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WS大は今日から授業開始だった。

アメリカの大学の授業は9月からだが、
オリエンテーションやら事務作業は8月に終え、
Labor Day (9月の第一月曜)の前後には授業を開始する大学が多い。

日本の統計関連学会連合会は9月の一週目頃にあるのが普通だが、
アメリカの大学は新年度の最も忙しい時期なので参加できないのは残念だ。

今学期の授業は、
月火水金の昼前の授業と月水の夜の授業なので
水曜日の今日は朝から晩まで大学にいなければならない。

朝の授業は微積の授業。
よく考えるといわゆる純粋数学の科目をアメリカで教えるのは初めてだ。
もっとも、日本の高校数学の数Ⅱ、数Ⅲの
微積分のカリキュラムとほぼ同じ内容である。
高校数学は日本の予備校でさんざん教えたので
言葉が違う以外は教え慣れた内容だ。
バイトで高校生に教えていたのは10年以上前だが、
人生、何が役に立つか分からないものだ。

20人ほどのクラスなので自己紹介をしてもらったら
結構多くの学生が高校の選択科目で微積の授業を取っているようだ。
日本の初等・中等教育の数学のレベルは
今でもアメリカよりだいぶ高いと思うが
決定的なほどの差があるわけではない。
(WS大は優等生が集まる大学ではないことを考慮されたい。)
しかもアメリカの授業では、
内容を理解しないまま単位を取得する事は難しい

ので授業の内容が同じなら
平均的な理解度はアメリカの方がやや上だろう。


最近は統計を教えるのになれてしまったが、
教える準備という意味では数学の方が楽だ。
論理的にはより明快に説明できるし、
面白いデータを準備したりする必要も無い。

一般にアメリカの大学に勤める上では
どんな科目を教えなければならないかは結構重要だ。
例えば、私は計量経済学っぽいことをやっているので、
経済学部の教授から
「あれ?君、経済学部に応募したらよかったのに。」
などと言われたこともあるが、
英語でミクロ経済学やマクロ経済学を
教えるのは私には大変すぎる。
だから、経済学部には一つも応募しなかった。
アメリカの大学への就職を目指す人は
そんな点も考慮した方が良いだろう。

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テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

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米国の大学入試に関する疑問

楽しく拝読しています。
私は日本の事業会社で財務の仕事をしている者です。米国に住んだことが無く、メディアで伝えられる米国の教育事情について、中々実感が湧きません。常々以下のような疑問を抱いています。

*米国の大学入試は、人格やエッセイや課外活動が重視されると言うが、書類審査ではこれらは脚色や粉飾が可能なのではないか? 例えばエッセイを代筆してもらうような人はいないのか?
*勉強ばかりしていて課外活動をしないような人間は一流大学に受からないのか? 例えば、数学の天才だが、内向的で人付き合いの悪いような人は?
*米国大学の新入生の数学や理科のレベルは日本より下か? 大学に通いだしてから急激に学力が上がるのか?
*高校のときに数学を余り勉強せずに大学の理系や経済学部に合格し、入学後に数学に挫折して「文転」するような人はいるか?

お手すきの際に記事として書いていただければ幸いです。

No title

>エッセイを代筆してもらうような人はいないのか?

いるでしょうね。MBAなんかでもやってますし。課外活動は、著名なピアノ・コンクールで優勝とか、そういう具体的で分かり易い賞とかを取るのが大事なんでしょう。

>勉強ばかりしていて課外活動をしないような人間は一流大学に受からないのか?

大規模な州立なんかは主に学力決めてるみたいです。名門私立の受験者は標準テストや高校のテストはみんな満点近いのでプラスαが必要ということなんでしょう。要するに学力試験が易しすぎるのが問題です。県立高校の入試問題で灘高の入学選考をするようなものでナンセンスです。その代わり飛び級がありますが。

>入学後に数学に挫折して

大学どころか、大学院でもいますよ。

>大学に通いだしてから急激に学力が上がるのか?

院のアドミッションや、院に入ってからの競争で下の方をふるい落とします。
例えば優秀な人なら、学部(4年)→PhD(5年) ですが、
そうでない人は、学部(5年)→修士(1-2年)→PhD(6年) とか、
学部(4年)→PhD(ドロップアウト)とかになるわけです。
大学院での競争が激しいので、最終的な質をある程度確保できます。
逆に、日本は中等教育を頑張っているから、院でそれほど競争させなくても
それなりに形になるという面があるのでしょう。
日本の中等教育をアメリカ並にして、大学院もゆるゆるのままだったら、
きっと修士論文が「線形代数について」みたいなレポートばかりになると
思います。

アメリカの学部のアドミッションはまだまだ謎なことが多いので、
今度、アメリカ人と話す機会があったらもうちょっと聞いてみます。

No title

*勉強ばかりしていて課外活動をしないような人間は一流大学に受からないのか? 例えば、数学の天才だが、内向的で人付き合いの悪いような人は?
歴史に名を残すような「天才」なら飛び級で入っている人も少なくないですよね
また数学クラブとかもありますし課外活動などもあります
まあSAT満点です、ぐらいの秀才だとあれですが学部でも一芸入試的な制度もありますし院での挽回もありますのでうまく出来ていますよ

No title

投稿した課外活動ですがボランティア以外に大会などもあります
http://web.mit.edu/hmmt/www/
ま、レベルは微妙ですが

Re: No title

dcさん:

アメリカは受賞歴がいろいろなところで考慮されますね。
個性や積極性を示すという意味ではいいんでしょうが、
機会は平等なのかとか、どれだけ正確なインディケーターになっているのか、
ということを考えると微妙な感じがします。
数学オリンピック金メダルくらいなら、大学入試に使うのは悪くないと思いますが。

No title

はじめまして。ちょくちょく読ませていただいていました。
米国の大学入試は、本当に不可解ですね。ですが、州立大は財源が税金だけあって、比較的わかりやすいです。
基本的に、州市民のための研究・教育機関ですから、州在住の入学希望者の優秀な学生をSATやACTの点数順に上から合格通知を出すそうです。ですから、留学生を含め、州外生は授業料でさえ不利です。ほぼ3倍です。同点の場合は、高校の成績、活動歴、受賞歴、獲得奨学金額などで優劣を付けるようです。大学にもよるようですが、入学時の順位が上から数%の学生には授業料・寮費免除や小遣い、優等施設の使用権付与などのおまけつきなどもあるのだとか。そこまで優秀でなくても、必ずと言っていいほど、奨学金や学費援助(FAFSA)がでます。
対して私立は、基本的にSATやACTの点数は必須ですが、いわゆるトップスクールでは最初から活動歴と受賞歴、家族と学校の関係性(家系に卒業生がいると非常に有利だとか)さらにはOB/OGによる面接の評価は個性として考慮され、学風に合わない場合は相当なアドバンテージ(巨額の寄付等)を提示しない限り、弾き出されることが多々あるようです。このあたりは基準が曖昧で学校のアドミッションオフィスのメンバーの方針(学生のいろいろな比率に基準があるらしい)により左右されるようで、密室で事が進むようです。ですので、トップスクールにSATやACTを満点で申請しても落ちる場合があり、逆に「なんでこいつがここに?」というケースもよく見られるとか。前大統領のケースは当にそれでしょう。

うちも今年受験ですが、なんにも「これは!」と言うモノがないので、うまくいくかどうか。

No title

通りすがりんさん:

私立大学のアドミッション制度は、大学の利益にはなっているのでしょうが社会的に望ましいかどうかは疑問符がつきますね。アメリカでは大学院や各種資格試験など、他に実力で勝負できるところはたくさんありますので、長い目で見て考えることが大切だと思います。

No title

 お返事ありがとうございます。

 私立学校であるがため、経営し続けなければならないのが宿命だとすれば、社会的に疑問符が付くのはある程度仕方がないとは思いますが、私的研究機関ではなくある程度公共教育的な面も社会から期待されている(と思う)のを考慮すると、アドミッション制度はもう少し情報開示されても良いのではないかと感じます。むずかしいところですね。そう考えると、日本のセンター試験制度はただの記憶力テストだと言われてはいますが、客観的に見ると公平な制度に見えます。でも、一発勝負はさすがに厳しいなぁ。この点はSATやACT制度を取り入れても良いように思います。

 話は少しそれますが、アメリカに住んでみて気づいたことは、アメリカは自由の国ではなく、日本以上に肩書き社会だと言うことでした。権利を最初に主張して最初に獲得した者に自由がある、と言うことです。ここに住み続ける以上、他人との差別化を図るため、実力を付けて資格・許認可という既得権を少し分けてもらわなければならないのは、ちょっと悔しいですが郷に入らば郷に従いましょう。アメリカでは学歴と資格そして経験がモノを言いますね。

No title

通りすがりんさん:

そうですね。私立学校も、各種の税制上の恩恵などを受けているようですから、ある程度国民の利益を考える必要があると思います。

米国は学歴社会、肩書き社会ですね。日本が学歴社会と呼ばれたのは年功序列制の下で出身大学による出世の差別が行われていたせいですが、今やそうした側面は非常に弱くなっていますね。「日本で資格は取るな」「アメリカでは資格を取れ」というエントリーを以前に書きましたが、はてブなどを見ると、後者に関しては一度住んでみないとなかなか感覚として分からないものかも知れません。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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