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大学付属校について -- このエントリーを含むはてなブックマーク

冬休みということもあり、先日
徒歩圏に住む、母校(高校)OBの人とワインを飲んで雑談してきた。
こんなに広い国の田舎でこんな近くに
同じ高校のOBがいるということが驚きでもあり嬉しくもある。
年齢も職業も全く違うが何故か話は合う。やはり母校と言うのは良いものだ。
そこで今日は、匿名のまま母校を宣伝するという難題に挑戦してみたい。

私はマンモス私大の付属高校出身なのだが、
まず、有名大学の付属校というのは恐らく
世界的に見ると特殊な制度だ。

アメリカにも小規模の私立大学には付属の小中高があるが、
有名な研究大学には(そして私立の一流リベラル・アーツにも)付属校は基本的になく、
あったとしてもその大学に進学出来るわけではない(シカゴ大付属高など)。
ハーバードやイェールには付属はないのである。
もしあったら、学費が年10万ドルでも入学希望者はいるだろう。

受験が日本より熾烈なことで有名な韓国でも付属校の制度はないらしい。
彼らと話をすると育った環境から、受験の話が時々出るし
日本の有名大学の名前も結構良く知っていたりするが、
「自分は大学が作った高校に通っていたので大学入試は受けなかった」
と言うと、一様に驚いた後、
「なんでそんなことが可能なのか?」
「その高校に入るのが難しくなりすぎないか?」
というようなことを興味津々といった感じで聞いてくる。

日本にはたくさんあるのであまり有り難みがないが、
外から見ると、結構魅力的な制度であることは間違いない。


付属校の一番のメリットは
進路をじっくりと見極める時間があることだ。

最近の組織改革の成果で若干改善されているようだが、
日本の大学は入学時に専攻をある程度決めなければならない。
大学入試というテクニカルな試験に備えながら、
同時に将来の進路について真剣に考えるというのは大変だろうと思う。
そして、偏差値のような自分の適性が盛り込まれていない指標(*1)だけで
進路を決めるのは、日本の教育や雇用システムの元ではリスクが大きい。

(*1)大学や予備校は進んだ統計解析手法を用いて、もっと適切な
選抜方法を導入したり受験生に対するアドバイスをすることが本当は可能だ。
(参考:「学力偏差値の功罪」

付属校というと「単に◯◯大学に入れるだけ」とそのメリットを軽く
考えがちだが、将来の進路選択のためだけに3年間を費やせるというのは
途方もなく贅沢なことだ。

もちろんメリットを活かせずに
ただ無意味に高校生活を過ごす輩も多いが、
メリットを活かせない人間は常に存在するのでそれは仕方がない。

私の母校は、来年、中学校を併設することを決めた。
優秀な生徒は中学校で集めるという世の中の流れには逆らえないようだ。
ただ、将来の進路選択のために6年間も必要なのかどうかはよく分からない。
成功するかどうかはちょっと微妙だ。
(宣伝になってないじゃないかorz)


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テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

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No title

いつも興味深く拝見しています。
確かに日本では大学の付属校は一般的ですが、海外だとあまり話題に上りません。日本の独特な制度だということを改めて知れたのでよかったです。

将来の進路選択のために6年が長いか短いか。これは他のマンモス大学付属校にも言えることですが、内部進学の基準をどの程度厳正に保つかでしょうね。
内部進学率を上げる代わりに留年率が高い学校もあるようですから、付属校を大学との接続の中でどういった位置づけにするかだと思います。

付属

>high190

コメントありがとうございます。

私の出身校もそうなのですが、付属校は受験がない分、知的好奇心を保つ環境をもっと充実させて欲しいと思います。著名人を招いた講演会を定期的に実施してキャリアについて語ってもらうとか、学術的な「文化祭」を本気で開くとか、文化系の部活動(理科や数学、社会科学、文学など)を充実させるというようなことです。授業も選択科目をある程度増やして学部進学を実体験できるようにし、そういう科目こそ本気で厳しく教えるのがいいでしょう。卒論を課すのもいいと思います(ある付属では既にやっています)。

せっかく進路を決めるために時間をかけるのですから、ほとんどの学生が適度な努力をすればほぼ希望通りの学科に進めるということも大事だと思います。そういう意味で最低限の質を担保するために留年が増えるのは仕方がないかな、と私は思います。私の高校は学年が600人で毎年20人前後留年していましたが、別に文句を言っている人はいませんでした。ただし、女子は世間体を気にして留年を嫌がる人や保護者が多いようですから、制度上の工夫が必要だとは思います。
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Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

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