アメリカン・ライフの良い点 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

もちろん、アメリカ生活には良い面もある。

・日本に比べて安い値段で広い住宅に住むことができる。

・中等教育までの子供のストレスレベルは平均して低い。
 社会的な性差が小さいので、
 女子の能力の伸び悩みがほとんど見られない。

・車で移動するので、特に育児中の人や
 満員電車が特に嫌いな人には快適だ。

・医療制度に難はあるが、
 妻が出産した時には大勢の看護婦が
 システマティックに動いて安心感があったし、
 生まれた娘と一緒に家族で部屋に泊まることができた。
 自己負担は10%だった。

・外食は平均したらおいしくないが、
 例えば私の好きな羊肉の調理は
 アメリカのレストランの方が上手い。

しかし、こうした利点がそんなに重要かというと私の答えはNOだ。
基本的にアメリカというのは生活に適した国ではないと思う。

アメリカに求心力があるのは、
能力があるものに何度でもチャンスが与えられるからだ。


私が子供の頃、両親から人生設計について有用な
アドバイスをもらったことはほとんどなかったが、
ある時、母はこう言った。

「人生でチャンスはそう何回も来ないものよ。
でも、どんな人生にも3回くらいはチャンスがあると思う。
そういうチャンスをきちんと活かしなさい。」

確かに響きの良いアドバイスで的を射ていると思う。
しかし、3回しかチャンスがない国とはあまりに窮屈ではないか。
下品な言い方をすれば、
大学受験に失敗し、就職のタイミングを逃し、玉の輿に乗るのに失敗したら、
日本では人生ゲームオーバーということである
(もっとも、本当のチャンスは大抵、競争以外のところにあるものだ)。

アメリカ社会は基本的に
目標を持って努力する者には何度でもチャンスを与えるし、
それに向かって努力する者も多い。
チャンスが何度もあるからリスクも取れる。

世の中の事が少し分かってきた頃、こんなことを呟いたことがある。

「僕は、できればアメリカに生まれたかったな…。」

それに対する母の感想はこうだった。

「そう思う? 私も若い頃そう思ったわ。」
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テーマ : アメリカ合衆国
ジャンル : 海外情報

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No title

前回記事でのコメント返信ありがとうございました。
個人的に勝手ながら、アメリカは食生活さえ我慢すれば、チャンスが何度も与えられるいい国という結論に至りました(笑)

成功してお金持ちになったら、いいモノ食べられるから、そういうことも困らなくなるんでしょうねぇ。

No title

松本さん:

>成功してお金持ちになったら、いいモノ食べられるから、そういうことも困らなくなる

そうですね。ウォール街では、美味しいレストランは一般人の見える場所にはないそうです。

なるほど~

たしかにチャンスが何回もあるというのはいいですね~。
日本はチャンスが少ないのもそうだけど、
失敗することのダメージが大きいですからね~。

私も親戚が西海岸に住んでるんですが、
サクッと職業変えちゃうし、その割にカラッと元気だし、
「あ~こういう文化なんだなぁ」と思いました。
そもそも仕事に対する意識が日本とは違いそうですよね。

No title

最後の結びがどことなくアメリカ人のエッセイを意識してる感じがするwww

世代間格差?

日本で人生に3回もチャンスが来ると言う台詞を聞いて、昔はよかったんだなーと上の年代の人とのギャップを感じてしまいました(涙)。もう30になりますがなにかチャンスがくる気配すら感じられません(特に仕事)。私の同年代の友達も同じような感じのようですし、アメリカはやはりちがうのでしょうか。

No title

nastyさん:

日本人の方がアメリカ人より圧倒的に一生懸命働いていると思うんですが、
経済水準は日本の方がやや低いという現実を見ると、結局のところ
職業をフレキシブルに変える努力の方が、決まった仕事を一生懸命やるよりも
効果が大きいということなのかも知れません。

darry129さん:

うーん、そうですかね?最初から日本語で書いてるんですが。

Ryoさん:

日本は、昔からある大企業の力が強い感じがします。
そのあたりが"個人ではどうにもできない"という閉塞感に繋がっているのかも。

No title

外人が成功できる職業は意外に少なく、
母国以外で、仕事以外の面を含めトータルで幸せになるのは、
結構ハードルが高いように感じています。

そういう意味で、斜陽する国に生まれたことに
複雑な思いがあります。


「そう思う? 私も若い頃そう思ったわ。」
とても含蓄がありそうなコメントですね。
人生をトータルで考えると日本の方がいいですかね。

差し支えのない範囲で、このコメントの背景を
教えてもらえたら嬉しいです。

No title

興味深く読ませて頂きました。

”アメリカに求心力があるのは、能力があるものに何度でもチャンスが与えられるからだ。”これは本当だな~と読んでいて思いました。日本にいた頃は失敗=終わりと窮屈な面があるような気がしますが(小沢一郎氏は別?)、確かにアメリカではそういう図式が成り立たない場合が多いと思います。

かくいう私も先日、微分積分IIIの初めてのテストでこけてしまいましたが、敗者復活もありのようなので次のテストを目指して頑張ってます。

No title

レスありがとうございます。

今回のエントリは、つまり、
アメリカで生活するという発想があり(このエントリの読者ならOK)、入国条件を満たす人(犯罪歴がない等)にも、(努力次第で)何度でもチャンスが与えられる!
ということですね。

私も色々挑戦したいです。

No title

きゃんどるじゅんさん:

サービス業の生産性に真に効いているのは、
マクロの需給なのではないかと思います。
イノベーションが新たな需要を喚起し、その結果、
既存のサービス業の生産性も向上するということなのではないかと。
そういう意味で、サービス業の生産性を業態毎に分析する
ことにどれほど意味があるのか、という気がしてしまいます。

消費者余剰を加えるのは良いと思いますが…
具体的にどう推計するのでしょうか。

外国人が成功できる職業が少ないのは事実だと思います。
だから「アメリカに行きたい」ではなくて「アメリカに生まれたかった」なのですよ。
母は、昔アメリカに留学したかったものの保守的な両親に止められたのらしいのですが、
アメリカに来て良い人生が送れたどうかはかなり微妙だと思います。

ブルースさん:

日本にも、政界(偉い人だけ?)や芸能界、外資系企業などやり直しのきく場所もありますね。

つーてんかくさん:

そうですね。ただ、(努力次第で)ではなくて(能力次第で)です。頑張って下さい!

No title

>中等教育までの子供のストレスレベルは平均して低い。
>社会的な性差が小さいので、
>女子の能力の伸び悩みがほとんど見られない。

中等教育段階やその先(高等教育段階、学校卒業後)での能力開花と、
社会的な性差についてお感じになっていることをもう少し詳しく
聞かせていただけませんか?
娘を持つ親としてはとても気になります。

No title

matsuさん:

一流大学の進学率は男女同等ですし、一流大学院でもほぼ半分が女性です。私のいるWS大では、ごく小さな誤差を除き、医学部医学科の入学者やロースクールでも半数が女性です。(日本では、進学率はほぼ追いついていますが、いわゆる一流大学では依然として格差が大きいままです。)専攻に関して偏りはある程度ありますが、日本より多くの女子学生が、自然科学系・生命系などの科目を専攻しています。統計学はアメリカでは女性が多い分野で、知り合いの女性の多くは初年度年俸10万ドルを超える企業に就職するか、大学の研究者になっています。

No title

>一流大学の進学率は男女同等ですし、一流大学院でもほぼ半分が女性です。
>私のいるWS大では、ごく小さな誤差を除き、医学部医学科の入学者や
>ロースクールでも半数が女性です。

コメントありがとうございます。
それは日本の感覚からすると、とても驚くべきことですね。

日本というか、東京の話になってしまいますが。
私(父親です)が地方で育ったので、娘が産まれた時に
東京の女の子が進む中学・高校について調べたのですが、
・有力校に女子校が多い。
・女子校は女子の特性や情操を伸ばすとうたう学校が多い
(男子校より知性、学力を軽視している)
・結果として多くの学校で、入学難易度に比べて低い進学実績しかあがっていない。
ということにガッカリしました。

進学実績の面だけでなく、日本社会ではこの先も当面社会的
マジョリティでありつづける男性と、あえて離れて中等教育の時期を
過ごすことが、学校卒業後に活躍する能力・意欲を潰すことに
ならないかと懸念しています。

No title

matsuさん:

日本の初等・中等教育の環境は全般的に悪くないと思うのですが、女子の教育の場合にはそういう点に難があると思います。大学入試の仕組みも難しい問題の一発勝負で、女子に不利なのかも知れません。共学が良いのか女子高が良いのかというのは難しい問題ですね。首都圏の名門校で共学の学校は国公立を除くと非常に少ないですし。

リンクさせていただきました。

初めまして!
今回、初めて拝読させていただきました。
とても興味深く、楽しく、リアリティー溢れる話題に「なるほどぉ~!」と関心するばかりです。
「チャンス」のお話し、納得です。
私も学生時代から時より米国の地に立ち、チャンスは道ばたにも転がっているんだなと思う事も、、、。
そして、久しぶりに再度そのチャンスにまたチャレンジ中だったりします。
よろしければ今後も宜しくお願い致します。

No title

Keiichiさん:

リンクありがとうございます。どちらのページでしょうか?
アメリカのメリットはやはりチャンスの回数が多いことだと思いますね。
リスクもチャンスも両方少ない国というのは、安定はしているけど
活力が失われてしまうのではないかなあ、と思ったりします。

リンクさせていただきました。Vol,2

すいません!URLをお知らせしてませんでした。
現在、私は北海道から業務をおこなっておりました。
先日と同じ様なコメントで申し訳ありませんが、読めば読むほど「同感」だったりしてニンマリしてます。
本当にこれからも何卒宜しくお願い致します。
(リンクさせていただいた場所は、自分のブログ箇所で、レトリバーとの日誌にです!URL http://utallc.blog52.fc2.com/)

日本と比べて

日米の大学、社会を通じて思う。

日本の場合は一つの歯車に合わせて人生を決めなくてはならない。受験、就職の時期はとても大切なものである。浪人生活、大学時代の留年、数少ない転職などアメリカに比べて重要要素である。

アメリカは勉強したいときに大学にいき学べる。就職も年齢制限もないので、大学生活が長くても留年というレッテルははられず、大学での頑張り次第で職も難なくありつける。日本は年齢差別、男女差別あり、大学と社会はかけ離れている。大学の授業も教育という観点で劣る。学生はそれほど勉強せず卒業できる。日本の社会にとってマイナスである。

日米のライフスタイルには違いがあるが、何かをやろうとしたときにいつでもチャレンジできるのがアメリカだと思う。

No title

Toshiさん:

概ね同意です。ただ、みんなが頑張ってる時に自分も頑張るのが本当に最適かどうかは明らかでないと思います。就活とか婚活とかが流行っているのは、重要度の割に今までみんな適当にやってきたところに目をつける人が増えたということでしょう。もしかしてこれからは、博士を取ってから海外の大学に就職するために英語を勉強する「英活」とか、40代後半から退職後の独立の布石を打つ「独活」とかが流行るかも知れないですね。でも流行った時にはもうおいしくないと思います。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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