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Japan as No. 1. That is a problem! -- このエントリーを含むはてなブックマーク

2010年第二四半期のGDPは遂に中国が日本を抜いて世界2位になったそうだ。
YSJournal さんのブログ記事でも紹介されたように、このニュースをウォール・ストリート・
ジャーナルは Japan as Number Three として取り上げた。

「世界3位じゃダメなんですか?」
と蓮舫なら言うかも知れないが、
むろん、2位でも、3位でも、4位でも、大した問題ではない。
むしろ、グローバリゼーションが進む中で人口が日本の10倍以上も
いる中国のGDPが日本より小さいかったことの方が不自然なのだ。

それでは日本のもっとも深刻な問題は何なのであろうか?
私は、むしろ日本がいろいろな分野でNo.1になってしまっている
ことが問題である
と思う。

1.高齢化世界一

先進国はどの国も今後、社会保障の維持が問題になっている。
これは二十世紀に各国政府による問題の先送りという側面が
大きいが、少子高齢化は問題を顕在化させる大きな要因だ。

年金額を削る、支給開始年齢を上げる、社会保障負担を上げる、
大量に移民受け入れる、といった様々な選択肢があるが、
日本はこうした問題を他国に先駆けて解決しなければならない。

2.デフレ世界一

デフレの原因はいろいろと議論されているが、
日本が世界の主要国の中で最も深刻なデフレに陥っているのは明らかだ。

金融政策、財政政策の両面から対策が必要だろうが、
伝統的に行われてきた政策を打つだけでは事態を打開するのが
難しくなってきている。諸外国の政策や過去の事例に倣っている
だけでは問題は極めて長期に渡って解決しないだろう。
日本は、他国に先駆けて解決案を自分で考えなければならない。

3.財政赤字世界一

国や地方の債務の総額はGDPの200%に迫っており、
これまた主要国の中でダントツである。
「日本の財政はこのままだと5年以内に破綻する」
というようなことを言う人がいるが
これは、証券会社のポジショントークか週刊誌の売り込み文句を
ナイーブに信じてしまったおめでたい人たちだ。

一番の問題は、実際問題として財政赤字がどの程度まで維持可能なのか
誰にも分からないことにある。またGDP比での債務残高や財政赤字だけが
信頼に足る指標であるとは考えられない。
こうした状況下では、いくつかの指標で先頭を走る国は
それなりのリスクを負わなければならなくなるので
その対処方法を自ら考えなくてはならない。

4.言語的な孤立世界一

日本語を公用語として話す国は日本だけである一方、
日本人知識階層の英語力は世界で最低レベルにある。
このこと自体は、言語構造の違いといった問題を
抜きにしたとしても、特段奇妙なことではない。
技術をベースに世界2位の経済規模を達成してきた日本には
日本語での知識の蓄積が大量にあり、日本語だけを使って
経済的に発展することが容易だった。

しかし、グローバリゼーションに伴う英語の標準語化や
日本経済の規模縮小に伴って、現在の言語の使用状態を
維持することのリスクが増大していることは確かである。


日本は、安定した冷戦体制下で大きな障害を体験することなく
経済成長してきた。特に1930年以降に生まれたほとんどの日本人には
一生懸命汗を流せば豊かになれるという価値観が染み付いている。
しかし、今後の日本に求められるのは、多くの社会問題を
世界の先頭に立って解決できる創造力だろう。




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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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Thanks

Willyさん
日本のニュースで話題にならないのが不思議で仕方ありません。

今後中国に対抗するには、倭冦みたいにゲリラ的にでやって行くのが、良いのではないかと。仰る通り、妙なプライドがあるとズルズル後退するだけでしょう。

国として頑張るより、個人の力や創造性を信じて、放任する方向の方が多様性が出来て良いと思います。(又、Conservative 丸出しになってますけど)そうすると自殺率がダントツ Number One になる悪い予感もしますが。

WSJの日本版

 WSJ日本版の「社説」として、全文が翻訳されている。先ず、順序として、WSJの主張が正しいのか、
このブログで、討議・検討すべきでは。
(管理人さんのポイントとも重複しているので)

http://jp.wsj.com/Opinions/Columns/node_92180432

インドの「頭脳外注」

朝日新聞・特別版「グローブ」より:
http://globe.asahi.com/feature/090216/index.html

米国、中国38歳、西欧45歳、日本49歳。そして、インド28歳。2020年の平均的年齢の予測だ。人口がやがて中国を抜いて世界一になると見られるインドは、若く豊かなマンパワーと、ITに強い「インド頭脳」を武器に、国境を越えたアウトソーシング(外注)の主役に躍り出た。もはや、インドなくして世界は動かない。日本も、その渦の中にいる。


No title

YSJournalさん:

国が個別の産業に介入する必要はほとんどないですね。デトロイトは映画産業の呼び込みなんかをやっていますが、「そんなアホなことやってるから経済が疲弊するんだよ」と思います。
ただし、制度設計を考えることは必要ですね。

No title

Snowbeesさん:

>WSJの日本版

なんだか焦点のぼけた記事で分析する気にならないんですよね。

インドは人材供給という面では今後もかなりプレゼンスを発揮すると思いますが、一方で国内的にはインフラの未整備やカーストの問題など、まだまだ難題が山積している面もありますね。

WSJの日本版(承前)

>ヘリテージ財団のデレク・シザーズ氏によると、日本の個人所得は今では世界の40位付近だ。日本人の平均所得は(米国で最も貧しい)ミシシッピ州の住民よりも少ない。失われた世代が事態を悪化させている。

1)上記引用+検索によれば、WSJの記者は、中国研究者であるデレク・シザーズ氏の記事を基にしている。

http://www.google.co.jp/search?hl=ja&rls=com.microsoft:ja-JP:IE-SearchBox&rlz=1I7ACAW_jaJP304&&sa=X&ei=D1duTODhJ42ovQPmraFB&ved=0CBQQBSgA&q=derek+scissors+japan&spell=1

2)日本の緊急・優先課題は、小沢が出馬するかどうかという「権力闘争」ではなく、雇用対策と平行して、財政再建、すなわち、2011年度予算編成と消費税論議でしょう。





No title

2009年の一人あたりGDPは、名目値で見れば、17位(IMF)、22位(世銀)、18位(CIA)。
購買力ベースで見ても、 23位(IMF調べ)、24位(世銀調べ)、29位(CIA調べ)です。
これは2009年の値で、これより新しい統計はないでしょう。
ランクの違いは主にTax Haven などの小さな国をどこまで統計に入れるかどうかです。

アメリカの州の中に入れると、名目値(日本:39,731米ドル, IMF)では Delaware と
Pennsylvania の間で18番目、購買力(日本: 32608米ドル, IMF)では Arizona と
West Virginia の間で44番目ですね。

Derek氏の記事
http://blog.heritage.org/2010/08/16/china-passes-japan-not-as-important-as-it-seems/
は、わざわざ調査の難しい personal income (企業)という項目を持ってきて
比べていると主張しているのに、引用先の記事はGDP per capita (PPP)の記事だったりします。
で、GDP per capita を使っていると仮定すればデータが最新のものと合っていない。
本人も何を基に何を書いている分かっていないんではないかと思います。

そんな記事を引用してきて書いちゃったWSJの社説のレベルはどうなんでしょうね。

中国・アズ・ナンバー・ツウ

1)あるブログより
<GNP第二位の中国 「海外移民ブーム」 北海道など日本がチャンス>

GNP世界第2位になったはずの、中国の生活の質は、どうでしょう?
北京・上海でマンション買うと、超高額。円換算で5千万や1億はザラ。サラリーマンは、共稼ぎしてもローン負担で首が回らない。
加えて、激しい受験競争で、教育費も馬鹿にならない。大人たちも商売人なら接待、接待で、自分の時間が持てない。
土と触れ合えない、高層マンションの暮らし。窓を開けると、いきなり汚染空気が直撃!水道水も飲めない。
貧富格差が激しく、お金持ちと庶民が、平和的に共存しているとは言い難い社会。加えて政府の腐敗、深刻なエネルギー・環境問題。


お金があっても、生活の豊かさを実感できない、現実がそこにあります。
富裕層ほど、その点を不満・不安に思っている。それが、海外移民ブームの背景にあります。

http://ameblo.jp/manachan2150/entry-10627475410.html

2)ところで、WSJの記事も、デレク氏の論文も「お粗末」ですね。

No title

snowbeesさん:

もちろん中国は住民の生活にはまだまだ問題があると思います。ただ、アメリカで博士取ってきたような人には結構優遇されているようなので暮らしやすそうですが。

"Japan as number three"

今週号の英エコノミスト誌も"Japan as number three"として取り上げてましたね。

"Japan as number three: Watching China whizz by - Japan is now the world’s third-largest economy. Can its firms cope? "

http://www.economist.com/node/16847828/

英国エコノミストの記事

こ@ロンドンさん、横レスですみません。

>今週号の英エコノミスト誌も"Japan as number three"として取り上げてましたね。

本文の記事は、面白みも新鮮味もないので、読者のコメントのほうが、お勧めと思う。

No title

エコノミストの記事:

確かに日本で起こってる問題をいろいろと紹介していますね。ここまで包括的な記事にするのであれば、グローバリゼーションによって新興国、特に中国の安価な製品との競争に巻き込まれていることが日本の種種の問題の原因だというところにもっと触れて欲しいところです。

エコノミスト誌(承前)

1) ロンドン・エコノミスト誌の規模:

>それに、米国の新聞の規模を考えてみてください。私たちの基準で言えば馬鹿でかいのです。米ニューヨークタイムズのジャーナリストは1200人ですよ(注:英国の新聞は大手全国紙でも500人から800人程度)。エコノミストは世界中に人を置いていますが、たった65人なんです!ですから、ニューヨークタイムズで10%人員削減というと、すごくひどいように聞こえるけれども、もとが大きいんですよ。

http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201007050614431

2)ちなみに、同誌の"Japan as number three"記事のほかに、「中印両国のヒマラヤ対決」の記事は、さすがに読み応えがある。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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