ギリシャ問題を家族会議風に語ってみる -- このエントリーを含むはてなブックマーク

母「あなた、食後はデザートになさいますか?」

父「うーん、そうだな。僕はもうちょっと呑もうかと思ってるんだけど。」

母「今日、ボルドー買って来ましたよ。」

父「いいね。それにしよう。」

母「あなたたちは、何にする?」

健太「今日、昼に学生時代の友達とパスタ食べ過ぎちゃって。パスしとくよ。」

麻美「私も昼寝もしちゃったし、やめとくわ。」

愛美「お姉ちゃんも、お兄ちゃんもつまんないの!お母さん、なにか甘いお菓子ない?」

母「お父さんが昨日買って来たバームクーヘンがあるわよ。」

愛美「やったー!それにする!大樹も食べたら?」

大樹「うーん、僕は残ってるジンジャークッキーでいいよ。」

母「みんなバラバラで面倒くさいわね…。」

父「おい愛美、今日もアイ○ルから電話がかかってきたんだぞ。留守だと伝えたが。」

愛美「あー、ありがと!ほんとは先週の月曜までに払わないと行けなかったんだよねー。」

父「おまえ、プ○ミスからも借りてるだろう。返せるのか?」

健太「そうだぞ、愛美。課金のゲームなんてやってる場合じゃないから。」

愛美「うるさいなー。お兄ちゃん、パパに似て来たんじゃないの?200万くらいどうにでもなるでしょ。」

母「そんな事言ったって、あなたのバイト代、月10万くらいにしかならないでしょ。
  お父さんに預けて、計画的に返済するようにしたら?」

愛美「嫌よ!昔、"20代のうちは自分のために投資しなさい"って
   パパとママ言ったじゃない!」

父「確かに、そういうことにしたんだよな。それとこれとは話が違うような気もするが…。」

麻美「お父さん、結婚のために愛美名義で積み立ててるお金あるんでしょ?あれで返しちゃえばいいじゃない。」

父「いや、愛美がお嫁に行けなくなってしまうのは困る。それは本末転倒だ。
  あのお金は一家で守らないと。」

愛美「ねえ、大樹、あんたお年玉溜め込んでるでしょ。お姉ちゃんにちょっと貸してよ!」

父「おい、無茶いうな。いくらなんでも高校生の貯金横取りしたころで雀の涙だろ。」

(ルルルルルル...)

愛美「あ、彩?電話しようと思ってたんだよー。
   そうそう、ゆきりん2位とか、オタ超キモイって感じ(笑)。
   あと5枚ずつ買ってともちんに投票しよっかー。うん、大丈夫。いまから行く。」

(ガチャ)

愛美「お父さん、ごめん、ちょっと彩と会ってくるね。」

父「おい、お前の大事な話してるとこなんだぞ。」

愛美「しょうがないじゃん、総選挙、大事なんだから!
   選挙さえ終わったら真面目に話するから。じゃーね。」

(バタン)

母「ちょっと、あの子、どうしてこんなになっちゃったのかしら。
  昔は嘘もつかないいい子だったのに(泣)。」

父「あいつだけが、我が家の悩みの種だよな、、。早く嫁に行ってくれればいいんだが。」

母「そうなのよね。でも、今の彼氏じゃ結婚させるのも心配ね。」

健太「僕も結婚はしたけど住宅ローン苦しいよ。額にしたら愛美の10倍以上だし。
ボーナス減っちゃったし完済できるか心配だよ。」

麻美「私もプジョーのローンが結構重いのよね。愛美より借金多いかも。
   外車なんて止めときゃよかった。」

大樹「ちょっと、うち大丈夫なの?一家で破産しちゃうんじゃないの?(泣)」

母「大樹は心配しないで。いま、お父さんの会社、為替の関係で結構儲かってるし
  イザという時はなんとかなるわよ。」

父「額が多いとは言っても、健太や麻美は正社員だしなんとかなるだろ。
  でも支払いが遅れると厄介だから、そういう時は早めに相談してくれよ。
  それにしても好景気もいつまでもつ事か。全部丸く収めるのは相当大変そうだな…。」


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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

大数の法則と中心極限定理を恋愛小説風に語ってみる -- このエントリーを含むはてなブックマーク


拓也「ごめん、ちょっと遅れちゃったよ。課長が話し好きでさ。」

麻衣「いいのよ、私も今、一杯目のカクテル頼んだとこ。」

ウエイター「飲み物は何になさいますか?」

拓也「あ、僕はウォッカのロックで。」

麻衣「今週もお疲れ様!」

拓也「麻衣の方こそ、お疲れ様。今週はどうだった?何か変わったことあった?」

麻衣「いろいろあったけど、いつも通りだよ。インドに出した注文
   また納期遅れたけど、そんなのしょっちゅうだし。」

拓也「僕の方もぼちぼちかな。クライアントの希望する仕様が少し
  変更になって残業が少し増えそうだけど、よくあることだし。」

麻衣「・・・ねえ、拓也。」

拓也「なに?」

麻衣「こうして週末にバーで会うの、もう何回目かしら?」

拓也「そうだな、もう30回くらいにはなるかな。」

麻衣「私が拓也と会うときは、すごくテンション高い時もあるし、機嫌が悪い事もある。
   だから言い合いになっちゃたりすることもあるよね。」

拓也「そりゃあ、僕も麻衣も人間だからね。」

麻衣「でも、こうやって何十回も会ったのを今振り返ったら
   私はやっぱり拓也の事が好き。」

拓也「ありがとう。僕ももちろん麻衣のことが大好きだよ。」

麻衣「でも、毎週同じように会って、飽きたりしない?」

拓也「そんなことないよ。むしろ毎週会えることが僕は嬉しい。
   はじめて麻衣と会った時より、今の方がずっと麻衣のことが好きだ。」

麻衣「でもさ、私が今日実はすごい機嫌悪かったとするじゃん。
   それで、拓也に、何で遅れて来たの!、って言って怒って帰っちゃったらどうする?」

拓也「あれ、もしかして遅れて来た事、怒ってる?」

麻衣「いえ、あくまで仮定の話よ。」

拓也「じゃあそう信じることにして・・、そうだね、
   もし初めてのデートがそうだったら麻衣のことが嫌いになったかも知れない。」

麻衣「30回目ならOKなの?」

拓也「それはそうだよ。」

麻衣「どうして?」

拓也「だって、麻衣とは今まで30回も会って、麻衣が魅力的な人だって分かっているから。
   それが一度くらいうまく行かなくても、麻衣に対する気持ちは変わらないよ。」
   (↑大数の法則)

麻衣「なんか今の、すごく嬉しかった!でも、初めての時ってもっと気持ちが高ぶって、
   もっと、恋してるーって気分になるよね。」

拓也「それは、あくまで幸運な偶然に支えられてる部分があると思うんだよね。」

麻衣「どういうこと?」

拓也「もちろん僕は、麻衣を魅力的だと思ったから食事に誘った。
   それは初めて会ったときの印象が良かったからなんだけど、
   二人で会ってみたら合わなかった、ってこともありうるよね。」

麻衣「もしかして、私は地雷だったってこと?」

拓也「そうじゃないよ(笑)。ちょっと語弊があったかな。
   本当に魅力的な人だったら、また会いたいと思うことが多いだろう。
   でも、巡り合わせや第一印象の一部が幸運に支えられていたことも事実だ。
   でも何回も会ううちに、僕が麻衣に惹かれたのは単なる偶然じゃなくて、
   必然だったんだっていう確信に変わってきたということだよ。」

麻衣「相変わらず、語るねー。」

拓也「あ、自分ばっかり話してごめん。」

麻衣「別にそういう意味じゃないよ。ありがとう。」

拓也「ところで、麻衣はどうしてこんなおじさんばっかりいるバーが好きなの?」

麻衣「ちょっと、声大きいよっ。」

拓也「あ、ごめん、。」

麻衣「私ね、他にカップルがいるバーが嫌いなの。」

拓也「どうして?」

麻衣「付き合いの浅いうちって、自分たちの恋愛がすごくドラマチックな感じがするじゃない?(*1)
   でも長く付き合ううちに、現実が見えて来て、
   どのカップルも結局似たようなもんだなー、って。
   バーでお酒飲んで、
   レストランで食事して、
   彼氏の部屋に行って、
   時々は翌日ドライブにいって、
   友達呼んでBBQやテニスして、
   そのうち緊張しながら親に紹介して、
   雑誌見ながら個性的な結婚式計画して、
   バリあたりに新婚旅行に行って、
   たまひよ読みながら子育てして、
   フラット35で家買って、
   子供が大学出て
   苦労して就職して恋人でも見つけたら、また(*1)に戻るだけ。」

拓也「随分先まで読んだね・・。(*1)ってどこ?」

麻衣「文脈から判断しなさいよ。」

拓也「分かった。でもさ、それもまた必然だと思うんだよね。」

麻衣「どういうこと?」

拓也「もし一度しか会っていなかったら、その思い出は人によっていろいろだ。
   一緒にテニスをしたのか、合コンしたのか、仕事をしたのか、
   によってだって随分印象は変わるよね。
   でも何回も会った男女関係の形って結局そんなに変わらないんじゃないかな。」
   (↑中心極限定理)

麻衣「でも、映画やドラマの中だともっと劇的なことってあるじゃない?
   "今まで意識した事の無かった男性と、溺れた時に助けてくれたのをきっかけに結婚!"
   "順風満帆の結婚生活が夫の事業の行き詰まりと共に破綻!"とか。
   そういう人生って、やっぱり他の人とは違うと思うのよね。」

拓也「"両想いの二人だったが、ある日フィアンセが突然交通事故で死亡"とかね。」

麻衣「・・・・・。」

拓也「例えが良くなかったかな、。
   でも今迄の全てを覆すくらい本当に大きな出来事があれば、
   積み重ねた愛の姿も変わってしまうっていうことはあるよね。」
   (↑大数の法則、中心極限定理のモーメント条件)

麻衣「そんなことは滅多に起らないと信じるしかないわね。」

拓也「そうだね、きっと大丈夫だよ。」

麻衣「やっぱり、拓也の話って奥が深くて面白いわ。」

拓也「そうかな。」

麻衣「私、拓也に収束したくなっちゃった!」


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【本】日本人はどこまで減るか(古田隆彦) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

「団塊の世代」という言葉の生みの親として知られる堺屋太一氏も言っているように
経済の長期予測で一番参考になるのは人口動態だろうが、
日本の将来を人口動態の観点から眺めたのが本書である。

社会には株価や為替レートのように極めて予測の難しい変数と、
人口のように長期にわたって予測が可能な変数がある。

予測が難しい変数については、常に最新の情報に注意を払う事が大事だ。
先週の株価について語ることにはほとんど意味が無い。
そして多くの最新の情報はテレビでもインターネットでも簡単に入手できるので、
全ての人が同じように目にすることができる。

一方で、長期にわたって予測が可能な変数に関しては、
現時点で分かっている情報をじっくりと分析して
将来どんなことが起るのかを考える事が有益である。

65歳以上の方を高齢者と呼ぶとすると、
65年後の高齢者の数は既にほぼ確定しているし、
90年後の高齢者の数さえもいくつかの弱い仮定をおけば予測することができる。
しかし多くの人は、65年後、90年後の日本がどうなっているか、
利用可能な全ての情報を以て真剣に検討したことはあまりないだろう。

著者は、一人当たりの生息水準、自然環境、文明といった条件によって
生存可能な最大の人口である「人口容量」が決まっていると想定し、
次の大きな技術革新が起こるまでは、この人口容量を上限にして
人口は変動を続けると説く。
また、人口が一旦減少すれば一人当たりの資本が増加することで
労働生産性が上昇するので、世の中は豊かになると説く。
悲観的な予測の多い昨今の日本だが、
こうした自然なモデル化の帰結として得られる
50年後、100年後の日本の姿は必ずしも暗くないと言える。

参考として示される推計はいくつかの仮定をおいたラフなものであるが
主に右肩上がりの社会で得られた知見をモデル化してきた経済学とは
別のモデルを用いた超長期の予測はなかなか読ませるところがある。
この本を通して、自分の老後、子供の時代、孫の時代に日本が
どうなっているかに思いを巡らせるのも一興である。


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ジャンル : 政治・経済

ニュースの読み方:関越道バス事故 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

世の中には二つの利害が対立していることが多く、
そのせいで、良い悪いは別として世の中の仕組みはなかなか変わらない。
ただしこうした綱引きにはいくつか例外がある。
一つのパターンが、何かをきっかけに一方のサイドの立場が弱くなる場合だ。
そうした時には、雪崩を打ったように一気に世の中の仕組みが変わる。

今回の関越道バス事故はその一つとなるだろう。
ご存知の通り、ゴールデンウィークに入って間もなく、
関越道でバスの事故があり7人の方が亡くなった。
この事故が悲しい出来事であることには変わりないものの、
日本では年約4800人(2010年警察庁調べ)、
つまり毎日約13人の方が交通事故で亡くなっている。
新幹線や鉄道の事故は滅多に起こらないため、
その大半が自動車やバイクの事故によるものであることは
暗黙のうちに誰もが知っているはずだ。
今回の死者は毎年亡くなる人数の0.1%に過ぎない。

バスの運転手はスケジュール的に厳しい勤務であったようだが、
運輸業従事者の勤務実態として常軌を逸していたかどうかの判断は難しい。
しかし、その判断がどうなったとしても
今回の事故を各関係者なりに総括すると次のようになるだろう。

鉄道・航空会社:
(これを機に長距離バスを規制強化して鉄道・飛行機の需要を拡大したい)
→ 「過酷勤務だ!勤務条件を改善しろ!」

バス運転手:
(これを機に労働条件を改善して欲しい。)
→ 「過酷勤務だ!勤務条件を改善しろ!」

官僚:
(もう一度似たような事故があれば責任問題になる)
→ 「過酷勤務だ!勤務条件を改善しろ!」

一般市民:
(もし自分が乗っていたらと思うと心配だ)
→ 「過酷勤務だ!勤務条件を改善しろ!」

マスコミ:
(市民も官僚も規制強化賛成なら便乗しない手はない)
→ 「過酷勤務だ!勤務条件を改善しろ!」

バス会社:
(今は逆風。大人しくしているしかない)
→ 「分かりました。改善します。」


通常時であれば、安い利用料金を享受している一般市民と
バス会社が規制強化反対の声を上げるだろうが、
これだけ大々的に犠牲者が出ている中で声を上げるのは難しいだろう。

労働条件改善派が世論を見方につけたければ、泣いている遺族の映像でも流して
「規制強化反対論者は、強欲なバス会社のために尊い命が犠牲になっても良いのか!」
とでも言えば、9割の人は「そうだそうだ」と賛成してくれるだろう。

乗り合いバス市場は2002年に運賃許認可などの点で規制緩和され、
高速ツアーバス連絡協議会によると、データのある2005-2009年の
4年間だけで20倍に増えたという。
各関係者の思惑を考えると、こうした流れが
ここで逆流をし始める可能性はかなり高いと言えるだろう。

一人の運転手の一瞬の居眠りが世の中を変え、
5年後には新幹線並みの値段の高速バスが走っているかも知れない。
社会とは本当に予測不能で儚いものだ。


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プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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