大卒の内定率が3割になっても雇用神話は崩壊しない -- このエントリーを含むはてなブックマーク

日本のブログを全部チェックしたことはもちろんないけれど、
Chikirin の日記は日本で一番面白いブログの一つに違いない。
彼女の写真を見たこともないし何歳なのかも知らないけど(アラフォー?)
私が独身だったら結婚してもいいと勝手に思っている。
しかし、最新のネタ記事「就職氷河期 サイコー!」
いまいち楽しめなかったので今回は反論記事を書くことにした。

まず、記事のおおまかな内容は以下のとおりだ:

― 来年(2011年4月入社)の新卒採用市場がいっそう厳しくなりそうだ
― 非正規雇用も競争が激化しており職は見つかりにくくなっている
― 従って若者にとっての選択肢は以下の3つくらいしかない
1.「雇ってもらう」ことをあきらめ、起業する。
2. 若者にしかできないことで食っていく。
3. 仕事のある中国やインドに行って働く。
― どの選択肢を取るにしても日本が変わる大きなチャンスだ。



3点目までは一応納得できる。
しかし問題は、仕事にあぶれる若者の質だろう。
98年の新興国危機の後も今回のサブプライム危機の後もそうだが、
就職状況が厳しくなると言っても優秀な若者は相変わらず大手に就職している。
そもそも椅子の取り合いが激しくなっているだけで、
学生の志望状況そのものが変わったわけではないのだ。

日本の大企業は、学力だけでなく全人格的な判断で新卒を採用している。
そんな椅子取り競争にも勝てないような
カスみたいな若者がいくら起業したところでたかが知れているだろうし、
そんな若者にしかできない仕事があるとすれば、
せいぜいIT土方と体力勝負の飲食店の接客くらいだろう。

そんな若者は、就職先が見つからなくても一縷の望みを託して
就職浪人し続けたり、漢字検定1級みたいな意味のない資格に
手を出して現実逃避するのが関の山だ(*1)。

それでは、就職氷河期を活かして
日本が復活するチャンスはないのだろうか?
私は、
むしろ起業して日本を活性化すべきなのは
豊富な職務経験と人脈を備える一方で
転職市場での価値が下がってしまった
30代後半以降で目の利く人たち
ではないだろうかと考える。
以前なら、大企業が優秀なスタッフ要因を囲い込んでいたが、
今なら就職氷河期のおかげでスタッフとして使えるレベルの
新卒を容易に採用できる。

つまり、Chikirinのような人々は
若者を煽っているような場合ではなく、
むしろ自分から起業して若者を雇用するくらいの心意気で
いなければならないであろう。

・・・Chikirinさん、
私も失業したら就職できそうにないので
そのときは奴隷として雇って下さい。


(*1) どうせなら司法試験とかにした方が長く現実逃避できると思う。

ブログ内の関連記事:
安易に目標を決めるな
日本で資格は取るな
大学って教養のためにあるの?(その2-若者編)

スポンサーサイト


テーマ : 切ない恋
ジャンル : 恋愛

コメントの投稿

非公開コメント

慌てないで

ちきりんさんの記事では、最後の文に以下のようなことを書いています。

>実はひとつだけ“思ってもないこと”を書いてます。それ以外は全部マジです。その“ひとつ”についてはまたそのうち~)

Willyさんが反論した部分がそれに当てはまると思います。

慌てないで

元SEさん:
私の記事では、最後の文に以下のようなことを書いています。
>失業したら就職できそうにないのでそのときは奴隷として雇って下さい
この文章と「結婚してもいい」だけがマジで、それ以外は全部ネタです。
記事文末のテーマとジャンルが、その証明に当たると思います。

No title

テーマとジャンルが(笑)
私もChikirinブログはいつも読んでいますが、Chikirinさんの言う方向へ進んでほしいと思う一方、やはり彼ら若者はぶら下がろうとする道を選ぶだろうなぁと考えています。
ITブームみたいな象徴的なものがあれば、起業が増えるかもしれませんけど、今はちょっと期待薄です。

起業

松本さん:
やはり、現場で大学生を見ていらっしゃる松本さんもそう思われるんですね。就職内定率が6割になる程度なら起業できるくらいしっかりした若者は就職出来てしまうので、期待薄なんだろうと思います。

No title

Chikirinブログから見にきました。
同じくらい面白いですよ!

職にあぶれる若者が有能ではないという点は同意しますが、
脂の乗った30台後半以降の人で、社内に残るよりも起業した方が有利な人はほとんどいないと思います。日本の給与水準は労働生産性に比べて高いといわれていますし、社内でも出世できない世代の壁が30台後半ぐらいです。起業した時のリスクも非常に高そうなイメージがあり、実態は計測不能でしょう。とても起業すべきとはおすすめできません。社内で新規事業として提案したほうがよっぽどまともです。

就職できない若者のかなりの部分は、大学院に逃げているのが実態なので、大学院で学生を使って、それなりの待遇で起業を先導するポストを与えればいいと思います。学生の職業訓練にもなりますし。

No title

>同じくらい面白いですよ!

そう言って頂けると光栄です。日本で起業にもっとも適しているのは、年功序列の恩恵をある程度堪能して、いま会社を辞めてもそれほどリスクのない50代前後だと思っております。イノベーションを起こすにはちょっと年齢が高いですが、今やお金を持っているのは高齢者ですから、知恵次第で十分いけるでしょう。30代後半まで入れたのは、あくまでChikirinをカバーするためです。ジャンルとテーマをry

>社内で新規事業として提案したほうがよっぽどまともです。

実現すればいいんですがどのくらい通るんですかね。イノベーションのジレンマなんかもあってかなり微妙な感じがします。

>起業を先導するポストを与えればいい

最近の起業で経済的に成功しているものの多くがウェブ上のサービスなので、例えばコンピューターサイエンスの学生と起業家の交流会みたいなのを文科省や経産省主導でどんどんやるとか、ある程度、決め打ちして盛り上げて行く必要があります。そのあたりも、そのうち書きたいのですが。

No title

奥さんからのDVで体中にあざをつくりながら講義をしている日本人教員がいるということでそのうち有名になってしまわないかが心配になってきました。

No title

毒の助さん:

1ヶ月くらいブログが更新されなくなったときは少し心配してみて下さい。

No title

ちきりんさんの記事コメントからやってきました。
書かれている内容に賛同出来るだけにコメント欄の
>>失業したら就職できそうにないのでそのときは奴隷として雇って下さい
>この文章と「結婚してもいい」だけがマジで、それ以外は全部ネタです。
が非常に残念な気持ちです。
起業するにしても海外で働くにしても初期費用が必要で若者には敷居が高いでしょう。
また、日本はおとなしい会社員を生産するための教育、規制、思想がはこびっています。
私は30台半ばでタイに移住しこちらで小さいながらも起業しました。
その経験も含めて書きたいことはありますが、2ch風にいうとネタにマジレス状態なのでやめておきます。

私の文章

匿名さん:

ネタにマジレス、好きですよ。客観的事実はともかく、意見とか見解についてネタかマジかを区別する意味は特にないと思っています。例えば、下の文章を全部逆にして解釈して頂いても結構です。

>失業したら就職できそうにないのでそのときは奴隷として雇って下さい
この文章と「結婚してもいい」だけがマジで、それ以外は全部ネタです。

どこまでがネタ?

まさか「Chikirinと結婚したい」「奴隷にしてください」という部分はネタじゃないですよね?
この記事で一番重要な部分なので(笑)
Willyさんより一回りくらい年上だと思いますけど、年は関係ないですよね!?

私は今回の彼女の記事は「日本の将来は明るい」というところが嘘だと思ってます。
そんなこと思ってませんよ、絶対に。

Willyさんのおっしゃる話には同意で、日本とアメリカを比べて日本に問題があるとすれば、
起業しにくいことではなく、「起業して出来た会社に就職することが敬遠されている」ことだと思ってます。
大企業思考というか。
こっちじゃ中小企業に勤めて、それを大きくしていこうなんてのは、結構いい学校を出た人でも普通なのにね。

No title

Lilacさん:
>そんなこと思ってませんよ、絶対に。

ですよね。結論自体はChikirinが思ってるのと逆になってるに違いない。それに至る推論の一部に「思ってもないこと」が入っていると解釈するのが妥当でしょう。従って、そのまま反論するとネタにマジレスになってしまうので、寒いと思う人もいるかも知れない。だから、この反論記事を書くときもひねらざるを得なかったわけです。

No title

chikirinさんのブログにコメントしたら反応されて嬉しい45歳男性です。(笑)

でも安易に起業を勧めるのはどうかなあ、と思いますね。40年も50年も安定した経営を続けた起業家が言うなら説得力がありますけど、外資系に勤める方でしょ?無責任に若者に起業を勧めるのはフェアじゃないなあ、と思いましたけど。
私は幼少の頃から周囲で自営業で苦労した人たちを見てきているんで、給料安くても査定低くてもサラリーマンが絶対イイ、と信じきってます。

でもchikirinさんの連載記事に有った女性向けのスーツ専門店を立ち上げたら当たるだろうな、と起業欲が湧いて来ましたが。(笑)

起業

野田一丁目さん:
>でも安易に起業を勧めるのはどうかなあ、と思いますね。

起業する個人にとってどうかはかなり微妙ですが、社会全体で見ればそのうちの一部が成功すればいいので失敗のリスクも含めてプラスってことじゃないですかね。そういう意味で本来的に無責任な発言なのではないかと。

No title

Chikirinさんは40代後半じゃなかったかなー

同性間の結婚可の州にお住まい?

荻上チキ(プロプールにはいちいち書いていませんが、この人が書いています)こと乙川知紀氏は宮台真司レベルのナンパ師の男性ですよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%BB%E4%B8%8A%E3%83%81%E3%82%AD

No title

>荻上チキ

そうだったんですか!それじゃあ、マサチューセッツあたりに引っ越します!






という感じのレス期待でしょうか?

No title

荻上チキとchikirinはまったく別人だろ・・・
常識的に考えて・・・
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

検索フォーム
Twitter

Twitter < > Reload

お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

全記事表示

全ての記事を表示する

最近のコメント
訪問者数 (UA)
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
海外情報
24位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
北アメリカ
3位
アクセスランキングを見る>>
人気記事Top10


(はてなブックマークより)

カテゴリー
最近のトラックバック
お勧めブログ