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昭和を支えた人々とこれからの日本 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

1989年1月7日、昭和が終わった。
小渕恵三官房長官が発表した新しい元号は「平成」。
「これからの日本は凡な績か、。」
という父のコメントが記憶に残っている。
奇しくも同じ年の12月29日日経平均株価は史上最高値をつけ、
その後の日本は失われた20年を経験することになった。

戦後の高度経済成長を成し遂げた昭和は
日本にとって輝かしい時代で、
戦後のベビーブーマー、いわゆる団塊世代は
その象徴的な存在であった。
彼らは昭和時代の成功を支えたのであろうか?

ナイーブなことに私はつい10年くらい前まで
奇跡の高度経済成長は団塊世代の努力の賜物だと信じていた。
私だけでなく多くの人々がそう信じてきたし、
団塊世代はそれを誇りにもしてきたと思う。
しかし、それは象徴的に創作された逸話だろう。
もちろん、彼らが平均的に優秀な労働者で
一生懸命働いた事は間違いないと思うが
高度成長を実現できたのは
西側諸国が冷戦下で日本を製造業の拠点の
一つにするという戦略をとり、
不当に安く設定された為替レート、
米国による安全保障と物資の大量受注、
といった好条件でお膳立てしたことが大きな要因と
考えるのが妥当に思える。

実際に戦後の高度成長を支えたリーダーは団塊よりも上の世代だった。
日本で伝説に残る企業家の多くは、
1900年頃から1920年代までに生まれている。
松下幸之助はそれより少し前の1894年生まれだが、
キヤノン初代社長のの御手洗毅は1901年、
本田宗一郎は1906年、ソニーの創業者の井深大は1908年、
盛田昭夫は1921年に生まれている。
ゼロからスタートした戦後は、混乱期を通して
優れた人材がいかんなく能力を発揮できた時代だった。
団塊世代を含む昭和生まれの人々は
そうしたリーダーのもと、安定した社会構造の下で
企業戦士としての役割を果たした。


翻って、今後の日本はどうなっていくだろうか?
長期的な経済予測のもっとも大きな手がかりになる
人口ピラミッドを見てみよう。

JapanPopulation.gif
(日本の人口ピラミッドの変遷: 1950年、2000年、2050年)


1950年、戦後の日本の人口ピラミッドは「富士山型」だった。
リーダーが新しい世界を切り開き、眺めの良い場所から
若い世代を引っ張って成長を成し遂げた。
2050年、日本の人口ピラミッドは百年前とは全く反対になる。
私はこの形を「トロフィー型」と呼びたい。
昔の栄光を痩せ細った若い世代が支える図式だ。

world-cup-trophy.jpg
(写真:FIFA ワールドカップ・トロフィー)

若年層のプレゼンスと自由度は低下し、
高齢世代がどのように活動するかが国にとって重要になる。
現在、団塊世代の引退が社会的に注目されているが
そうしたイメージとは逆に
今後10年以上に渡って団塊世代は依然として
社会に大きな影響を与えるだろうし、
2050年になっても依然として昭和生まれ世代が
どのように社会に貢献するかが
国の命運を左右することになるだろう。
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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日本の将来

世界の将来を予測した本として、以下の本が面白かったです。
「The Next 100 Years : A Forecast for the 21st Century」 George Friedman(著)
日本では「100年予測」いう題名で翻訳されています。

この本では日本も重要な国として、詳細な未来予想がされています。
日本は人口減少を移民で補うことが難しいため、中国に市場と労働力を求めて経済的に進出すると予測されています。

今日本に住む20代~30代は中国で厳しい競争に挑むか、日本で高齢者のお世話をするかの選択を余儀なくされそうです。

No title

元SEさん:

日本は唯一の日本語圏という特徴を持っているので、人口の流出入に関しては将来的にも非常に安定したまま推移すると私は予想しています。もちろん、中国にアウトソース/オフショアリングする流れは続くでしょうし、日本企業の中国進出も進むでしょう。

釣りエントリーではないですよね

>若年層のプレゼンスと自由度は低下し、
>高齢世代がどのように活動するかが国にとって重要になる

高齢世代が活躍する国に未来はありません。

エントリーで指摘している通り、
日本が高度経済成長できたのは、
団塊の世代のおかけなどではなく、
諸々の環境に恵まれただけです。

それゆえ、環境が大きく変化した現在、
頭の固い老害たちの意見など聞いていたら、
日本崩壊の道へ自ら突っ込んでいくだけです。

時代が変わったら、時代に適したシステムに変えることが
何よりも重要です。

要するに、高度経済成長期以降に機能してきたシステム、
つまり、年功序列・終身雇用制度を見直すことが必要です。

そして、
最も重要なのは、年長世代にはとっとと「退場勧告」するだけです。

団塊世代と言うと

優秀な人とそうでない人の差が激しいですね。団塊の世代に仕えて来た年代です。
最初の上司は旧帝大卒で英語ペラペラで逆立ちしても勝てない人でした。そのまま部長になって事業部長になって子会社の副社長になりました。
30代のときの上司はお情けで課長にしてもらった冗談みたいな田舎の工業高校卒のダメダメ人間で、55歳でリストラされました。(笑)デタラメな査定を付けられた当時の同僚は7人中3人辞めて行きました。(他人の人生もメチャクチャにしちゃった迷惑な人でしたね)私も管理職への道を閉ざされちゃったし、酷い目に遭いましたよ。
団塊世代の上の戦争に行った世代は皆、優秀でしたね。温厚な人でも威圧感がありましたよ。

No title

毒舌批評家さん:

まあ、高齢世代が活躍するのが良い国かどうかは別としてそうならざるを得ないですよね。理想ではなくて必然を書いています。お年寄りが増える以上、富裕層を除き、より高齢まで国民は働く必要が出てくるでしょう。高齢者のいう事を聞くという構造を変えるのは、日本が一国一制度のまま民主主義の枠組みを維持する限り難しそうです。投票の義務化、インターネット投票、選挙権の18歳への引き下げあたりが現実的な線でしょうか。

野田一丁目さん:

>優秀な人とそうでない人の差が激しいですね。

団塊世代間の差が激しいというよりは、優秀でない人も出世してしまった世代ということではないかと思います。今は優秀でない人は正社員になることすらできませんので。

少子高齢化

日本、韓国、台湾の東アジアは少子高齢化が加速してますね。
また、中国も一人っ子政策によって少子化になってます。

No title

のびたろうさん:

台湾は少子化が進んでいますね。韓国は出生率では日本より低いですが、昔の出生率が高かったため、労働力人口に影響がでるのは日本より遅いようです。中国は農村部を含めると、出生率はまだ確か1.7程度だったと思います。また中国は社会保障が充実していないので、日本ほど大きな社会的影響は出ないかも知れません。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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