クレジットカードマニアになろう -- このエントリーを含むはてなブックマーク

米国ではクレジットで支払う機会が多いので、
クレジットカードにはある程度拘った方が得だ。
我が家では全ての支出のうち7割程度をクレカで支払っている。
現在クレカで払えない大きなものは主に、
固定資産税、家賃や管理費、家の修理費用くらいである。
ちなみに、税金や家賃もある程度の手数料を払えば
クレジットカードで払えることが多い。
その他少額なものでも払えないのは、一部の日系店舗の買い物、
チップ、会費、コインパーキングくらいだ。

クレジットカードで得をしようと言っても、
「今月、この店でこのクレカを使うと10%引!」などと
いうのをいちいち気にするのはきりがないので、
期間や特定店舗の縛りのないものを挙げて見よう。


1.全商品に対する還元率

アメックスとフィデリティの提携カードである
American Express Rewards Card は、
全ての商品に対して2%のキャッシュバックがある。
ただしフィデリティに口座を開く事が条件だ。
年会費は無料。

「アメックスは使えない店もあるので」という向きには、
Capital One Cash Rewards カードは、Visaカードで
全商品に対して1.5%のキャッシュバックがある。
年会費は無料。

最近は、航空運賃、特に日米線の運賃が高騰しているので
キャッシュバックよりマイルを貯める方がお得である事も多い。
大手航空会社の提携クレカの還元率は、
概ね1ドルあたり1〜1.25マイル程度、
カードの年会費は標準やゴールドであれば
50〜100ドル程度のものが多い。

2.よく使われる業態に対する還元率

アメックスの Blue Cash Preferred Cardは、
食料品店で6%、ガソリンとデパートで3%、
その他で1%のキャッシュバックがある。
ただし、年会費が75ドルかかる。

同じくアメックスのBlue Cash Everyday Card は、
年会費が無料だが、食料品店で3%、ガソリンとデパートは2%
にしかならない。

バンカメの BankAmericard Cash Rewards はVisaカードで、
ガソリンが3%、食料品店が2%、他が1%だ。
年会費は無料。ただし、ガソリンと食料品店での還元率を
適用されるのは各四半期で1500ドルまでである。

3.入会ボーナスについて

多くのカードには、入会特典がある。
これを目当てに入会する場合は、
会費がかからないカードについては最低100ドル、
2年目から会費がかかるカードに対しては最低200ドル
以上の特典を目安にすると良い。
ただし多くのカード会社は、新規顧客にのみ入会特典を払う。

なお、この入会特典はクレジットカード会社の景気次第で大きく変動する。

4.ダイレクトメールによるオファー

利用額が多かったり、クレジットスコアが高かったりすると、
クレジットカード会社から勧誘のDMが来る。
これは、金融機関が信用情報機関から有料で個人情報を買って
出していることが多い。
こうしたオファーの中には、公募されているものよりも
ずっと条件の良いものがある。

過去には、入会ボーナス750ドルとか、10万マイル、
1年間全商品に6%キャッシュバック、というものもあった。

5.ギフトカードを使った裏技

食料品店では様々なギフトカード(プリペイドカード)が売られているので、
これを買えば、その還元率で買い物ができる。
例えば、アマゾン、EBay、大手ガソリンスタンド、BestBuy、ホームデポ、
スタバ、マクドナルド、パネラなどだ。
アメックスのBlue Cash Preferred と組み合わせれば、
これらの店舗の買い物は全て6%引きにできる。


相変わらず景気の悪い米国だが、
クレカをうまく組み合わせれば
年間1000ドル程度の生活費の足しにはなるだろう。


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ジャンル : 海外情報

米国民は経済的自由を満喫しているのか? -- このエントリーを含むはてなブックマーク

戦後の日本の雇用制度は社会主義的な色彩が強く
「日本は最も成功した社会主義国」などと揶揄されることもあるが、
それでは米国民は日本と違って自由経済の恩恵を満喫しているのだろうか?
答えは、イエスでもありノーでもある。

肯定的な側面から取り上げよう。
米国企業は、有能な経営者や専門職には多額の報酬を支払っている。
時価総額で上位100位に入るような企業のCEOは、
典型的に3〜6百万ドル程度の報酬を得ており、
さらにストックオプションを受け取る事も多い。
役員クラスでも大抵、年間百万ドル以上の報酬を受け取っている。
専門職では、PhDやMBAの新卒で10万ドル以上を受け取ることが多く、
管理職につけば年収が20万ドルに達する職業は珍しくない。
報酬の分配という面では、米国は
資本主義的に物事が決まっていると言えるだろう。

しかし、国民が稼いだお金を自分の好きなように使っているのだろうか、
というと少なくとも日本との比較において、その答えは完全にノーだろう。

まず、米国の世帯収入5〜10万ドル程度の中間所得者層に
対する実行税率は日本に比べて非常に高い。
ラフに言って、単身者世帯では5万ドル、夫婦では9万ドルを
超える世帯年収に対する限界税率は、35%を超す。
その内訳は、連邦税の限界税率が25%、社会保障税が7.65%、
州税はミシガンであれば、4.35%である。
日本では、年収800万円(約10万ドル)での限界税率は、
単身者世帯でも26%、4人家族では23%程度に過ぎない。

こうした高率の所得税を免れるためには、
多額のローンを組み不動産を購入して所得控除を増やすか、
401(k)や403(b)、457(b)といった個人年金に加入する必要がある。
こうした年金は制度により多少の違いはあるものの、
基本的に59.5歳以前に引き出すと多額のペナルティーを課せられるものが多い。
もちろん、それまで待ってもその時に所得税がいくらかかるかは誰にも分からない。
ただし、こうした年金も住宅を購入する際には特例として引き出せることが多い。
簡単に言えば、政府は中間所得者層に対し、
精一杯の住宅ローンを組むか、
還暦を迎えるまでお金に手をつけないかの
二者択一を迫っているというわけだ。

それでは高い所得税を払えばあとは自由にお金を使えるかというと、
残念ながらこれもそうではない。

大学の学費高騰は、米国の最大の社会問題の一つだが、
子供の奨学金の受け取りに関し、親の資産にはペナルティーが課せられる。
米国の大学に進学する際に受け取れる奨学金やローンの額は、年毎に
[大学進学にかかる経費] ー [各家庭の支払い可能額(EFC)]
を計算し、それを元に決められるのだが、
EFCには親の資産の5.64%、子供の資産の20%がカウントされる。
親の資産には控除額があるものの、わずかに4万5千ドル(360万円)に過ぎない。
実質的にこれがどれくらいのペナルティーになるかどうかは、
いくらの財政援助を受けられるか、そのうち何割が給付となるかによるが、
お金のある私立大学が必要な額の全額を給付する
という最良のケース(=最悪のケース)では、
4年間で親の資産の約2割、子の資産の約6割もが没収されるに等しいことになる。
このEFCの算出に当たっても、政府の公式では自宅の不動産と年金が除外される。
私立大学はこうした資産を含めて計算することが多いという話も聞くが、
少なくとも政府のメッセージは、
「4万5千ドル以上の貯蓄をするのはけしからん。家か年金に回せ。」
ということなのだ。

「分かった、引退後は自分の資産を自由に使えるんだね?」
と人々は考えるかも知れないが、実態はそうではない。
つかの間の快適なリタイヤ生活を楽しんだあと、
介護が必要になった場合を考えてみよう。

日本では入居待ちの問題はあるにせよ、特別養護老人ホームに入れば、
要介護度5で個室に入居という一番高いケースでも自己負担は月約13万円に過ぎない。
ただし、これは介護保険からの補助が月約25万円出るためだ。

米国では、軽い生活の補助が必要な人が老人ホームに入ると年4万ドル、
介護老人ホーム(nursing home)に入ると年8万4千ドルかかるそうだ(ソース)。
これは2010年のデータだが、費用は1年でそれぞれ5.4%、4.6%上昇した。
現在、介護老人ホームに入る費用は9万ドルを優に超えていることになる。
アメリカの老人用医療保険であるメディケアは、
こうした介護費用を短期間の例外を除き負担しない。
一方予めプライベートの介護保険に入っておく人は、わずか5%程度だという。
そもそも、そんな経済的余裕のある人は多くない。
結局、自分の財産で支払うことになるが、
大半の人は半年以内に一文無しになるそうだ。
(思い出して欲しい。政府に取って4万5千ドル以上の貯蓄は「ケシカラン」のだ。)
結局、政府の低所得者向け保険 medicaid に入れてもらい面倒を見てもらうことになる。

medicaidに入るためには、金融資産が2000ドル以下でなければならず、
その他の資産は、身の回り品、車1台と
525000ドルまでの自宅不動産しか許されない。

つまり、米国では中流階級が
老後に備えると同時に子供にささやかな財産を残そうと思うなら、
無理して大きな家を買い、金の時計やダイヤのジュエリーをたくさん身につけ、
お金に余裕があるなら大きなキャデラックやBMWに乗りつつ、
いざとなった時には相部屋で介護を受けながら侘しい生活を送る
という覚悟を決めることが、合理的な選択なのだ。

日本では、日本人とアメリカ人はアリとキリギリスに例えられるが、
アメリカ人の大多数を占める中間層にとって、
そもそもアリになる権利など与えられていない、
というのが真実なのである。


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ジャンル : 海外情報

スポーツ関連の新ブログはじめました -- このエントリーを含むはてなブックマーク


プロ野球順位予測は、別ブログにスピンオフさせました。
引き続きご覧になりたい方は、下記のサイトでお楽しみ下さい。

(今のところ、毎日更新する心意気ですが、
そこまでやる気が出せるかどうか分かりません。)

http://sportsyosoku.blog.fc2.com/


テーマ : プロ野球
ジャンル : スポーツ

プロ野球の順位をシミュレーションしてみる -- このエントリーを含むはてなブックマーク

日本のプロ野球のペナントレースも終盤に入っている。
一般的には、ゲーム差とか、マジックとかいった指標が優勝を占うために使われているが、
今日は、残り試合を全部シミュレーションして各チームの順位を予測してみた。
(2012年9月15日終了時点)

別に好きでも嫌いでもないが、どうやら巨人は99.99%
(10000回のシミューレションのうち9999回) 優勝ということらしい。
パ・リーグはまだ混戦である。

評判が良ければ、今後も(気が向いた時に)更新するので下の拍手を押して下さい。

120915野球


<シミュレーションの前提:>

今後の全ての試合で両チームの勝率を同一とし、
引き分けの確率は今シーズンの両リーグの平均から算出。
試行回数は、10000回。
簡便なリサンプリングの結果、誤差は概ね ±0.5% 以下程度。
ただし、値が50%に近いものの方がおおむね誤差が大きい。

<同率の場合の順位決定方法:>

(セ・リーグ)
1) 勝ち数が多い方が上位。
2) 同勝数の場合は直接対決で勝ち数が多い方が上位。
3) 直接対決が五分の場合は昨年順位が上位のチームが上位。
(ただし計算の都合上、3チーム以上が同率の場合は乱数によって順位を決定。)

(パ・リーグ)
1) パ・リーグ内の勝率が高い方が上位。
2) リーグ内で同率の場合は、昨年順位が上位のチームが上位。


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米国大学教員は低所得 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

来年あたりに、サバティカル(研究休暇)を取って他大学に滞在しようかと考え、
M州立大学のセミナーに参加するついでにそこの学科長と話をし、
さらについでに住環境を調べようと少し町を回ってみた。

町の雰囲気は歩いてみないと分からない事も多いが、
アメリカの場合は、データを検索すれば分かることもかなり多い。

知らない町のことを調べるとき、私は、まずwikipediaで、
人口とその増減、人種構成、所得水準、産業構造等をチェックする。
遠隔地なら、天気予報のサイトで月別の平均気温を調べる。
この段階でおおよそどんな町かは見えてくる。

続いて、グーグルマップで地図をチェックし、
小中高の学区とそのレベルを調べ、
続いて圏内のアパートと住宅価格を検索する。
また、心配な地域なら地域ごとの犯罪率も検索する。

さらに、航空写真で市の様子を見て、
最寄りのショッピングモールや
スターバックスやパネラブレッド(喫茶店)、ウォルマート、
ホールフーズの位置などを確認する。
ここまでやると、他に何も情報がなくても
住みやすい町かどうかは大体分かってしまう。


閑話休題。
ざっと町の様子を調べた後、
アパートを少し見てみようと思って、ネットで調べて
大学から2マイルほどのところにあるアパートのオフィスを尋ねてみた。

オートロックがかかったビルだったので、
インターホンを使ってオフィスの人を呼び出す。

オフィスの人(以下、OF):「はい、なんでしょう?」
私:「オフィスの方と話がしたいんですが。」
OF:「(ちょっと訝しそうに)それでは今開けます。」

私:「こんにちは〜!」 ← はじめは、大げさに笑顔でナイスに。
OF:「こんにちは〜!」

結構、愛想の良いかんじのおばちゃんである。
ちなみに、何故か米国のアパートのオフィスの人は9割方太っている。
いや、むしろ痩せている人を見た事が無い。

私:「いくつか質問があるんですけど。」
OF:「何かしら?」
私:「来年秋から部屋を借りたい場合、いつ頃申し込むといいですか?」
OF:「あのー、ここはリタイヤメント用で55歳以上の方限定なんですよ〜。」
私:「あ〜、そうでしたか。それで(古い)キャデラックとかたくさん止ってるんですね。」

OF:「学生さん?」
私:「いや、ここの大学に1年間来るかも知れない大学教員なんですけどね。
   ここの大学の先生やスタッフの方ってどのあたりに住んでるんですか?」
OF:「私は、K市(注:かなり遠い市)から週1-2回来てるだけなので
   このあたりの事は良く分からないの。」
私:「そうでしたか。」
OF:「すぐ隣のアパートもうちの会社がやってるんだけど、そこは誰でも入れるわよ。
   それに、そこのオフィスの人は、このあたりに住んでいる人のはずだわ。」
私:「そうですか。アパートの名前は何ですか?」
OF:「前の道路を左に出て、すぐに左に入る道があるので分かると思うわ。」
私:「分かりました。」

気を取り直して、隣のアパートへ。
入り口に「工事中」の看板が。
敷地に入ると理由は良く分からないが、どうも雰囲気が変。
建物が古いわけではないが、家族でここに住める気が全然しない。古い車も多めだ。
引き返そうかとも思ったが、よく考えると庭が全面工事中のせいかも知れないし、
古い車は多いが一応、新車も1台止っている。
オフィスはどうせ目の前だし、行っても損はないだろう。

オフィスの建物に入ると、なんだか暗くて古い感じの共有スペースが広がっている。
ソファーなどが置いてあるが、今やあまり使われている形跡はない。
今住むT市にはない雰囲気だが、町が違うのでこのあたりでは普通なのかも知れない。

オフィスの人がいるところは、半分ガラス張りだが壁で仕切られている。
100軒強程度のアパートのようだが、オフィスの人は二人いて
二人とも電話で話をしている。
二人とも典型的なアパートのオフィスの女性という感じだが、
普通、100軒程度のアパートというのは
事務員1人でも暇を持て余すようなところであり、少し妙な感じだ。

とりあえず、壁の外の椅子で座って待つことに。

一人の管理人は電話を切ったようだったが、間髪入れずにまた掛けている。
もう一人は、長電話になっているようで、なんだか仕事の話をしているのか、
世間話をしているのかよく分からない。
暇だから、友人と長電話しているのだろうか。
いまや、携帯で通話している人すら少ないというのに・・・。

ドアが少し空いているので、気をつければ会話が聞こえることに気付いた。

「それでね、彼はデフォルトしたの。・・・・。というのも、彼の家族がね・・・。」

やっぱり世間話なのだろうか。
数分後、ようやく電話が終わったのでオフィスの人に話かける。
昔の映画にでてきそうな、化粧が濃くて象のような顔の老婦人だ。

私:「一つ伺いたいんですが、来年秋から部屋を借りたいならいつ頃申し込むと良いですか?」
象:「!・・・。」 ← 絶句してる
私:「・・・。」
象:「あなた、学生?」
私:「いや、大学教員ですが、ここの大学に来年来るかも知れなくて。」
象:「ここは、tax property。低所得者向けです・・。」
私:「!」

どうも一杯食わされたらしい。

動揺して、帰る時に自動車用の出口と入口を間違え、
すぐに気付いて車を右に寄せたが
入れ替わりで入って来たローインカムに
「ARE YOU SERIOUS?!」 となじられる。

ついでに、私の車の後ろには、
釣られて入り口から出ようとしている別のローインカムの
車が続いていたのだった。


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プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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