アメリカの大学生は試験前にインフルになる -- このエントリーを含むはてなブックマーク

統計の入門クラスの2回目の中間試験が終了。

うちの大学には、
インフルエンザに罹った場合は診断書なしに
授業や試験を休む権利があるというおバカなルール

が存在するので季節に関わらずインフルエンザが大流行である。

試験をやっている部屋まで来て、
「昨日までインフルエンザに罹っていたので追試を受けさせてくれ」

と言ってきた学生には流石に苦笑した。
講師が一番気を使うのは公平性なのに、
試験会場で堂々とそんなことを言う奴は試験以前に
社会で成功する見込みがない。

試験内容だが、統計の入門コースの試験というのは
問題の作り方に悩む。「95%信頼区間を求めよ」なんて問題は
公式に値を代入すれば、中学生でも計算可能なので意味が無い。
そこを何とか意味を理解していないと解けない問題を作る。

一つは、○×問題だ。これはちゃんと理解していないと解けない。
100点満点のうち44点を○×にした。分からない問題は
スキップすれば点数が半分もらえるようにしてある。
それでも配点が大きいのでみんな必死に解く。

もう一つは、穴埋めだ。中心極限定理を理解していないと
流れが把握しにくい穴埋めを出題した。
ただ、穴埋め問題というのは作題者と回答者の意思疎通が難しいので、
思うように実力を試せないことが多いように思う。

計算問題は、信頼区間をわざと96%とかにして
自分で一から計算せざるを得ないようにしておく。
ついでに、「独立な3つの標本を使って96%信頼区間を
3つ求めた時、3つの信頼区間全部が真のパラメータを
含む確率は?」みたいに、信頼区間の定義を理解して
いないと解けない問題も用意する。

基礎的な問題が解けない学生も結構いるので、
結果はボロボロで平均点は50点だった。
(注:全部白紙で出しても○×の分があるので22点になる。)
しかし、前にも書いたがWS大はほとんどの学生が
交通の便を理由に入ってくるので、できる学生はちゃんといる。
偏差値で輪切りの大学もつまらないが、
このバラツキの大きさはなんとかならないものか。

ちなみに試験問題のTeX ソースファイルは、
こちら
(自前のマクロは除いたので普通にお手元のパソコンでコンパイルできるはず)



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テーマ : 数学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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問題作成者の心理

受験生に、数学を教える立場です。
「単位認定」という「公的な認証」にかかわる
人による、「問題作成」のトリックに関する
記述は、とても貴重です。
いがいと、そんなブログには、お目にかかりません
でした。
参考になりました。
テストを作ることができるって、とても
大事なスキルだと思います。

問題作成

いえいえ、単なる学校の中間試験ですからそんな大それたものでもありません。確かに、定期試験の試験問題ってなかなか流通してないような気もしますね。可能だったら、集めてみたいものです。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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