専業主婦希望の方は海外アカポス男性をどうぞ -- このエントリーを含むはてなブックマーク

海外で暮らすことを考えると、結婚や恋愛は大きな問題になりうる。
米国でポスドクをやっている毒の助さんは
特に `two-body problem フェチ' のようで
最近もそれに関する記事をアップしている。
そこで、今日は私なりの切り口で
米国のアカポス(アカデミックの職についている)男性の
結婚環境について考えてみよう。

two-body problem とは簡単に言えば、
カップルがそれぞれに仕事を求めた場合に
一緒に暮らせる可能性(同居できる確率)が
極めて低くなってしまうという現象である。
フルタイムの仕事で収入が1であると仮定すると、
この現象は下のように収入-同居確率-平面に図示できる。

結婚曲線

two-body problem を抱える男性の条件を描くと
「米・アカポス(男)」の線のように
グラフの勾配がかなり急になってしまうことが分かる。
即ち、カップルのうち一人しか働かなければ常に同居が可能だが、
二人ともフルタイムで働こうとすると同居できる確率がゼロに
限りなく近づいてしまうのだ。

結婚市場に男性が供給され女性がそれを需要すると考えると、
これは海外アカポス男性の供給曲線といえる。
(ただし、簡単のためここでは直線で描いている。)

参考のため、東京で普通に会社員として働く人の供給曲線を
破線で示した。東京は大都市であり配偶者の仕事も
比較的容易に見つけることができるので線は右上方にある。

一方、肝心の女性側の需要曲線は
どうなっているのだろうか?
共働き希望の女性と専業主婦希望の女性に
分けて考えてみよう。

共働き希望の女性は、完全に同居が出来ても
専業主婦になることを希望しないと考えられるので
この需要曲線は(1,1) よりも右から始まるが、
キャリア志向が高いため、同居確率が
かなり低くなっても二人共フルタイムで働くことを
希望すると考えられる。
そのため、需要曲線は急勾配の右下がりの曲線となる。

ここで悲劇的な事実が判明する。
米・アカポス男性と共働き希望の女性の間には
どんなに強い愛があっても、交わる点がないのである。
聡明で美しく社内のたくさんの男の視線を集めるキャリア女性と、
小学生の時には天才の名を欲しいままにしたであろう海外アカポス男性が
どんなに燃える恋に落ちたとしても、結婚することはできないのだ。

おお神よ、あなたはアカポスを見捨てたのだろうか?

否、神はアカポスを決して見捨てたりはしていないのだ。

専業主婦希望の女性の需要曲線を考えてみよう。
彼女達は、自分達が給料を得ることができなくても
一緒に住めれば結婚を希望する。
単身赴任となった夫を遠くから支えることもある。
つまり、彼女達の平均的な需要曲線は(1,1)の下から始まる。
仮に収入が高くなる可能性があっても、わざわざ同居を
諦めてまで働くことは稀であるので、需要曲線は
比較的勾配の緩やかなカーブとなる。

ここには素晴らしいことに、
米・アカポス(男)の供給曲線との間に
愛の交点が芽生えている!

「でも、東京在住(男)の方が条件が上じゃない!」
とタカビーな婚活中女性なら言うかも知れない。
しかし、差は非常に僅かなので後は中身の勝負だ。
冴えないヤクザ風プロゴルファー似の東京在住男性と、
在米の石川遼似のナイスガイならどちらが良いのか?

と聞かれればもう答えは自明だろう。

というわけで婚活中の女性は、
冬休みに一時帰国したアカポス男性を
ゲットしちゃって下さい。

そんじゃーね。
スポンサーサイト


テーマ : 結婚相手を探す
ジャンル : 結婚・家庭生活

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Chikirin My (tough) Love

これまでも度々取り上げてきた Chikirin ではあるが、プータロー(本人はニートと自称していたような?)になってから今一調子が上がらない。Chikirin フリーク(?)で、密かに彼女とデトロイト廃墟巡り願望のあるミシガン在住の数学者

コメントの投稿

非公開コメント

No title

経済学の需要曲線を見るだけで頭痛がする私には、アカデミックすぎてついていけない部分もありましたが、要旨は理解しました。 我が家には、研究者はおりませんが、two-body problem で常に苦労していますので。  

アカデミックな方にはそんなにナイスガイが多いのですか? もっと昔に知りたかったです。

日本の常識・世界の非常識

うーん、確かにこの分析、日本人の男性と女性とに当てはめるとあたっているとは思うのですが、それは、世界的に見れば相当稀なケース(あるいは考え方)のように思います。別居はやだからアカデミア男性はやめとこう、(あるいはアカデミア男性についてきてくれない女性はパスしとこう)というような発想はちょーっと情緒がないんじゃないかと。同じような趣向の持ち主同士が引かれ合う、またはお互いの境遇を理解し合えるもの同士が引かれ合う、ということはごく当たり前のことで、医者同士が結婚、院生同士で結婚、というのは、さけがたくそして高頻度におきます。アカデミアでも、夫婦で同程度の志を持って、キャリアを築いているカップルは相当数います(日本人以外はたいていこの発想のように思われます)。そして、その結果、多くの大学で、two body problemを解決することが、良いファカルティーをリクルートするための手段として使われる、という状況にもなってきています。それでもtwo body problemは大変ですが、自分の都合(同居はしたいけど自分のキャリアでは妥協したくない)ばかりを優先して、それで、人生の伴侶選びまで狭めてしまうというのは、なんともいいがたく、世知辛いというか、つまらんな~と思ってしまうのですが、どうでしょうか? そして日本人ばかりが、「夫婦でがんばろうや!」という気概を持たずに、結婚を「人生のfunction」としてとらえて低きに流れてるところが、情けなく思えるのです。

No title

NSさん:
>アカデミックな方にはそんなにナイスガイが多いのですか?

そのへんは突っ込まないで下さい。

Oriさん:
日本人は相手の選び方が特殊だというのは私も思います。W大M校時代の友人には院生同士で結婚した人も多いのですが、別々に暮らすのはいろいろと大変そうですよ。離婚したカップルもいます。二人まとめて採用という事例もありますが、全体からすれば少数です。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

>小学生の時には天才の名を欲しいままにしたであろう海外アカポス男性

大学院じゃなくて「小学校」ってとこが素晴らしい切り口です(笑)耳が痛いなー。

No title

りょうさん:
まあ僕は小学生の時も平凡な成績でしたが(笑)。

No title

更新して数日たつのにアクセスが突然増えたと思ったら、こ、こ、こういうことだったのですか・・・

僕は少なくとも中学二年までは天才と言われてました。成績にはそれほどあらわれなかったですが、「能ある鷹は爪を隠す」ということで納得されていました。今でも論文にはあらわれないところで才能を存分に発揮しているはずです。

ところで

まあ総論はそんな感じでしょうけど、この図、専業主婦が2人分の収入を得られる場合の同居確率が異様に高いのはなんなんですか。玉の輿、ってことですか。

No title

>専業主婦が2人分の収入を得られる場合の同居確率が異様に高い

これは需要曲線なので、「よっぽど条件が良くないと私は働かないわよ」
ということです。

Chikirin 「スカイプ初体験!」「ひつこい」

Willyさん
本物は「そんじゃーね」ですが、意識的に「」を抜いているのではないかと考え過ぎてます。Willyさんの Chikirin への尊敬の計り知れない深さを感じました。

さて、本物の Chikirin の方ですが、最新のエントリー「スカイプ初体験!」で、最後の方で変装用カツラの話題を持ち出し、自分で突っ込んでらっしゃるのですが、突っ込みセリフが「ひつこい」とあり、ちょっとビックリ。

調べてみると、どうも関西では「ひつこい」と言う人が多いらしい。以前のエントリーで大阪出身というのは知っていたのですが、こんなところで何の脈略も無く登場する所が、編集者のいないブログの魅力の様な気もします。

改めて日本語の奥の深さというか、方言(?)のおもしろさを感じた訳ですが、自分が田舎者なだけで敏感なのかもと思ったりもします。

エントリーと無関係で申し訳ない。

No title

YSJournalさん:

コメントに色つきの字なんて出せるんですね。無意識に「ー」を抜いていました。「そんじゃーねー」という感じがしなかったんですよね…。

隠居後のちきりんのエントリーはいまいちなものが増えたような気がします。スカイプのやつはひどかったですね。「ひつこい」は「なんで"しつこい"じゃないんだろ?」と私も少し深読みしました。もしかして流行ってるのか?とか。

ひつこい

Willyさん、
しつこく「ひつこい」の話題ですが、単純に馴染んだ言葉が出たと素直に受け止めています。「画竜点睛を欠く」と言えば大げさですが、美人のハナクソを見つけた様な気分です。(例えが悪すぎ)逆に惚れ直しました。(ちょっと変態っぽい)

人生を下りたと宣言されているので益々のご活躍を願っているのですが、金沢の寿司屋の写真だけのエントリーを自画自賛していた時から、引き気味です。

No title

YSJournalさん:

保守派の変態というのはアイデンティティの確立が難しそうですね。
Chikirin の今後には注目しています。
時間と金は余ってるわけだから、
一度デトロイトにでも遊びに来ないかなー、
と思ってるんですが。
ああいう人が、ニューヨークとかに行っても
得るものは何もないわけで、廃墟見学なんてのは
いい案だと思ってるんですが。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

検索フォーム
Twitter

Twitter < > Reload

お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
   小説のように読める本。
   学部向け。


2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

全記事表示

全ての記事を表示する

最近のコメント
訪問者数 (UA)
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
海外情報
29位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
北アメリカ
5位
アクセスランキングを見る>>
人気記事Top10


(はてなブックマークより)

カテゴリー
最近のトラックバック
お勧めブログ