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減価償却費を払う日本人、金利を払うアメリカ人 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

アメリカに来る前に私が持っていたステレオタイプは、
日本人は生活を切り詰めてでもお金を貯め、
アメリカ人は借金をしてでも消費するというものであった。
いまでもこれは別に間違っているとは思っていない。
マクロでは日本の貯蓄率は高齢化でアメリカ並みに下がっているが
日本は高齢化が進んで貯蓄率は構造的に低くなることを考慮すれば
日本人はまだまだ貯蓄好きだと言えるだろう。

しかし、しばらくアメリカに住んで思うことのは、
日本人とアメリカ人ではお金の使い方が随分違う
のではないかということだ。

一見倹約家に見える日本人は、減価償却費をかなり払っている。

日本では多くの人が新築で家を買うし、車は平均的に新しい。
2007年時点で日本の乗用車の平均車齢は約7年だが、
米国では9.2年(NADA調べ, wikipediaより)だそうである。
私の友人は、米国にいたとき中古車を個人売買で安く買い、
2年間乗って買値よりも高い値段で売ったそうだ。
大学町では季節性を利用して卒業シーズンの5~6月に買い、
夏休みに旅行に使って入学シーズンの8月に売れば
多くの場合、買値よりも高く売れる(*1)。
家の平均耐用年数は、日本の31年に対して米国は44年
(国土交通省推計)というデータがある。

また、家電などもアメリカではガレージセールなどで中古品の売買が
盛んであり安く済ませようと思えばかなり安く済ませられる。
例えば、私のシャープ製の電子レンジは6年前に20ドルで
中古で買ったものだが、下手したら今でも20ドルで売れてしまう。

(*1) 税金の問題があるので実際に利益を出すのは少し難しい。
しかし個人売買では違法な取引が多そうだ。

一方で、アメリカ人は減価償却費が安いのに、
一体何をそんなに買っているのだろうか?


一つの答えはガラクタである。例えば、ウォルマートのような
総合スーパーにいくと、延べ床面積の6割程度は「GRKT」と
いう看板の下がったガラクタ・コーナーが占めている。これは、
Garden, Recreation, Kitchen & Toys の略で、その名の通り
園芸用品、レジャー用品、キッチン用品、おもちゃなどのうちで
必需品ではないが衝動買いし易いものを中心に並べられている。

しかし、アメリカ人がお金を使いすぎているのは、
こうしたガラクタだけはないだろう。
平均的なアメリカ人は金利をかなりたくさん払っている。

消費者信用市場の規模
を見ると、
アメリカの消費者一人当たりの消費者信用残高つまり借金の額は
約90万円と日本のおよそ2倍に達している。
その金利がプライム層でも10%前後、信用力の低い層では
簡単に20%に達することを考えると、
アメリカの消費者の金利支払いは
日本人を優に年間5万円以上上回っている可能性が高い。

これは統計上無視できる差ではないだろう。

日本では新しくて高い工業製品がたくさん売れ、
アメリカでは商業銀行が消費者からたくさんの金利を手にする。


日本の電機業界やアメリカの商業銀行が不調とはいえ、長い目で見れば
これは両国で利益の上がる産業と対応しているように思える。
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テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

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Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

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