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人材受け入れ戦略の見えない日本(教育制度比較3) -- このエントリーを含むはてなブックマーク



過去のエントリーで、
アメリカと途上国が高等教育に関して
グローバリゼーションの恩恵を受けている
ということを書いたのだけど、
じゃあ、日本はどうすればいいの?
というと正直、簡単には答えが見つからない。

日本は先進国だから、
留学生を受け入れる方が
グローバリゼーションの恩恵を受けやすい
というは原則としては間違っていないだろう。

しかし、まず考えなくはいけないのは問題は、
日本では頭脳労働者がむしろ余剰である
ことだと思う。
ここでいう頭脳労働者というのは、
日本の大学で言えば、ある程度専門性の高い
学部卒とか、修士・博士卒の人たちのことである。

例えば、25歳で高卒の人が不景気で失業したとする。
彼らが大学に行って機械や電気のことを勉強して、
4年後に景気が回復していたら簡単に就職できるのか、
と言ったら、答えはおそらくNoである。
労働市場の流動性とかいろんな問題はあるけど、
そもそも労働供給が過剰だからこそ企業は、
「日本人の」「25歳以下の」「まあまあ使える」「学部卒・修士卒」
だけ取ってれば済むのだ。

そんな状況下で、
外国人に奨学金を出して呼んできても
はっきり言ってお金の無駄だろう。
卒業後に祖国に帰らなくてはいけないのなら、
祖国における日本の大学のプレステージがよっぽど高くない限り、
たいした人は来ない。

むしろ、労働市場が逼迫していて簡単に仕事が見つかるのであれば
奨学金なんて出さなくても留学生はどんどんくると思う。

将来的に今後少子高齢化が更に進めば
知能労働者が不足することは考えられるが、
残念ながら、現状ではその兆候ははっきり見えていない。


私は、移民や留学生受け入れに反対なわけでは決してなくて、
IMFなどが勧告している通り、
日本が社会保障制度を維持可能にしていくためにも、
経済状況が許せば、
年間純増数で数十万人程度の
移民を受け入れるのが望ましい、
と思っている。

しかし、おそらく受け入れの大半は、
労働需給のミスマッチが生じている
製造業現場とか介護現場とか
のいわゆる肉体労働中心の現場になるのが自然だろう。
実際、00年代半ばの好況期に起こったことはそうだった。

労働需給のミスマッチだけでは需要が足りないならば、
最低賃金を引き下げて労働需要を増加させたところに、
外国人を持ってくるという感じになる。

当面、そのような状況が続くと考えるならば、
現実的には、むしろ
外国人単純労働者に対する
日本語教育や一般教養教育に重点をおいて
支援をした方が、よっぽど効果的
な教育資源の使い方になるように思う。


(注) 英語圏の国の留学生受け入れの優位性は、
確かに重要な点ではあるが、いろんなところで語り
つくされているので省略した。

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テーマ : 教育
ジャンル : 学校・教育

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Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

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