金融市場の動きはランダムか? -- このエントリーを含むはてなブックマーク

週末から、金融時系列モデルの推定をやっていた。

金融の長期時系列のデータを少し扱っていると気付く事だが、
金融市場のデータは年を追ってランダムに近づいている。

例えば、かつては連続する二日間の株価の変化率には、
結構強い正の相関があった。平たく言えば、株が値上がりした
日の翌日ほど、値上がりしやすかったということである。
現在の先進国のマーケットではそのような傾向は見られない。

同様に、金融市場には値動きの激しい日の翌日は値動き
が激しいことが多いという経験則があり、それは今でも
健在なのだが、その「記憶」の強さは近年弱くなってき
ているような推計結果が得られた。

実際、過去にブラックマンデーの翌日・翌々日には大きく
株価が上昇したが、近年ではNYダウで400ドル程度の変動の
日では翌日は何も無かったように小動きになることも多い。

こうした市場の長期的な変化には、
市場参加者の増加、技術の向上、取引コストの低下、
情報伝達の高速化、といった様々な要因が絡んでいる。

統計学科でマシン・ラーニングを研究している教授が、
「株価は元々ランダムなのではない。
人々がランダムにしているのだ。」
と言ったと友人から又聞きした。
なかなかの名言だと思う。
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ジャンル : 株式・投資・マネー

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Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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