時系列の定常性の判定は難しい
私は時系列解析の中で、
ボラティリティが変動するモデルというのをやっているのだが
このモデルでは「変動の大きさ」自体が変動していくので、
どんどん変動が大きくなって時系列の分散が無限大に発散して
しまうということが起こりうる。
実際、一分毎、一時間毎、といった高頻度の金融時系列データで
当てはまりが良いとされる fractional モデル(ショックの影響が長く続く
モデル)では、特にこの問題が難しく、定常解の存在が示されて
いないだけでなく、一部の研究者は定常でないということを
信じているほどだ。
このモデルに限らず、
現実の時系列定常性を持っているか
どうかというのは重要な点だ。
池田氏のブログに少し気になる主張があった。それは、
「金融政策によって自然産出水準は変わらない」
というものだ。経済の自然算出水準は deterministic な部分
(予め推定された労働者数、技術進歩、資本蓄積の増加率)
を除いて、定常なのだろうか?確かに、もし定常であれば金融政策は
短期的な算出水準にしか影響を与えないことになる。
だが、個人的には、金本位制下で極めてデフレ的な政策を長期間
採った国は、自然算出水準を下げた可能性が高いと思っている。
無論、彼の言うように自然生産水準を引き上げるために、
労働生産性を引き上げるとか、生産要素の効率的な再配分をする
といった努力が必要なのは確かだろう。
しかし上記のように「金融政策によって自然産出水準は変わらない」
とまで仮定してしまうのは、現在の日本の経済政策を考える上では
リスクが大きいと思う。確かに多くのマクロ経済学者がそう仮定して
しまっているが、少なくとも data-oritented に考えるべき問題だろう。
大きな供給過剰の経済で、労働者の生産性や生産要素の
効率的な再配分が果たしてどれほど進むだろうか?
私は、自然算出水準の構成要素自体が需給ギャップに大きく
影響されている可能性の方が高いと思う。
もちろん、デフレさえ解決すれば全部解決、という訳ではないけれど、
デフレが経済にとってかなり大きな問題であることは強調しておきたい。
じゃあ、現実問題、経済政策運営はどうすれば良いの?と思った方はこちら。
「インフレで財政赤字を解消する過程」

ボラティリティが変動するモデルというのをやっているのだが
このモデルでは「変動の大きさ」自体が変動していくので、
どんどん変動が大きくなって時系列の分散が無限大に発散して
しまうということが起こりうる。
実際、一分毎、一時間毎、といった高頻度の金融時系列データで
当てはまりが良いとされる fractional モデル(ショックの影響が長く続く
モデル)では、特にこの問題が難しく、定常解の存在が示されて
いないだけでなく、一部の研究者は定常でないということを
信じているほどだ。
このモデルに限らず、
現実の時系列定常性を持っているか
どうかというのは重要な点だ。
池田氏のブログに少し気になる主張があった。それは、
「金融政策によって自然産出水準は変わらない」
というものだ。経済の自然算出水準は deterministic な部分
(予め推定された労働者数、技術進歩、資本蓄積の増加率)
を除いて、定常なのだろうか?確かに、もし定常であれば金融政策は
短期的な算出水準にしか影響を与えないことになる。
だが、個人的には、金本位制下で極めてデフレ的な政策を長期間
採った国は、自然算出水準を下げた可能性が高いと思っている。
無論、彼の言うように自然生産水準を引き上げるために、
労働生産性を引き上げるとか、生産要素の効率的な再配分をする
といった努力が必要なのは確かだろう。
しかし上記のように「金融政策によって自然産出水準は変わらない」
とまで仮定してしまうのは、現在の日本の経済政策を考える上では
リスクが大きいと思う。確かに多くのマクロ経済学者がそう仮定して
しまっているが、少なくとも data-oritented に考えるべき問題だろう。
大きな供給過剰の経済で、労働者の生産性や生産要素の
効率的な再配分が果たしてどれほど進むだろうか?
私は、自然算出水準の構成要素自体が需給ギャップに大きく
影響されている可能性の方が高いと思う。
もちろん、デフレさえ解決すれば全部解決、という訳ではないけれど、
デフレが経済にとってかなり大きな問題であることは強調しておきたい。
じゃあ、現実問題、経済政策運営はどうすれば良いの?と思った方はこちら。
「インフレで財政赤字を解消する過程」

テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済
