学生による授業評価(2010年冬学期) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

WS大では、早くも冬学期が終了した。
日本のGW期間中に期末試験がありその後はもう夏休みになる。

今学期も先学期と同じコースを持ったのだが、
学生による授業評価(Teaching Evaluation)は予想以上に良く
先学期は5段階(5が最高、1が最低)で
平均3.0程度だったのが今学期は4.5程度まで上がった。
基本的に先学期と同一内容の授業をやったのだが
何故ここまで違いが出たのだろうか。
思い当たる理由は以下の通りだ。

(能動的な理由)
― 成績を絶対評価に切り替えた。
― 成績の4%を出席点として、出席率を向上させた。
― 板書をきちんと丁寧にするよう心がけた。
― 授業で自らの経験をなるべく織り交ぜるようにした。

(受動的な理由)
― クラスの人数が少なかった。
― 人数が減った結果、個別の学生と話す時間が増えた。
― 礼儀正しい学生が多かった。
― 先学期と同一内容だったので流れがややスムーズになった。



どうやら、能動的な理由の中でもっともインパクトがあったのは
絶対評価への変更
であったと思う。
アメリカの学生は相対評価に慣れていないため、
例えば「原則的に6分の1の学生にAを与える」
というような説明をすると尊厳を傷つけられたと感じるようだ。
絶対評価と言っても先学期の結果を参考に基準を決めているし
中間試験の得点によって微修正を行っているので
実質的な基準は変わっていないのだが
原則論は重要らしい。
試験の難易度や得点分布はほぼ同じだが、
成績や得点に関する不満は今のところほとんど出ていない。

出席率と評価の相関関係も結構高いのかもしれない。
例えば、teaching evaluation では出席率の高い学生からの
評価は常に高い。これは、授業を気に入った人の出席率が高い
という単なるセレクション・バイアスの問題だと長らく考えていた
のだが、どうやらそれだけでもないようだ。やはり、
理由に拘わらず、授業に出席しない学生から良い評価を
もらうことは難しいということだろう。
ちなみに、私の授業はスライドを配布しているので
出席を取らないと来ない学生が多くなるようだ。

日本の予備校の授業などとは違い、結局のところ、
学生の一番の関心事は成績である。
そうした授業内容以外の点も結構重要であるということは
肝に銘じておく必要がありそうだ。
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テーマ : 教師に求められる能力
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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