔な文章にする、
プレゼンテーションのスライドだけは日英併記あるいは英文にする、
といったことである。
文章の理解を容易にするために、
ビジネス文書などでは、英語の段落構成を
日本語に取り入れるのも良いだろう。

そもそも日本語というのは、ヨーロッパ言語に比べると
音も単純だし、語順や文法が厳密でなくても通じる。
基本的には敷居の低い言語である。
それが、敬語とか漢字とか一部の特殊な作法のせいで
難しい言語になっているという面が大きい。
そうした垣根を取り払って外国人が日本語を
学びやすくすることは、
多くの日本人が考えているよりも
日本社会の国際化に貢献すると思う。


(補遺)
ちなみに、海部さんは漢字の使用について迷っておられるが
これは単純に、ルビを振ることを義務化すればよい。
今や、活字になるものは全てコンピュータで処理されるので
大してコストはかからない。
義務教育が現代ほど充実していなかった時代には
ほとんどの本にルビが振られていたと聞く。




スポンサーサイト

テーマ : 英語・英会話学習
ジャンル : 学校・教育

日本国内の海外留学用奨学金 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

海外の大学院への留学には金銭的な「リスク」が伴う。
職業系大学院(Law, Business, Medical, Pharmacy 等)を
除けば、学費や生活費を、主に奨学金(Scholarship)や
TA/RA (Research/Teaching Assistantship) に頼ること
になるが、こうした財政援助は主に

1) 応募者本人のQualification
2) 博士課程/修士課程の別
3) 専攻分野
4) 大学のランクや設立形態(州立/私立)

といった点に依存する。
これについては、以下のエントリーに以前書いた。

大学院 と Financial Aid
米国大学院留学にかかる費用

こうした金銭的なリスクを低減するため、
時間的に余裕があれば
日本国内の奨学金に応募しておくのも悪くない。
アメリカでは奨学金の獲得実績はポジティブなシグナル
になるので、金銭面以外でもメリットがある。
特に、現在日本在住出で学部生や院生である場合には
結構たくさんの種類のものに応募が可能であるはずだ。

主な奨学金については、
独立行政法人・日本学生支援機構のページ
などを参照していただくとして
二つほど、狙い目と思われるものを挙げておく。


1.留学生交流支援制度(長期派遣)

海外の大学院に留学するために生活費と学費を支給する奨学金。
100万円を超える授業料の支給はケース・バイ・ケースとのこと
(通常、アメリカの一流大学院の年間授業料は200-300万円に上る)。
今は知らないが以前は結構取りやすいと言われていた。
博士課程の場合、3年間の支給というのが微笑ましい。
日本やの博士課程が3年間なので、文部科学官僚が
3年にしたのだろう。彼らのオツムは本当におめでたい。


2.Kiyo Sakaguchi奨学金

数学系のみを対象とした民間奨学金。授業料のみ支給。
大学院でScholarship/gTA/RAが取れれば授業料はほぼ無料なので、
取れなかった場合の保険として使う感じになるだろう。最長4年間支給。
使い勝手は悪そうだが、数学系に絞った奨学金は他に
聞かないので、応募する価値は十分にあると思う。






テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

統計学科の大学院博士課程へのアプライ -- このエントリーを含むはてなブックマーク

大学院へのアプライを考えている方から
真面目な質問を頂いたので、
エントリーを一つ使って紹介したい。

>統計学博士課程のアプライについてなんですが、
>最近知人からphdコースともなるといい書類をそろえるのは
>もちろんのこと学会発表歴や査読付の論文投稿歴がないと厳しい
>という意見をききました。
>
>willyさんの場合ですと、やはり純粋数学出身で統計を
>つかう職歴を評価されたのでしょうか?
>またgre subjectのmath scoreの提出を義務付けていないところが
>ありますがそういった大学についても頑張って高いスコアをとって
>アピールネタにつなげるべきでしょうか?


アメリカの博士課程で考慮する材料は主に6つだ。
・TOEFLのスコア
・学部や修士の専攻や成績
・研究業績/ライティング・サンプル
・エッセイ
・推薦状
・GRE (general test, subject test)のスコア
この他には、母国から奨学金を持ってきているか
というのも考慮されることもあるだろう。

この中で、恐らく最初のスクリーニングに使われるのは
「TOEFLのスコア」と「これまでの専攻と成績」
である。
統計学科で取りあえず、無事にPhDを取得するには
英語力と数学力が大事だからである。

GRE (general)のスコアもスクリーニングには
便利だが、その重要性は何とも言えない。
general テストのquantitativeは日本の高校入試程度のレベルなので
統計学科ではこれが満点でないのは流石にまずいと思うが、
Verbalに関しては、少なくともW大M校ではほとんど見ていない。
300点くらいあればいいよ、と私の指導教官が話していたことがある。
もちろん、年によって選考基準は変わるだろう。
応募の多い大学では、足きりに使われることもある。

GREのSubject testの方もなんとも言えない。
そもそも、全員に提出させないのであれば
比較に使うことができない
のであまり効果がなさそうだ。
私が出願した時は、提出が必須の学校がいくつかあって
そのうちの一つから結構高い奨学金のオファーが出た。
従って得をすることもあると思うが、
一般にはそんなに大きいファクタとは思えない。
ちなみに、mathematics subject test の問題も簡単
(学部1年~2年レベル?)だが
結構面倒な計算問題を1問平均3分で解かなければ
いけないので、凡人が満点を取るのは難しいと思う。
私は8割半くらいしか正答できなかったが、
それでも順位は上から4%くらいのところだった。

エッセイは、どういう風に使われているのか知らないが
応募者の方向性とファカルティーの研究分野が一致していれば
強みとなるだろう。
しかし、学校毎にエッセイを書くのは時間的に難しいし
そもそもその分野の経験がなければエッセイを書くのは難しい。
今までやってきたことを中心に書いて、
それを将来の方向性と結び付けられればべスト

という感じで自然体で書くと良いと思う。
ビジネススクールに入るわけではないのだから
相手を熱心に説得する必要は無い


推薦状もどの程度効いているのか分からない。
よほどのビッグネームでない限り、誰が書いたのかは
あんまり関係ないのではないかという気がする。
もちろん、大学と推薦者に密接な関係があれば有利だろう。
アメリカではコネクションは非常に重要なので、
推薦者がコネクションを持っている大学があるなら
分野が合わないなどの問題がない限り、応募した方が良い。

査読付き論文があれば大きなプラスになるのは間違いない。
ただ、これは必要条件というより十分条件と言った方が良いだろう
(学部時代の成績やTOEFLの基準点をクリアしているのは前提とする)。

具体的には、私立の名門校(Stanford, Harvard, Chicago, Yale,
U Penn 等)では、こういう明確なアドバンテージがないと
合格の見込みは低いと思うが、州立のそこそこの大学
(UNC, W大M校, U Michigan、Michigan State, Purdue, Iowa,
Iowa State, Washington-Seattle, U Florida, U Minnesota 等)
くらいのレベルであれば必要とは言えないと思う。

仮に査読付き論文がない場合でも、
自分の能力を示すために
修士論文(英文)を添付するなりして
何らかのライティング・サンプルは送っておいた方が良い。

まとめると、
統計学はあまり人気のない学問であり
入学選考はあまり厳しくない。
最低限の英語力と数学力さえあれば
やる気次第で誰でも入学・卒業が可能

だと思う。




テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

怪しい人@スポーツクラブ -- このエントリーを含むはてなブックマーク

毎週木曜日の夕方はジムに行っている。
ジムは家から車で10分ほどのところにある。

ジムには託児所があるので、
いつも娘を連れて行くことにしている。
どちらにせよ妻は家にいるのだが、
1時間半余り娘の面倒を見なくて済むため
奴はいつもとても嬉しそうだ。

娘は出かけるのが好きなので
ジムの託児所に行くのも好きだが、
待っている間はほとんどアニメを見ているらしい。

今日は調子が良くて1kmほど泳いで
ジャグジーに浸かっていると
愛想のいいおじさんが話しかけてきた。

「いい泳ぎしてたね。どういう順番で運動してるの?」

あー、いつもプールだけだよ。
exercise machineは嫌いだからね、
と簡単に答えておく。
しばらく雑談をしていると今度は、

「どこで働いてるの?」

と聞いてきた。
アメリカ人は雑談が好きだが、
プライベートのことを聞く時は
暗黙のルールみたいのがあって、
いきなりそういうことを聞いてくることは少ない。
もっとも、別に隠す必要もないから、
WSだよ、と答えた。

「あー、うちの息子もWSの
エンジニアリング・スクールで働いていてね。
彼はノースウエスタンで学位を取って…」

まあ、大体こういうことを言ってくる人の
半分くらいは嘘をついている。
どうも、頭の悪いアメリカ人というのは
相手が高学歴だと知ると、自分も負けじと
学歴自慢とかをしてくることが多い。
大変胡散臭いのだが、証拠が無いので聞き流すほかない。
そろそろあがろうかと思っていると、

「私はビジネス・コンサルタントをしていてね。
後で、連絡先だけ受け取ってくれないかな。」

と言ってきた。スポーツクラブで営業って
規約違反になるんじゃないのか、
とごちゃごちゃ考えながら
拒否するのもめんどくさいので、
あーいいよ、と言っておいた。

そんな胡散臭い奴との約束はどうでもいいので
ゆっくりシャワーを浴びて髪を乾かしてから出ると、
案の定、奴は入り口で待っていた。私が、
そういえば、ビジネスコンサルタントって言ってたけど、
具体的には何やってんの?
と突っ込んでみると、

「一つは、ビジネスを大きくする手助けをしていてね。
どんなビジネスでも20%くらい大きくするよ。
もう一つは、家族関係を改善するアドバイスとかね。
ほらそういうの分かるでしょ?ご両親にどのくらい電話してる?」

とか、もうしどろもどろになっている。
あー、わかったわかった、よくわかったよ、
と適当に話を打ち切らせて、
じゃー、興味が出たら連絡するから、
と言うと、

「君の電話番号も教えてくれよ。」

と言ってきた。断るのもめんどくさいので、
適当な番号を紙に書いて渡した。
すると奴は、同じ紙に自分の名前と番号を書いて
紙を二つにちぎったのだが、そこは手が込んでいて、
僕がカバンに紙をしまうと、

「あ、君の書いてくれた電話番号、後ろの方が
破れちゃった。そこだけ、もう一度書いて。」

と言ってきた。要するにデタラメな番号を
書いていないか確認しているのである。油断ならない奴だ。
バーカ、数学やってる人間が今書いた番号を
忘れているはずがないじゃないか、
と思ってもう一度同じ番号を書いて渡す。

もし運悪く同じ場所でまた会ったら、
あーあの携帯はもう解約したから、
と言って今度は警察署の番号を教えるつもりだ。

なんだか、詐欺師みたいのと話したら
調子悪くなってきたじゃないか。

みなさん、妙に親しげに話しかけてくる人には
気をつけましょう。
それと、ビジネスを20%大きくしたい人や、
ファミリー・リレーションシップを改善させたい人は
電話番号248-632-4066 のJoseph Nofs さんまで
どしどし電話して下さい(笑)。






テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

学科の分野別セミナー -- このエントリーを含むはてなブックマーク

毎週水曜日は、数学科の Applied Math / Probability & Statistics
グループのセミナーがあり今週は自分がスピーカーだった。
博論でやったパラメトリックな時系列解析の新しい結果を
歴史やアイデアを中心に60分話した。

Pure Math のセミナーはどうか知らないが、
統計や応用数学のプレゼンテーションは
ほとんどがPDFファイルを使ったものである。

統計関係だとn分のプレゼンテーションでは
n/2 から n 枚のスライドを用意するのが目安だ。
私は英語力が足りないし簡潔に説明するのが
苦手なので、(n/2)枚で大体丁度いい。
よっぽど入念に時間を計ってリハーサルをしないと
n枚を理路整然と話すのは難しい。

今回は、60分だったので30枚用意したが、
途中で質問も出たので、30枚でも全部終わらず、
比較的細かい定理を2~3枚スキップした。

小規模なセミナーなので発表の練習はやらなかったが
出来はまあまあだったのではないかと思う。
今年の前半は就職活動のプレゼンテーションばかりで
入念な準備が必要だったので、
気楽に話せる内輪のセミナーってこんなに楽だったっけ?
と少し不思議な気持ちになった。

WS大の数学科は、セミナーが結構活発で、
週1回、他大学から人を招くColloquium があるほか、
今回私がしゃべったような分野別のセミナーが
全部で週に2~3回開かれているので
合計だとかなりの数に上る。

数えてみたらうちの数学科はファカルティーが
49人もいるので結構大きい部類なのかも知れない。
その割には、毎年1人しかtenure-trackポストを募集していない。
将来はどうするつもりなのだろう。
今度聞いてみようと思う。



テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

デトロイト)金融危機以来初めて地価が上昇 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年8月分のS&P Case-Shiller 指数が発表され、
季節調整済み計数で見たデトロイト都市圏の地価
2006年2月以来、3年半ぶりに上昇に転じた。
3年半の間にデトロイト都市圏の地価は45%
下落していたが、8月は前月比で1.0%上昇した。

地価に関して、私のような素人は情報弱者であり、
プロの投資家が本気でリアルタイムの情報を集めれば
一般人より1~2ヶ月近く先のデータを収集することができる。
このS&P Case-Shiller指数は、公表が遅いが
それでも、私のような一般人にとっては
最も信頼性の高い情報の一つである。

T市の住宅情報を Zillow 等のサイトでチェックしているのだが、
7月後半以降、極端に安いフォークロージャー(銀行差し押さえ物件)が
急速に減少しているという感触を持っていたので
今回の公表値は概ね実感と合うものだ。


ビッグ3をはじめとする製造業の不振は
デトロイト圏に甚大な影響を与えており、
地域の将来の見通しは総じて暗い。

それでも製造業からサービス業へのシフトが進んでいる
北西部・西部は「相対的には」経済的なダメージが小さいので
地価の見通しも南部に比べれば若干良いようだ。

今後は自動車産業の立ち直りももちろん大事だが、
サービス業を中心とした新産業の育成で
北部が成長を主導するようにならなければ、
デトロイトの明るい将来は見えてこないだろう。




テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

米国の高校教員の生活 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカの高校教員の待遇が悪いというのは
留学する以前から、なんとなく聞いていた。
大体、普通のアメリカ人に「高校教員ってどうなの?」
と聞いたって「待遇の悪い職業だ」という答えが返って来る。

アメリカ公立の学校教員の平均給与は、小中高でほとんど変わらず
2007年に初めて年収5万ドルを超えて51,009ドルになった。
新卒の教員の平均年収はわずかに、35,284ドルである。
(出所:Survey and Analysis of Teacher Salary Trends 2007)
アメリカでこの年収の職種というのは
ネイティブスピーカーなら誰でもできる一般事務等である。

それでは、教育負担はどの程度なのだろう、
とふと疑問に思ったので
私の授業を取りに来ている高校の先生に
聞いてみた。

私  「高校の授業って一コマ何分なの?」
P先生「あー、50分だね。」
私  「それで、何コマくらい教えているの?」
P先生「生徒は7コマあるんだけど、僕が教えるのは6コマ。」
私  「(少し考えて)…それって一日のコマ数?」
P先生「そうだよ。」
私  「じゃあ、週に直すと30コマってこと?」
P先生「そういうことになるね。」
私  「それは大変だなぁ。
    ホームルームの管理とか、部活の指導とかもあるの?」
P先生「そういうのはないね。僕は教えるだけだから。」
私  「なるほどね。日本の高校の先生は20コマくらいだけど、
    部活の顧問とかホームルームもあるから単純には比べ
    られないかなぁ。土曜は学校はないんだっけ?」
P先生「土曜はないね。でも授業の準備とかで結構つぶれるよ。」
私  「試験の採点とかもあるわけだよね。」
P先生「そういうのもあるね。」
私  「授業は、9月から6月までだっけ?それとも5月?」
P先生「6月の第二週までだよ。」
私  「結構長いよね。ウィスコン●ンはもうちょっと短かった
    ような気がするんだけど。」 
P先生「うん、このあたりは少し長いと思う。
    高校の教員は大変だから、できればそのうち
    短大とか大学とかに移りたいんだけどね。」
私  「まあ、教職は確かに忙しいけど、やりがいのある
    仕事でもあるから……あ、そろそろ授業再開しないと。」

ちなみに50分授業に換算すると、
カレッジの教員は週12コマ、
WS大はコースによって週6~8コマ、
多くのリサーチ大学は週6コマ、
トップのリサーチ大学ともなると週4.5コマ
くらいであろう。

今は知らないが、私が日本で学生だった当時
日本の予備校業界では週12時間教えれば
生活できたような気がする。

アメリカの高校教員は、
やはりかなり大変な職業のようだ。



テーマ : 教育
ジャンル : 学校・教育

お知らせ)ハンドルを変更しました -- このエントリーを含むはてなブックマーク

mixi や 他の方のブログで使っているハンドルと
当ブログのハンドルが異なるために、
やや混乱を招いておりました。
そこで名前を wofwof から Willy に変更しました。

どうでも良いことですが
Willy は写真に映っているぬいぐるみの名前です。





大学の悪口を書くサイト -- このエントリーを含むはてなブックマーク


大学の悪い評判を集約するサイトを見つけた。
読むに足らないものが多い感じだが、投稿者が
組織運営とか、就職面接でのホスト側の無作法を批判している。

タイトルは "University to fear" だが
サイトの冒頭にもあるように内容は "University to hate"
なぜか、History とか English とか人文系の専攻の書き込みが多い。
人々の性格の問題だろうか。

うちの大学のものも一件あり。
標的は、College of Education。

> was told "women never get tenure"
> also were really rude in general.............2-2005

ちなみにCollege of Education には
tenured の女性教官はたくさんいる。
後半は、そんなこと言われても分からん。

きっと何か、つらいことがあったんだね。





テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

学部生の授業への出席 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

今期持っているのコースは一コマ(週2回×110分)
だけで授業は月曜日と水曜日の夜である。

毎週月曜日の授業のはじめに
クイズ(小テスト)をやっているのだが、
腹立たしいのは、
クイズが終わると授業の前に
堂々と帰ってしまう学生がいる
点。

今日もクイズの途中で先に答案を提出して
帰った学生が何人かいたので、
しびれを切らして
「特別に用事があるときは別だが、クイズが
終わったから帰るというような態度は良くない」
と注意した。

すると
流石にその場で帰った学生は一人だけで
その学生も「用事があるのですみません」
と断ってから帰ったのだが、
中休みの間に帰ってしまった学生がいたので
最後までいた学生の数は普段と同じくらいだった。

W大M校の時は、授業の時間帯や長さ、
クイズが無かったことなど諸条件は違うものの、
途中で授業を抜ける学生はいなかったので
やや意識が違うような気もしている。

W大M校のアメリカの学生のモラルは
日本の大学より高いように感じたが、
WS大のそれは私が通った日本のW大と
同じくらいのイメージである。
(もっとも日本の大学生は、最近は授業に
真面目に出るようになったと聞いた。)

アメリカの大学の入学選考では
高校の成績が多分に加味されるので
上位の州立大にマナーの良い学生が多く
なるのは必然なのかも知れない。


今のクラスは40人くらいなのだが、
WS大ではそのくらいの大きさになると
出席をとる教官も多いようだ。

しかし、数学では内容を理解することが
何にも増して重要であるので、どうも
出席を取ろうという気にならない。

打開策として、授業中に
ホワイトボードの前で問題を解いた学生に
加点することにしたが、あまり出席の
インセンティブにはなっていないらしい。

今年の授業はスライドをかなりきちんと
作りこんでいるので、後でそれを見れば十分だ、
と考える学生が多いせいもあるかもしれない。

ともかく、一般教養的なクラスを
活気あるものにするのは
なかなか難しいものだ。



テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

数学は自然科学と恋愛の道具 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

昨日、「婚活で成功したい女性はまず数学科に行くべき」
をエントリーさせて頂いたが、
理詰めで書きすぎたために
我田引水な印象を与えてしまったかも知れない。

そこで今日は
数学を学ぶとどういう風に
ロマンチックな恋愛ができるか
という短いエピソードを一つ紹介したい。

まだ若かった冬のある日、
私は数学科の女性とデートをした。
場所は都内でもよく知られる
少しおしゃれな観光スポットで、
そこで一日遊んだ後、夜になって近くにあった
イタリアンレストランに入った。
前菜、パスタ、メインなど3、4皿を注文して
シェアをすることにしたように記憶している。

そこは、ビストロ風の庶民的な店だったので
軽くワインを飲んで他愛のない話をしていると
料理は次々に連続的に(いや離散的に)運ばれてきた。

私はその中でニョッキのプレートを彼女より先に取った。
そのニョッキは、団子のように丸く大きくて、
数えたら、確か全部で13個あったと思う。
彼女が大食いだということはよく知っていたので
私は6個だけ取って食べ始めた。

彼女が別の前菜を食べ終えて、
ニョッキのプレートを手に取ると、少し考えて、
「このニョッキは、いくつあったの?」
と尋ねた。私が、13個だ、と答えると、
「思った通りね。あなたは、奇数個だったら
きっと半分未満しか取らないと思ってた。」
と彼女は嬉しそうに答え、7個のニョッキを食べた。

彼女が英文科だったら、
「どのくらい取った?」とは聞くかもしれないが、
その場合、私の私の答えは「半分取った」になっただろう。
そこからは、ロマンは何も生まれない。

そう、
数学とは理系のキモオタとでさえ
ロマンチックな瞬間を作ることのできる
素晴らしい道具なのだ。





テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

分布を一つの統計量で表すこと -- このエントリーを含むはてなブックマーク

経済問題を分かりやすくかつきちんと分析する
Rionさんのブログに
ジニ係数と相対貧困率の記事が載った。

ジニ係数と相対貧困率はいずれも、
国の所得のばらつきを表す指標だ。

基本的に分布に関する情報は無限次元なので
一つの統計量に押し込むことには無理がある。
従って、いくつかの角度から眺める必要がある。

それが金融市場であれば、
平均分散アプローチとバリュー・アット・リスクだし、
所得の格差問題であれば、
ジニ係数と相対貧困率なのであろう。

実際、所得の密度関数を f(x)とするとき、
ジニ係数は、x f(x) の2回積分の1次関数であり、
相対貧困率は基本的に分位点の関数なので、
(前者がモーメント法、後者が分位点を用いると意味で)
平均分散アプローチとバリュー・アット・リスクに
大まかに言えば対応している。

なお、一つの統計量を使うことの限界は、
統計量の大きさに何らかの意味を付与したい時には
常に付きまとう問題だが、
目的が統計的検定のみであればその限りではない。

例えば、相関係数 r は、
線形の関係しか描写できないので
XとYの相関係数 r が 0 だからといって
この2変数が無関係と結論付けることはできないが、
例えば、Szekely (2007)(*1) の 距離相関係数
を使うと、任意個の変数のあらゆる従属性を検出できる。
ただし、こうした統計量を定義するためには、
より計算量の大きい統計量を
使わなければならないようだ。

Szekely は、
論文発表の翌年にW大M校に講演に来たのだが、
プレゼンテーションはなかなか盛況であった。
彼は、モルガン・スタンレー証券と共同で
この手法を金融市場のアノマリーを見つけるのに
活用したそうだ。

(*1)
GÁBOR J. SZÉKELY,1 MARIA L. RIZZO AND NAIL K. BAKIROV,
"MEASURING AND TESTING DEPENDENCE BY CORRELATION
OF DISTANCES,"
The Annals of Statistics
2007, Vol. 35, No. 6, 2769–2794.




テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

婚活で成功したい女性はまず数学科に進学すべき -- このエントリーを含むはてなブックマーク

結婚相手を探す活動が
就活をもじって婚活と呼ばれ、
ますます労働市場との
アナロジーで語られているにも拘わらず、
相変わらず世の中の人々の行動は最適化されていない。

これは、少子化問題をはじめとした
日本の将来に暗い影を落としているので、
今日は統計をやっている者の視点からはっきり書かせて頂く。

結論から言うと、
「婚活で成功したい女性はまず数学科に進学すべき」
である。

自分磨きと称して、
英会話を習ったり、エステに通ったり、
という女性が巷に溢れているがこれは効率的とは言えない。
婚活においてエステで自分磨きをすることの
インパクトを誰か測定したことがあるのだろうか?
もっと合理的・定量的に考える必要がある。


1.市場の需給

日本の労働市場において
最も重視されている指標は求人倍率であろう。
1つのポジションにつき2人の求職者がいれば
求人倍率は0.5倍であるし、
3つのポジションにつき2人の求職者がいなければ
求人倍率は1.5倍となる。
これを婚活市場に当てはめてみよう。

日本では大学が理系と文系という大きな二つの
グループに分かれており、男性が二つのグループに
分かれる一方、大半の女性は何故か文系に進学する。
「文系の方がオシャレなキャンパスライフを
送れてお得♪」という先入観があるためだろう。

しかし、あくまで例えだが下の図を見て
文系女性はなおも楽観的でいられるだろうか?
理系の女性が、就職先も確保しやすい4人の
男性から相手を選べるのに対して、
文系の女性は、選んだわけでもない男性2人を
3人で奪い合わなければならないのだ。

______男__女_求愛倍率(男)__求愛倍率(女)
理系__4_1_______0.25________4.00
文系__6_9_______1.50________0.67


しかも、差はこれだけでは済まない。
労働市場で次に注目度の高い指標はなんであろうか?
おそらく失業率であろう。
失業率は、求人倍率が低い時期が長く続くと
職を失う人が職に就く人よりも多い状態が続くため、
累積的に上昇する。
そして、それはちょっとやそっとの
変化では解消しない。

これを婚活市場に当てはめると、
理系女性は同世代でも求愛倍率が高いうえに
年上世代の潤沢なリザーブをも手にしている
のだ。

2.市場のミスマッチ

理系に男が多いのなんて知ってるよ。
でも20代後半にもなったら
出会いの場だって多いし、関係ないでしょ?
とあなたは考えるかもしれない。

また、
女性が少ない方がいいなら
機械や電気に行った方がいいでしょ?
と思うかも知れない。

しかし、そんなあなたは
婚活市場が均質な需要と供給
によって成り立っているという単純すぎるモデル
を想定してしまっている。

もう一度、労働市場を思い出してみよう。
失業者が職を見つけられない理由は
職がないことだけではない。
自分に合う仕事が見つからないということなのだ。
典型的には、企業はコンピュータを扱える人間が
欲しいのに、求職者は部品の組み立てしかできない
ので雇ってもらえないというような状況だ。
部品の組み立てをしている人の中には
コンピュータも得意な人もいるのだが、
自由主義経済ではそんな「勝ち組」が
失業者に現在の仕事を譲ってくれることはない。

これを婚活市場に当てはめると、
男女のミスマッチはいろいろあるが、
一番古典的なのは
男はどちらかというと理屈っぽい、
女はどちらかというと感情的、
ということだろう。重要な事は、
これには個人差が大きくて
感情的な男もいればクールな女もいる
ということだ。
感情的な傾向を正の向き、
理屈っぽい傾向を負の向き
で表現するなら男女の分布は
以下のグラフのようになるだろう。
男女小

男女の相性というのは
基本的には考え方が近いことであるから、
グラフの x=-1より右側の男やx=1より左側の女は
割と早い段階で相手を見つけて結婚してしまう
可能性が高い。

このような弱肉強食の自由主義婚活市場では、
30前後になって未婚の男女が婚活を始めても
「1より右の女」と「-1より左の男」
だけが残って「構造的非婚」状態になる。


よくこの年代の女性が、
「お見合い市場にはいい男性がいない」
という言葉を口にして、「高飛車だ」
などと陰口を叩かれるが、私は彼女達に同情している。
彼女達はきっと、x=2あたりにいて、
せめて「x=-1よりも右側の男」
を探しているだけなのだ。

こうした構造的なジレンマを避けるには女性は
婚活をはじめるずっと前の
まだ頭が柔らかいうちに
論理的な思考能力を鍛える必要がある。

そのためには、数学のような極めて論理的で
万人にとって文句のつけようがない学問を
学んでおく必要があるのだ。


もちろん、立場を入れ替えればこの戦略は
男性にも適用できる。

系:結婚したい男は文学部に行くべき。

実際、学部生の頃に友人から聞いた話だが、
彼のサークルには非常に魅力的な女の子がいた。
しかし彼女は文学少女で
飲み会になると源氏物語の話を始めるので、
彼女のファンはその予習をしていくことを
強いられていたそうである。

女好きの男は、
日本の基幹産業だからなんていう理由で
機械や電気を勉強している場合ではない。
女性の多い心理学科に入って
行動心理学の統計解析をネタに人脈を広げるとか、
国文科や英語科に入って
言語の統計処理をネタにきっかけを作るとか、
戦略的にならなくてはならない。

統計学は、そんな場合にも案外悪くない学問だ。





テーマ : 算数・数学の学習
ジャンル : 学校・教育

加湿器は必須 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカ中西部の冬は(北東部の冬も?)、
暖房のせいで乾燥するので加湿器が必須。

加湿器には、主に3種類ある。
主な特徴は以下の通り。どれも一長一短である。
値段は一台20ドルくらいから。

1.クールミスト
湿らせた紙製のフィルタに下からファンで
風を当てて蒸発させる。
- 加湿能力 :○
- 鉱物の除去 :○
- 細菌類の除去:× (添加物を加えればある程度除去可能)
- 騒音    :×(ファンの音がうるさい)
- 電気代 :○
- 消耗品代  :×(1-2ヶ月でフィルタ交換が必要)

2.ウォームミスト
お湯を沸かして、蒸発させる。
- 加湿能力 :△(一部屋分)
- 鉱物の除去 :○
- 細菌類の除去:○
- 騒音    :△(水を沸かす音のみ)
- 電気代 :×(加熱するので高い)
- 消耗品代  :○(不要)

3.超音波式
振動で水の粒子を分解して空気中に放射。
- 加湿能力 :×(一部屋分、床が濡れることあり)
- 鉱物の除去 :×
- 細菌類の除去:×
- 騒音    :○(ほぼ無音)
- 電気代 :○
- 消耗品代  :○(不要)

もうちょっと詳しい説明はこちら

いままで、なんとなくクールミストのを2台使っていたのだが、
妻が気に入っていなかったらしく、夏に引越す際に
「もう古くなったから買い換えたほうがいい!」
と強硬に主張したので置いていくことに。
奴は食べ物以外のものを滅多に買いたいと
言い出さないので、妙に説得力がある。
古くなっていたにもかかわらず1台は他の人に売却w

で、奴が買ってきたのが、下のウォームミストの加湿器。
煮沸消毒されて清潔とか言われると、
何となく健康になったような気がしてしまう。
説明書によると、
湿度調整ノブによって、個人的快適を
最大限エンジョイできるようになっているらしい。
凄すぎる。
自然科学に疎い自分は、
メーカーから見るとカモかも知れない。
もっとも、貧しいので
メーカーにお金を毟り取られる心配は無い。

加湿器

奴と話し合った結果、
今年の冬はスポーツクラブと新加湿器の合わせ技で
風邪をひくことはまず考えられない
との結論に至った。
安心して暮らせて本当によかった。





テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

デトロイト周辺の紅葉は今週末がピーク -- このエントリーを含むはてなブックマーク


今日辺りから、デトロイト周辺は、急に黄や赤に色づいた木が増えた。

中西部の春の美しさは桜がないので日本に負けるが、
秋の紅葉の美しさは京都にも負けないと思っている。
中でも特に、私が住んだ二つの州、
ウィスコン●ンとミシガ○は紅葉が美しい州だ。
大きな公園に行くと、巨大な木が一斉に色づく
景色は本当に壮観だ。

残念ながら、来週プレゼンがあるので
週末に紅葉を見に行く予定はないけれど、
アパートからの写真を一枚だけ載せておこう。

紅葉小




テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

貧乏人はスポーツクラブに -- このエントリーを含むはてなブックマーク

1ヶ月ほど前にスポーツクラブに入った。
中西部の冬は寒いので極度の運動不足になりがちだし、
不健康な生活をしていると冬は咳が長期間止まらなく
なるので、それを避けたいというが主な理由だ。
それに、健康になって寿命が延びれば、
人生で遊べる時間も長くなる。

アメリカのスポーツクラブは
日本のそれとほとんど同じで会費制になっているが
ホームページを見ても価格が載っていることは稀だ。
要するに、信用ならない商売をしていて、
需要動向や客の様子を見ながら臨機応変に
価格を変えているということだろう。

アメリカは基本的にこの手の中高所得者層向け(?)
ビジネスは割高な感じがするのだが、
ビッグ3の経営不振で
経済危機状態にあるデトロイト周辺では
スポーツクラブも供給超過に陥っており
割安になっているようだ。

雰囲気の良い高級なクラブと
最近できたチープなクラブを見学したところ、
前者が月60ドル弱/人、後者が月30ドル/人だった
(プールのないクラブはもっと安いところもある)。
貧乏な我々は、
コスト・パフォーマンス、行かないリスク、
暫定的な選択、
などともっともらしい
理屈を並べて自分達を納得させた上で
必然的に安い方のクラブを選んだ。

利用してみると、
25mと聞いていたプールが
泳いでみたら25mないことが分かったり、
と問題がないわけではなかった。
しかし、アメリカ人は水泳が嫌いらしく
みな自転車とかウエイトリフティングとか
安い設備ばかり使ってくれるので、
水泳のために行っている自分にとっては
混雑せずになかなか快適である。

もっとも、アメリカでは年が明けると
みな今年は運動をしようと決心するらしく、
1月だけはスポーツクラブが混むそうだ。

それより何より驚いたのは、
必要な時以外は決して運動しない
という野生動物のような性格の妻が、
いきなり毎週2回運動するようになった
ことだ。
元を取る、という強力なインセンティブが
働いているらしい。

スポーツクラブというのは金銭的に無理して
入るくらいがいいのかも知れない。



テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

デトロイト-香港・ソウル直行便 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

今日の夕方、ラジオを聞いて、
デルタ航空が、
デトロイトから香港、ソウル行きの直行便
週5便ずつ就航させると知った。
機体は747より一回り小さいボーイング777だ。

デトロイト周辺は自動車関係の
日本人がたくさん住んでいることもあって、
都市の規模の割に、日本行き直通便がたくさん飛んでいる。
今調べてみたら、
デトロイト-成田は週11便、
デトロイト-関空は週7便、
デトロイト-中部国際は週5.5便、
飛んでいるようだ。
しかも機体は大型機の747である。

しかし、現在、東アジア行きの
乗り継ぎ便としても使われている日本便は
他の東アジア行きの直通便が増えてくると、
減便される可能性も出てくる。
マイナー路線になってしまうと不便になるうえ、
料金も高くなってしまうので、
成田や羽田には頑張って欲しいところだ。
羽田空港ハブ化が話題になっているが、
少なくとも国内で揉めている場合ではないだろう。

まして、反対派の過激派などは論外である。
周辺住民の補償に日本ほど馬鹿高いコストを
かけている国はないのではないか。

日本は、こういうタカリに対してもっと厳しい国に
ならなければいけないと思う。


面白かったらクリック↓



テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

理系の学生の進路 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

私は、数学科を出て金融機関に就職した後、
何年かして、海外の大学院の博士課程に進んで進路を変更した。
米国では、大学と企業、アカデミックとビジネスの垣根が
低いので、こうした進路変更はしやすい。
大学准教授から、金融業界やIT業界に転職するという
ケースでさえ大して珍しくない。

日本は、社会の仕組みとしては大学と企業の垣根が高いと思うが、
人々の意識の垣根も高いように思う。

10年ほど前の話だが、日本の週刊誌か何かに
「理工系の学生が金融機関に進むことをどう思うか」
という質問を二人の識者にぶつけた記事が載った。

回答者の一人は早稲田大理工学部の学長で、
「バブルの頃は理工の卒業生が
大量に金融機関に進んで
このままでは日本はダメになると思った。
不景気になって金融機関に行く人が減ってよかった。」
という意見。
もう一人は、東京工業大の学長で、
「バブルの頃はうちの卒業生が
大量に金融機関に進んだ。
理系の人が金融をやるようになれば
金融も良くなるだろうと期待したが、
金融機関は彼らを活かせなかった。
残念だ。」
という意見であった。

私は、早稲田大の卒業生だったので、
この二人のあまりの見識の差に落胆した。

日本人がモノづくりが得意なことは疑いないが、
裏を返せば、目に見えないような技術を作り出すことや、
目に見えないものを作る組織を管理することが非常に苦手だ。

多くの日本人は、得意な分野に目を奪われすぎて
苦手でうまくいっていない分野があることに
目をつぶりがちであるように思う。

精密機械、自動車、カメラのような
目に見えるものを作る日本メーカーは
今でも世界を席巻しているが、
情報通信や金融を主な生業としている日本企業は、
世界で成功しているとはいいがたい。
多くの先進国で総生産の7割以上を占める
サービス業が苦手分野であることは致命的で、
ここ十数年の日本の雇用環境の悪化の大きな原因に
なっているのだ。

別に、金融業が他の産業より優れているとはちっとも思わないし、
一部の金融機関の賃金が不当に高すぎるという批判ももっともだ。
しかし、金融業も世の中を豊かにするために必要不可欠な産業だし、
業務が属人的なスキルに大きく依存するだけに、
優秀な人がたくさん必要な産業であることは間違いない。

確かに理工系の卒業生はモノづくりで長年日本を支えてきたが
構造変化が起こっているときは、
伝統的な価値観は必ずしも正しくない。

65年前のこんなエピソードもある。
当時、理系の学生は徴兵を免れることができた。
みんなが戦場に行っているのに、自分は大学で勉強していることを
申し訳なく思った東京工業大の学生が教授に、
「自分も戦争に行って国のために尽くすべきでは?」
とたずねた。すると、教授は、
「戦争はじきに終わる。戦後の日本を支えるために
君達、理工科の学生が必要だ。」
と嗜めたという。

理系の学生は伝統的な価値観など気にせず、
どんどん金融業に進んだらいいと思う。
もちろん、全員がそうなっては困るけれど。

(この記事は反論が来そうですね(笑)。)

面白かったらクリック↓



テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

デトロイトの黒人 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

ミシガンの日本人社会には、
ミシガンクチコミ掲示板というのがあって、
ムービングセールとかクチコミ情報を集めるのに便利だ。

そこに、
「アナーバー(デトロイトから車で40分ほどの町)
からデトロイトの総領事館まで電車とバスで行きたい」
という相談があって、
「(前略) 昼間の2時でも何もすることなく
ぶらぶらしている黒人ばかり。(中略)
黒人ばかりでそんなところに子供連れの
日本人が乗るとジロジロ見られる(中略)
かなり冷や汗をかくと思います。(後略)」…(A)
という意見がついたところに、
黒人差別のけしからん書き込みだ、というレスがついていた。

デトロイト勤務する立場からすると(A)の意見の方が全うだ。
確かに、デトロイト市内の住人は8割以上が黒人なので
黒人を一くくりにすることには何の意味も無いが、
「きちんとした人」と
「何もすることがなくぶらぶらしている人」
は人種を問わずほとんど一瞬で見分けることができ、
後者のほとんどが黒人であることは動かしがたい事実だ。
実際、WS大のキャンパス周辺で起きている
凶悪犯罪のほとんども黒人男性によるもの
である。
こうしたことを、英語以外の言語で表現して
情報を伝えるのは生活するうえでの知恵だろう。

ちなみに、
アメリカで人種のことを日本語で話す時は、
かならず「白人」「黒人」と日本語で発音すべき
だと思う。
これは習慣にしておいた方が良い。
日本語の文章の中に「ホワイト」「ブラック」と使うのは、
例え差別的な発言でなくても
あらぬ嫌疑をかけられる可能性がある。

念のため書き添えておくと
私は黒人に対する偏見はほとんど持っていない。
そもそも日本にいたときの家庭教師が
MBA持ちの黒人ニューヨーカーだった。

面白かったらクリック↓



テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

数学に興味を持った理由 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

先日書いた「統計学に興味を持った理由」は
大量に「はてなブックマーク」がついて
日次ユニークアクセスが300件を超えた。
たくさんの人に読んで頂けることは大変ありがたい。

これを機会に、大して面白くはないけれど、
数学に興味を持ったきっかけも書いておこうと思う。

私が最初に数学に興味を持ったのは中学2年生の時、
塾の数学の授業でだった。
地元の小さい塾だったのでいつも先生は同じだったのだが、
授業が始まると、その先生は問題がいくつか
載っているプリントを配ってみんなに解かせた。
クラスメイトは10人くらいだった。

子供の頃の自分は大変な負けず嫌いだったので
ともかく一番初めに問題を解かなければ
意味がないと思っていた。
実際、社会に出たら他の人が解いた問題を解いても
価値がないから、これは正しい考え方だと言える。

しかし、得意な問題はよいが、
苦手な問題は他の人に先に解かれてしまうこともあるし、
難しい問題はそもそも誰にも解けず、
先生が解説を始めてしまうこともある。

それでは何とも悔しいので、
僕はいんげん君という友人と二人で問題を解いた。
初等幾何の問題であれば、
二人で補助線の引き方を議論したり、
一方が引いた補助線を基に他方が計算を進めたり、
私が試行錯誤で得た線分の長さや角度の情報を基に、
彼が少し難しい定理を適用して答えを出したりした。
彼は、いつも僕の後ろの席に座っていたので、
自分は授業中いつも後ろを向いていた。

結果、我々二人は殆ど全ての問題を一番に解いた。
他の人たちは一人で問題を解いていたような気もするが
そんなことはどうでも良かった。

自分はこの経験をするまで、
複数の人で議論をすると、
それらは大抵、前提の問題か、程度問題か、
水掛け論に帰着するので不毛だと感じていた。
ところが、数学では議論をすると
問題が早く解けてしまう。

それが自分にとってはとても新鮮で楽しかった。

残念ながら、いんげん君は1年も経たないうちに、
大手の予備校に移ると言っていなくなってしまった。
とても悲しい出来事だった。
その後は、数学の先生が議論の相手に
なってくれたことが多かったように思う。

卒業が近づき、高校受験が終わったら数学を
真面目にやってみよう、と思っていたある日、
その先生は、
「○○(私の名前)は数学者になりたいのか?」
と僕に尋ねた。僕が少しためらいながら、
「うーん、そうですね。」
と答えると、先生は、
「やめておけ。
社会に出てたくさん稼いで、優秀な数学者を雇え。
同じことだし、その方が確実だ。」
と言った。

当時はナンセンスだと思ったが、
その先生は、数学だけでなく世の中の仕組みまで
教えてくれたのだなあ、と今では感謝している。

面白かったらクリック↓




テーマ : 算数・数学の学習
ジャンル : 学校・教育

アメリカにいる統計家の生涯賃金(企業・政府部門) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカに住んでいる統計家の賃金は
アメリカ統計学会(ASA)のサイトから詳細に
調べることができる。

大学とそれ以外(企業・政府部門)に分かれて調査されているが、
ASAの月報に、企業・政府部門の最新版(2009年版)が
載ったのでその一部を紹介したい。

下のグラフは、PhDを取得した統計家の
年収中央値(ボーナス別)である。
なお、アメリカではボーナスは
年収に比してあまり大きくない(10%くらい?)。

生涯賃金

PhD取得後の初任給はボーナス込みだと
おおむね10万ドルを超えるので、
年功序列の日本企業に比べると非常に高い。
しかし、生涯を通算してみると
それほどべらぼうな額にはならない
ことがわかる。

例えば、
28歳の新卒PhDが60歳まで昇進せずに
働いた場合の生涯賃金は約431万ドル、
65歳まで働いた場合だと506万ドル、
12年目から管理職について65歳まで働くと
600万ドルである。
(ボーナスを年収の10%で計算)。

年収を日米で比較することは非常に難しいのだが、
日本の生涯賃金をまとめたサイト
(データソース不明につき信頼性は未知数)から、
数学や統計をやった人が行きそうな大企業の
生涯賃金をいくつか見てみると、
三菱UFJグループ:390百万円、
NTT:355百万円、
東芝:280百万円、
となっている(電機って安いね、、、)。
ちなみに大卒以上の平均生涯賃金は276百万円
くらいだそうだ。
(独立行政法人労働政策研究・研修機構
『ユースフル労働統計-労働統計加工指標集-2008』)

アメリカの企業に勤める統計家は地味な仕事で、
よっぽど特殊なところ以外は大して労働時間が長いわけではない。
例えば、日本で米系証券の社員というと
馬車馬のように働いているイメージがあるが
景気が良かった頃にメリルリンチに勤めている
統計の人と話したところ、やはり定時に帰っている
ということだった。

ワーク・ライフ・バランスを考えるなら
アメリカの統計家は悪くない職業だと思う。


ちなみに、これは企業・政府部門の話であって、
大学職員はまた話が別だ。それはまたの機会に触れたい。

面白かったらクリック↓




テーマ : 就活 就職活動 新卒 就活ポータル
ジャンル : 就職・お仕事

統計学に興味を持った理由 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

私が統計学に初めて興味を持ったのは
忘れもしない高校3年生のときだった。

私の高校は男子校で、毎年10月10日すぎに文化祭があった。
内容はお世辞にも面白いものとは言えなかったが、
年にたった一度、たくさんの女の子が来るイベント
だったので、毎年盛り上がっていた。

各クラスの出し物は、
男女数人で雑談させてカップリングをする
「フィーリング・カップル」だとか、
暗闇の中で女の子にいたずらをする
「別の意味で怖い」お化け屋敷とか、
どうみても「文化」のかけらも感じられないものだった。

後夜祭では実行委員会が、
「夜道の一人歩きは危険なので一人で帰らないよう」
訪問者に呼びかけ、
溜り場では体育教師がメガホンを持って、
「おまえら、早く決めて帰れ。」
と注意していた。

そんな中、僕は4人の女の子に声をかけて振られ続け、
諦めて友達と帰途についたところ、一人で帰ろうとして
いるかわいい女の子を見つけ、ダメもとで
「晩御飯でも食べて帰らない?」
と声をかけたところ誘いに乗ってくれた。
私はおしゃれなレストランに連れて行きたかったのだが、
その子がどうしてもラーメンを食べたいと言うので
二人でラーメンを食べて帰った。

2~3日後、まぐれ当たりというのもあるものだ、
と思って文化祭の日のことを思い返していたところ、
重要な事実に気付いた。

はじめに、4人の女の子に声をかけて振られた。
この時、ナンパ成功の経験確率は4分の0だから0%だ。
しかし、5回目は成功した。
つまり経験確率は、
「本当の確率」の正しい推定量になっていない!
高校の教科書に書いてある統計学は不十分だと思った。

その日から3日間くらい、授業を聞くのを止めて、
一人でその理由を考えた。
結果、いわゆるベイズ統計学で言うところの
事前分布の概念に辿り着き、
事前分布に一様分布を仮定すると
5回目の成功確率が1/6になることを発見した。
(正確に言うと、一様分布を仮定することだけを思いつき、
一般にn回失敗した場合のn+1目の成功確率が、1/(n+2)
であることを示したと思う。)

その後、数論に興味を持ち始めて
統計への興味はしばらく封印されてしまったが、
奇跡のナンパ成功体験が、
私のその後の学問的興味に
大きな影響を与えた事は言うまでも無い。

一生懸命に統計のことを考えたその3日間は、
16年前のちょうど今頃であった。

面白かったらクリック↓



テーマ : 算数・数学の学習
ジャンル : 学校・教育

中間試験とチーティング -- このエントリーを含むはてなブックマーク


先日、教えているクラスの中間試験をやった。
クラスは、確率統計入門というクラスで、
主にサイエンス系・エンジニアリング系の学生が
2年次に一般教養としてとる科目である。

アメリカの学部の授業のレベルの低さ
はいろんなところで
言われているけど、具体例がないと分からないと思うので
ここに試験問題のファイルを置いてみた。
(ただし、Latex のソースファイル(テキスト)のままなので、
見たい方は各々コンパイルして頂きたい。)
平均点は常識的な範囲で部分点をあげて61点くらい。
105分×8回の講義を行ったあとの試験である。

ただし、うちの大学はほとんどの学生が
「近くにあるから」
という理由で通っているので、
日本で難しい入試を課すような大学とは違うことをご承知頂きたい。

アメリカの学生は「なんで?」と思うくらい成績を気にする。
なので、当然、チーティング(カンニング)も結構ある。

よくあるのは、
1) 友達の答案を写す。あるいは、二人で分担して移しあう。
2) 試験を返された後で鉛筆で上書きして
「採点ミス。加点してくれ。」と言ってくる。

1)は、試験中に気をつけていればそんなにたくさんは
起こらないのだけど、起こった場合の対策として
答案用紙に通し番号を振ってあるので、
連続した番号の学生の答案が不自然に近ければアウト。
個別に呼び出して事情を話させる。
何も言わなければ、双方がFになると言って置けば大抵大筋では認める。

2)は、より頻発するチーティングで性質が悪い。
採点して時間が経ってないので本当の採点ミスかどうかは大体分かるが
修正を拒否するのは難しい。
今回は、とりあえず何も対策をしないで返却してしまったのだが、
やはりこの問題が生じたので、残っている分はとりあえず
自宅のスキャナで全部スキャンした。
次回からは返却前に全部スキャンかコピーをしようと思う。
友人も言っていたが、基本的に学部生の数学のコースでは
答えがどこかに書いてあるかどうかで点数が大きく違って
しまうのでこれはやった方が良いと思う。

そのほかに、隠れて教科書やノートを見る、というチーティングはよくあるが
私のクラスでは少量のメモ(cheat sheet)の持ち込みを許可しているので
わざわざリスクを犯す人はいないと思われる。

国を問わず、他にもチーティングのテクニック、
対策があれば教えて下さい。


面白かったらクリック↓





テーマ : 教育問題について考える
ジャンル : 学校・教育

数学がデトロイトの若者を救う? -- このエントリーを含むはてなブックマーク

デトロイトって、
昔繁栄していて今は苦しんでいる地域だけに
地元民の地域愛みたいなものが大変強い。

オリエンテーションで、
デトロイトの市内観光をさせてもらった時に
ガイドをしていた人の説明も、
観光ガイドというよりは、
「デトロイトは永久に不滅だ!」
みたいな演説をしているように聞こえた。

オリエンテーションでは
「みんなデトロイト市内に住もうよ」
という呼びかけすらやっている。
真に受けている人は少ないが。

もっともこれは地域愛だけじゃなくて、
デトロイト復興を大義名分にして
大学に予算をたくさん配分してもらおう
というWS大特有の事情もある。

そんな中で、数学科が主導してやっているのが、
「数学がデトロイトの若者を救う」プロジェクト
今日はCNNの取材が来たらしい。
そういえば、廊下になんか貼ってあった。

この前、レセプションがあったときも、
「自分は地域のデータを例にして
 統計の授業やってますー。」
と Dean にアピールしておいた。
まあ、WS大はそんな大学である。

ちなみに子供向け口座のビデオではほぼ全員が黒人だけど、
大学の方は白人が半分強で次に黒人、
あとはアジア系、中東系とかなり混ざっている。

黒人主体のデトロイト市内の大学進学率がなかなか
上がらないのも一因だろう。

面白かったらクリック↓



テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

数学の人は就活マニュアル(笑)を読むべき -- このエントリーを含むはてなブックマーク

今日はアメリカとはなんの関係もない日本の就活の話。

自分は氷河期世代であることもあって、
同期の数学科の友達には、
優秀でも就活で苦労した人が多かった。

10年前の当時も就職対策本というのは売られていたけれど、
今ほどメジャーなものではなかったので、
当時の自分は一笑に付して本屋で
立ち読みすることさえもしなかった。
当時、就活という言葉はまだ使われておらず
就職活動という四字熟語だった。

しかし、何年も社会人をして思ったのは、
「数学科の学生は就活マニュアルを読んだほうが良い」
だろうということだ。
なぜかというと、数学科の学生は
言葉は「真実を表すためのもの」
だと思っていて、
「相手を説得するためのもの」
だとは夢にも思わない

という傾向があるからだ。

「言葉は真実を表すためのもの」派は
理系にはわりと多いと思うが、
教科書1ページを30分も1時間もかけて読む
数学出身の人間はその傾向が顕著だと思う。

例えば、個人的な経験で恐縮だが、
学生時代にある金融機関を受けに行ったとき
40代くらいのそれなりに偉そうな人と会って
リスク管理の話をしばらくした。
話が一区切りついて、
「何か、質問はありませんか?」
と聞かれたので、
「推定ですが御社は株式を時価で3兆円くらい持って
ますよね?そんなに持っていて大丈夫なんでしょうか?」

と聞いてみた。
高度なリスク管理をする一方で、
株式持合いのような昔ながらの習慣を
温存していては全体として最適でないので、
自分は適切な質問をしたつもりだった。
(もっとも、当時日経平均は2万円近くあったので持ち合い
株のリスクはそれほど盛んに語られていなかった。)
その面接官はちょっとむっとして、
「どういう意味ですか?」
と聞いてきた。
自分の会社が中傷されたとでも思ったのだろうか。
私は、あーこの人には話の関連が分からないのだな、
とがっかりして、
「別に。」
とだけ返した。
結果、この企業からは落とされた。

今だったら応募者の立場として、
どういう雰囲気で何を説明すれば良いか多少は分かる。
しかし、当時はそれが分からなかった。

数学科の学生は、
世俗的で中身のない就活マニュアルでも読んで
「言葉は相手を説得させるためのもの」
だということを理解した方が良さそうだ。

(もしかして、面接でそんなアホなことを
 していたのは自分だけ??)

面白かったらクリック↓



テーマ : 就活 就職活動 新卒 就活ポータル
ジャンル : 就職・お仕事

先行研究からの経過時間 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

投稿した論文が割と有名なジャーナルからリジェクトされた。

理由は、証明の一部に重大な誤りがあるといういうもの。
親切なレフリーがいて、
誤りの部分は発展的に解消可能だとの指摘がついていたが、
いずれにしてもコントリビューションが大きくないとの
判断になっていたので、再投稿しても見込みはなさそうだ。

実は、元々はそれなりにオリジナリティーがあったのだが、
別人が非常に似た内容で弱い結果を先にpublishしてしまい
載せるのが難しくなっているという状況。

研究は競争ではないけれど、
非常に革新的な論文以外だと
どうしても先行研究の結果を踏まえて
似た論文が出やすい。
特に、時系列のような煮詰まっている分野はそうだ。

個人的には、計量経済・統計学では
3年以上前に出たペーパーを先行研究として使うのは
他の人とかぶるリスクが大きいと感じる。
(このあたりは、おそらく数学よりかなり短いのでは
ないか。他の分野はよく知らない。)

活発に活動して、publish前の研究の動向を
押さえるようにしなければいけないと思う。
もちろん、理想は大きなイノベーションのある論文を出すことだが。。。

とりあえず、修正、頑張ろう。

面白かったらクリック↓




テーマ : 研究者の生活
ジャンル : 学問・文化・芸術

マンガで分かる統計学(英語版) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

この本、英訳したら絶対売れると前々から思っていた。

1年前に出てた
とは知らなかった。
書評(日本語訳はこちら)から辿って発見したのだが、
授業で使ったら評判はどうなるのだろう?
流石に内容が少なすぎか?
しかし逆に英語の教科書はどうでもいいことが書かれすぎている。
とりあえず試しに学生に勧めてみよう。

面白かったらクリック↓




テーマ : 算数・数学の学習
ジャンル : 学校・教育

おかしな財政再建論者たち -- このエントリーを含むはてなブックマーク

人気ブログの「金融日記」に
日本の財政政策の話が載ったようだ。

ここ10数年の日本のマクロ政策に関して
公になされている議論というのは
相当ひどいものだと思っているので
これを機会に自分の意見を書いておきたい。

日本の財政赤字がどんどん増加しているのは有名な事実。
これは最近に始まったことじゃなくて、
ここ44年間うなぎ登りに増え続けている

じゃあ、この先、どこまで増え続けるとやばいの?

っていうと誰も答えられない。時々出てくるのが、
「利払い費が国家予算を上回って大変」とか言うつぶやき
あー、やっぱりこの人は経済が分かってないんだね、
っと力が抜けてしまう。

簡単のため中銀と国を一体と考えると
国はお金を発行している主体であって
別の尺度(外国通貨とか金とか)での
債務返済を求められない限り無限に借り入れが出来る。
極端な話、利払い費が国家予算の100倍になったって
それだけを以って問題とは言い切れない。

じゃあ、国の累積債務額が増えていくと
最終的にどう困るの?

と言うと、それは広い意味での貨幣供給量が増加して
インフレになること
そうなると実質的には、
国は債権保有者の資産を減価させて
ファイナンスをすることになる。
資産の再分配自体は構わないけど、
インフレは貨幣の機能を低下させるから、
それだったら物価安定のもとで、
資産・所得の再分配を目指した方がいいじゃん、
ということになる。

じゃあ、インフレになりそうなの?

って言うと現状で起こってるのは逆にデフレ
需要が足りないんだから当たり前だ。
そんな時にわざわざ国が需要を抑えるなんてどうかしている。

今は良くても将来的にはハイパーインフレ
とか大変なことになるんじゃない?

と思考回路が逝っちゃってる人も増えて来てるけど
ハイパーインフレ論者は、いまだかつて
デフレから急にハイパーインフレになる
プロセスを説明していない。

昔キリスト教の人たちが、
「●●マイル、天に向かって昇ると神様がいる」
とか言ってたのと同じレベルである。

デフレからハイパーインフレが起こるためには、
少なくとも物価の状態が不安定になる必要があるが、
過去40数年で国債発行額が数千倍になって、
むしろ物価はどんどん安定。いまや、
供給ショックを除いたら殆ど不変と言っても良い。

そもそも、国債発行額が倍になったら
米の値段(一般物価の例)が上がるのか?

一部の金持ち老人の資産が5億円から10億円に
なったら米の値段が上がるのか?そんな風になら
なそうなのは子供でも分かりそうなものだ。
貧富の格差が拡大しているような状況では、
金融資産の総額が増えたって、
一般物価に対する影響はほとんどない。


そろそろ、テレビとか雑誌に出てる人も
真面目に真実を語ったほうがいい。
要は、

● 財政赤字で危機を煽っているのは
  仕事が自己目的化してる財務省。

● 財政赤字がどの程度まで拡大可能か
  なんて誰にも分からない。

● 持続不可能になったとしてもいきなり制御不能の
  経済になる根拠はどこにも無い。

● 累積債務増加が困るのは
  貧富の格差が拡大して政治的にもたなくなるから。


失業率と賃金が同時に上昇するような
明らかな問題が起こらない限り、
消費を喚起するために減税を続ける方が
長期の経済成長を促進させるのは間違いない。

面白かったらクリック↓





テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

アメリカの電話料金 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカの電話料金って分かりにくい。

今まではAT&Tの市内(local)通話だけのサービスに申し込んで
長距離(long distrance)と国際電話は別にしていたのだけど
いろいろ面倒なので、今回AT&Tで全部まとめて申し込んでみた。
そうしたら、思ったよりずっと高い。

内訳を見てみるとまず基本料は、
市内通話______ 14.08ドル
長距離基本料__ 5.00ドル
国際電話基本料 5.00ドル
合計は、24.08ドル。

以下、とても日本語に訳せないような
料金が多いので英語で。

まず市内通話分のサーチャージ
Credit (値下げ分) -0.01ドル
Federal Access Charge 5.38ドル
9-1-1 Emergency System 0.20ドル
Emergency 9-1-1 Operational Assessment 0.18ドル
Michigan State E911 0.19ドル
Federal Universal Fee 0.66ドル
Federal tax 0.59ドル
State tax 1.22ドル

次に長距離・国際電話分のサーチャージ
Carrier Cost Recovery Fee 1.99ドル
Fed Universal Service Fund 3.07ドル
State Tax 1.95ドル

つまり基本料が24.08ドルなのに、
申し込み時に明示されてない料金が
毎月15.42ドルもかかっている。
(他の料金と同時請求されたので
実際には税額は数十セント安いはずだが、
誤差の範囲内だと思う。)

ようするに、
実際の基本料=表に出てる基本料の1.6倍
という感じだろうか。

あとは通話料金が10.08ドルだったので
請求額は49.58ドル。
先月、市内通話を除くと
120分強しか通話してないんだけど。

もうちょっと別の方法を考えないといけないな、これは。
パソコンで電話するのは面倒だからスカイプはやだけど。

面白かったらクリック↓



テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

アメリカにおける良い職業 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカ人ってランキングが好きだ。

でもいま、CNN Money の
よい職業ランキング(Best Jobs in America)
を見てちょっと笑ってしまったのが、
一位がシステムエンジニア(笑)だったこと。
日本じゃ、SEってIT土方の一部みたいなもので
労働環境の悪い職業のトップに来ても
おかしくなさそうなのに。
ちゃんとコメントの最後に、
Drawbacks: Long hours are common;
project deadlines can be fierce.
と書いてある。
本当に、いい職業なの?

ちなみに、3位に入ってる
カレッジの教員というのも疑問

College Professor だと、
いわゆる研究大学で研究しながら教育
してるような人は入らないニュアンス
になると思うのだけど、
彼らは忙しい割りに給料が安くて大変。
しかもPhDは必須。
「夏休みが長い」とか言っても
そもそも無給だから当たり前だしw
教育メインだから
本来はネイティブスピーカーが望ましいのに、
人気がないので外国人とか雇ってる始末。
フロリダのカレッジに就職面接に行ったけど、
なんだかみんな疲れてる感じだったし、
僕にサラリーの額を伝える時は
ものすごい深刻で悲しそうな顔してた。
ちなみに額は民間からもらった
オファーの4割弱だった。

2位のPhysical Assistant とか、
4位のNurse Practitioner とかは、
「お前らが楽してたくさんもらってるから
アメリカの医療が崩壊したんだよ!」
と怒りの矛先を向けたくなってしまう。
自分は、腰痛持ちなので
7位のPhysical Therapistは許せる。
アメリカの医療はひどいけど、
唯一感動したのがちゃんとした
Physical Therapist がいることだ。

まあ、今回のランキングは
「良い職業」ランキングというよりは
「お前らにやって欲しい職業」ランキング
と言った方が良さそうだ。
いずれにしても、システム・エンジニアの方、
英語を勉強してアメリカに来てください(笑)。

順位 職業 (経験を積んだ人の年収中央値)
1. System Engineer (87,100)
2. Physician Assistant (90,900)
3. College Professor (70,400)
4. Nurse Practioner (85,200)
5. IT Project Manager (98,700)
6. Certified Public Accountant (74,700)
7. Physical Therapist (74,300)
8. Computer/Network Security Consultant (99,700)
9. Intelligence Analyst (82,500)
10. Sales Director (140,000)

面白かったらクリック↓





テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

検索フォーム
Twitter

Twitter < > Reload

お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

全記事表示

全ての記事を表示する

最近のコメント
訪問者数 (UA)
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
海外情報
34位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
北アメリカ
4位
アクセスランキングを見る>>
人気記事Top10


(はてなブックマークより)

カテゴリー
最近のトラックバック
お勧めブログ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。