中間試験とチーティング -- このエントリーを含むはてなブックマーク


先日、教えているクラスの中間試験をやった。
クラスは、確率統計入門というクラスで、
主にサイエンス系・エンジニアリング系の学生が
2年次に一般教養としてとる科目である。

アメリカの学部の授業のレベルの低さ
はいろんなところで
言われているけど、具体例がないと分からないと思うので
ここに試験問題のファイルを置いてみた。
(ただし、Latex のソースファイル(テキスト)のままなので、
見たい方は各々コンパイルして頂きたい。)
平均点は常識的な範囲で部分点をあげて61点くらい。
105分×8回の講義を行ったあとの試験である。

ただし、うちの大学はほとんどの学生が
「近くにあるから」
という理由で通っているので、
日本で難しい入試を課すような大学とは違うことをご承知頂きたい。

アメリカの学生は「なんで?」と思うくらい成績を気にする。
なので、当然、チーティング(カンニング)も結構ある。

よくあるのは、
1) 友達の答案を写す。あるいは、二人で分担して移しあう。
2) 試験を返された後で鉛筆で上書きして
「採点ミス。加点してくれ。」と言ってくる。

1)は、試験中に気をつけていればそんなにたくさんは
起こらないのだけど、起こった場合の対策として
答案用紙に通し番号を振ってあるので、
連続した番号の学生の答案が不自然に近ければアウト。
個別に呼び出して事情を話させる。
何も言わなければ、双方がFになると言って置けば大抵大筋では認める。

2)は、より頻発するチーティングで性質が悪い。
採点して時間が経ってないので本当の採点ミスかどうかは大体分かるが
修正を拒否するのは難しい。
今回は、とりあえず何も対策をしないで返却してしまったのだが、
やはりこの問題が生じたので、残っている分はとりあえず
自宅のスキャナで全部スキャンした。
次回からは返却前に全部スキャンかコピーをしようと思う。
友人も言っていたが、基本的に学部生の数学のコースでは
答えがどこかに書いてあるかどうかで点数が大きく違って
しまうのでこれはやった方が良いと思う。

そのほかに、隠れて教科書やノートを見る、というチーティングはよくあるが
私のクラスでは少量のメモ(cheat sheet)の持ち込みを許可しているので
わざわざリスクを犯す人はいないと思われる。

国を問わず、他にもチーティングのテクニック、
対策があれば教えて下さい。


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テーマ : 教育問題について考える
ジャンル : 学校・教育

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No title

私の教えに行っている大学で、定期試験で見つかれば、全科目0点になりますね。中間テストは私が講義期間中に勝手にやるので、その限りではありませんが。

私は全ての大学、科目で持ち込みは何でも可にしています。コピーでも可。そういう人はいないんですが。

大学によって、1席離して座らせることが可能なので、そうする。

テストは私は返却しません。期末テストなど不可能なので、中間テストも。成績に疑問を持つ学生には調べて間違っていれば、事務に修正を依頼します。中間テストでは例外的にその人の答案をもっていって、どこが間違ったか採点の詳細を教えます。

カンニング

日本の大学はカンニングに対して厳しいですよね。長期停学になる大学もあると思います。それは学生にも言ったことがあります。アメリカの大学も同様のもう少し緩いルールはありますが、内内に処理するというのが一般的な気がします。

試験を返却しないのは一つの手ですね。でも、アメリカでそれをやるとほとんどの学生が問い合わせて来そうなので。。。他のファカルティーとも話してみます。

数字違い

微妙に数字の違う試験を何種類か用意すれば面白いほど引っかかりますよ。証拠も完璧なので、大学のしかる場所に持ち込めばトランスクリプトに残ります。

なるほどー

数字を変えるとは、また凝っていますね。
そのうちやってみたいと思います。

逆に試験問題はそのままでいろんな色で刷ると、
学生が違う問題だと思い込んでチーティングが減る
という噂も聞きました。

No title

それは採点の手間もなく良さそうですね。今学期のファイナルで先生に提案してみます:D

No title

日本の大学では、カンニングを見つけるより、させないように配慮してくれと言われます。

私の場合、ほぼ全員合格しますので、ハイリスク・ローリターンやからやめときよ、ゆーてます。不正をやる癖をつけると、将来困ったときにその癖がでがちになるので、人生の墓穴を掘るからやめときぃ~ともゆーてます。

不正

>カンニングを見つけるより、させないように配慮してくれ

これはアメリカも同じです。癖になるといけないですね。

統計の場合は、大学院だと、データ改ざんは絶対だめだ、という倫理を教える授業も数回あります。共同研究者やボスが圧力をかけてきた時にどうするか、とか、より正確な検定をやったら結果が変わる時にどうするか、というようなケーススタディをやります。

No title

二つの大学で試験監督をしたことがありますが、電子機器意外すべて持込可でも、チーティングはおこりました。初めはよく分からなかったのですが、なぜか話し声がするので注意してみると普通に議論しながら解いている人がいました。確かにこの方法だと証拠は残りません。他の学生に証言させることもできなくはないですが。
他の方法では、わざとmake-upの試験を受けて事実上誰も監督していないところで、友達を呼んだり携帯で答えを聞いたりというのも目撃しました。どちらの場合も、あまりに想像を越えていたので頭が真っ白になってしまいました。
確か学内にチーティングかどうか争うことができる委員会があるはずなので何が証拠になるのか事前に知っておけばよかったと後悔しました。果たしてTAが見た、聞いたは証拠になるんでしょうか。私の知っている教授はこの委員会の手続きが長いのを知っているので、次は同じことをやったら落第にすると内々に言ったようですが、効果は無く、しかし、チーティングをした上での成績が悪かったので落第させていました。

取引

チーティングを認めさせるのは司法取引と同様だと思っているので、上に書いたように「正直に言わなければFにする。言えば状況次第で減点する」と言って様子を見ます。それでうまく行かなかったことはないですが、大学は教員を大して守ってくれないらしいので、面倒なことになれば取り消しにせざるを得ないかも知れませんね。僕は追試も別の作業しながら監督しています。

No title

テスト中はクラスの後ろで座ってるとか。

僕のとってた数学のクラスでのチーティングは即Fでしたね。一人若い教授はチャイムが鳴ったらすぐ鉛筆を下ろさないとそのテストは即Fと警告してて、実際に一人遅かった時、クラスの前で発狂説教しました。その時はFだって言ってたけど後で成績取り返せたとの噂も。数学の教授(differential equations)にアルファメールが居て珍しいと思いました(そっちか)。

そうか、キレるのです(笑)。

時間外

なるほどー、でもそれはteaching evaluation に響きそうですねー。時間が終わって注意しても解いている学生がいると困ります。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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