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アメリカの就職面接のプレゼンについて -- このエントリーを含むはてなブックマーク

今年、うちの数学科は、代数か解析の人のtenure-trackを1名ということで
選考しており、1月の3週目から2月の1週目にかけて6人の候補者を
週に2人ずつキャンパスに呼んでプレゼンや面接による審査をしている。

数学やその周辺分野ではおそらく、一流大学のフライアウトがおそらく
概ね2月にあるので、ランクの落ちる大学はそれより前に選考するか、
後に選考するかという感じになる。選考委員の責任者は、良い人が取れる
かどうか、相当なプレッシャーがかかるようだ。

ただし、基本的にはオファーを出しても来るかどうか微妙、というくらいの
人を面接し、ダメだった場合は諦める、という方針で採用活動をする大学が多い。
特に私立の一流大などは、特段目につく人がいなければ採用しないケースが
多いように感じられる。

今年の採用に関しては私は分野違いではあるのだが、多少分野の近そうな
解析のプレゼンを今のところ二人分聞いた。

一人目は珍しくスライドを使わずに、ホワイトボードだけでのプレゼンだった。
これは、数学科でもあまり一般的でないと思うのだが、
やはりあまりお勧めの方法だとは思えない。
というのは就職面接のプレゼンは、聞く人の半数くらいは専門外の人(*1)なので
コンセプトや主結果を中心にかなり濃淡をつけて説明する必要がある。
しかし、全てホワイトボード(or 黒板)で説明ということになると
あまり重要でないところも時間をかけて書かなければならず、
全体のバランスを取るのが難しいように思う。


(*1) 例えば数学であれば、代数/幾何/解析/応用数学と分けた時に
別のカテゴリーの人。

逆に、PDFやパワーポイントを使ったプレゼンの場合は、色々な情報が
盛り込める分、細かいところを突っ込まれることが多くなるので、
その点を入念に調べておくことが大事
だ。
二人目の候補者のプレゼンテーションファイルは洗練されていたのだが、
細かな質問(主結果と関連する定理の証明のアイデア等)にあまり答える
ことができず、おそらくマイナスの評価につながったのではないかと思う。

まとめると、就職面接のプレゼンの要点は:

― 専門外の人にも分かりやすい丁寧なIntroductionを付けること
― 内容自体は同分野の人に自分の結果をアピールできるようにコンパクトにまとめること
― 最後に主結果の要点を専門外の人にも分かるようにレビューすること
― 事前になるべく多くの人にプレゼンを聞いてもらい質問を想定しておくこと


という感じになるだろうか。
専門外の人として聞いた場合、
introductionとsummaryが不十分なケースが多いように思う。
特にsummary は、途中で質問がたくさん出たりして時間がおしていると
ちゃんと説明するのが難しくなるので、
あらかじめ本論の細かい技術的な点など
省いても構わないスライドを考えておいた方が良いだろう。

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米国アカデミックでの就職活動のまとめ
大学の公募のスクリーニング
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Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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