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学科長と評価面談 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

学期の最後ということもあり、
先日、30分ほど学科長と annual review (評価面談)があった。
ちなみに偶然か必然かは知らないが、
学科長のDは温厚でとても人当たりの良い人である。
例外はたくさんあるが、
おおよそアメリカの大学で学科長をやっている人は
気配りがうまい人が多いように思う。

面談はそんなに大真面目なものでもないのだが、
リサーチ、授業のスケジュール、給与査定
等について話した。

リサーチに関しては、まず、
1) どのジャーナルにパブリッシュすべきか、と
2) 単著か共著かは関係があるか?
という点を主に聞いた。
WS大の数学科には明確な基準はないのだが
やはり少なくとも良いジャーナル
(例えば分野でトップ10のジャーナル)に
1本以上出しておくという事が重要なようだ。
これは、他の多くの大学でも聞く話だ。
私の場合は統計のジャーナルのほかに計量経済系のジャーナル
にも投稿することがあるのだが、それは特に問題ないようだ。
また、単著か共著かは数学科ではあまり問題にならないらしい。
少なくとも、first author かつ corresponding author だが
共著であることが問題ということはなさそうである。

WS大は外部からの資金獲得に特に重きを置いている大学なので
研究費の獲得はmustではないもののtenure審査に大きく影響するようだ。
私はW大M校時代に医学部の方々とcollaborationをやったので
評価報告には同様の事を期待するような文言が入っているのだが、
collaboration によって研究費を獲得しても PIでなければ
研究費獲得にはカウントされないということなので
やはり私にとってあまりメリットがなさそうである。
来年も同じような文言が入るなら、
留保条件をつけてもらった方が良いのかもしれない。

授業スケジュールについては、
WS大の学部向けの授業は月火水金と週4日のコースが多い。
できれば金曜日にミシガン大の統計学科のセミナーに
出たいのだが、WS大のスケジュールだと難しい。
その点を伝えたところ、
全うな理由なので希望を出せばある程度考慮される、
とは言われたものの全体的な状況を見ると、
良くても秋学期と冬学期のどちらかだけ金曜日を
避けられるという程度だろう。

給与査定の話は、向こうからしてきたので少し驚いた。
研究費の獲得の部分を除けば大学は基本的に社会主義なので
そんなことを気にしても仕方がないのだが、
新しいファカルティーは少し昇給してもらえるらしい
(但し0.1%単位の話)。

そんなわけで今年度は無事終了した。

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テーマ : 教師に求められる能力
ジャンル : 学校・教育

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Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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