米国統計学会=JSM (学会編) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

8月6日まで、カナダのバンクーバーで開かれたJSM
(Joint Statistical Meeting=米国統計学会)に参加してきた。
まずは真面目な話から。

感覚的には今回は計量経済系のセッションが結構多く、
その結果、専門に勉強している時系列の構造的な話なんかも
結構あって個人的には楽しめた。
前回は、就職活動なんかもしていて(下記参照)
なんだかストレスだったが、今回は発表も初日に終わってしまい
あとは好きな講演を聴くだけだったのでリラックスできた。

JSMはセッションの参加人数で
分野の流行り廃りが結構分かったりするのだが、
とりあえず感じた事は、
― 統計学科で時系列をやってる人は近年とても少ない
― 金融統計関係は香港・シンガポールの大学のプレゼンスが
  とても大きい(全体の約9割)
ということであった。

マイナーな時系列のセッションの中で割と盛り上がっていたのは、
離散的な値を取るデータを扱う Count Time Series のセッション(#101)と
Frontiers of Financial Statistics と題されたセッション(#604)であった。
やっぱり、オーソドックスなモデルはやりつくされているので、
ちょっと新しい趣が必要だということだろう。

Frontiers ... のセッションは、やはり高頻度データの分析がメインであった。
例えば株式市場には非常に多くの銘柄が存在するので、
その共分散行列は巨大になり正確な推定が難しいが、
データ頻度を上げていくとともに推定する行列も大きくしていったとき、
どんな推定方法の効率が高いかということを考察したりしていた。
一方で、高頻度データと言ってもあまりに高頻度になると金融時系列では
microstructure noise が大きくなってしまうので、
5分毎くらいで留めておこうというのは現在のところ、
割とコンセンサスっぽい感じであった。
これはなんだか腑に落ちない。

その他のセッションでも、個別に面白いと思った発表もいくつか。
今後のネタにするために内容は省略させていただく。

ブログ内の関連記事:
米国統計学会(2008) ~就職面接のまとめ~
米国統計学会(2008) ~プレゼン編~

スポンサーサイト


テーマ : 数学
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

検索フォーム
Twitter

Twitter < > Reload

お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

全記事表示

全ての記事を表示する

最近のコメント
訪問者数 (UA)
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
海外情報
13位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
北アメリカ
3位
アクセスランキングを見る>>
人気記事Top10


(はてなブックマークより)

カテゴリー
最近のトラックバック
お勧めブログ