米国のクレジットカードの支払い -- このエントリーを含むはてなブックマーク

みなさんは日本でクレジットカードの支払いを延滞したことはあるだろうか?
多くの人にとって答えはノーだろう。

日本のクレジットカードの支払いは銀行口座からの
自動引き落としになっているため、
延滞するのは本当にその日その日の生活費に困っている人だけだ。
日本で大学生をやっていた時、
パチンコにハマってお金に困っている友人がおり
クレジットカードでキャッシングをして
前月のそのカードの支払いに充てたりしていたが、
それでも支払いはきちんとしていたようだ。
ちなみに彼は大手金融機関に就職した。

しかし、米国では事情はかなり異なる。
米国の多くのクレジットカードはミニマムペイメント
呼ばれるシステムをとっており、
例えば残高の2%程度を期日までに支払えば良い、
という形式をとっており支払額は利用者が毎月自分で決める。
そのため、銀行自動引き落としが標準になっておらず、
うっかり払い忘れる人がたくさんでてくる。

30日以内の延滞の場合は、
信用情報上では大したペナルティにならないが、
カード会社はいかなる遅れに対しても
30~40ドルのフィーを課すことが多い。
例えば、10ドルの決済を1日遅れただけでも
30~40ドルのフィーがかかる。
またカードの利用限度額を超した場合に、
利用一度につき30~40ドルの over draft fee
を課すカード会社もある。
うっかり、限度額を超した時に、
昼にマックに行き、ガソリンを入れ、スタバに行き、
帰りにスーパーとドラッグストアに寄って買い物をすれば、
一日で200ドル近い手数料を払わされる事になる。

なお、日本では利息制限法と出資法によって
年利換算で20%を超える手数料を取る事ができないので
こうした法外な手数料の問題は生じていない。
20%という上限が妥当かどうかは別として、日本で
「利息制限を撤廃した方が消費者の効用も最大化される」
と主張している人は、今一度、こうした法律の
実質的な意味を考え直した方が良いだろう。


話がそれたが、そうした手数料を回避するためには
当たり前だが支払いを忘れないことが重要だ。
アメリカのクレカの支払いも自動引き落としにできるのだが、
金融機関は手数料や金利収入のチャンスを失うので
かなり消極的なところもある。
事務手続きに問題が多い事で悪名高い
バンカメ(Bank of America)などは、
残高全額の引き落としのためには
何通も意味不明な電子メールをやりとりした
(引っ越してないのに「住所を変更しましたよね?」
という頓珍漢なメールが2回も来た)挙げ句、
郵送されてきた書面にいろいろ記入して提出し、
昨年の今頃ようやく自動引き落としになった。

引き落としにしておけば後は安心、
と思っていたら、そうは問屋がおろさないらしい。
今日、バンカメから電子メールが届き、

3月17日をもって銀行自動引き落としを停止します。

とのこと。
日本でカード会社が一方的に銀行引き落としを
停止することなどあり得るだろうか?
アメリカはこれだから面倒くさい。
理由を読むと、
「自動引き落としはバンカメが外部業者にわざわざ手数料払って、
やってあげてるんだよね。もうそんなことはやってられないんだよ。」
ということだそうだ。
いや、百歩譲ってそれが本当だとしても、
それはバンカメのシステムが糞だからできないだけでしょ。
ともかく、今後は毎月ホームページにアクセスして払え、との事。

カードを作って1年半経ち、
特典も減って来たのでそろそろ止め時かも知れない。
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テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

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No title

新幹線から喫煙席(スペース)が無くならないのは「煙草税で借金返したからだろうが」という理由からですから、メガバンクがこんなこと言い出したら「バブルの時の不良債権でどんだけ税金投入させてるんだよ」と突っ込まれること請け合いですね。

アメリカの企業はこういう事を言われたりしないんですか?

No title

axeさん:

バンカメはつい数ヶ月前も、デビットカードの使用に手数料を課すと言い出し、猛烈な反発にあって撤回しました。アメリカはJapanizationが進んでおり、公務員や税金を投入された企業が近年よく叩かれるようになった点も非常に似ています。5年くらい前は、公務員が叩かれたりすることはほとんどなかったのですが。

手数料は自由化されるべき

>日本で
>「利息制限を撤廃した方が消費者の効用も最大化される」
>と主張している人は、今一度、こうした法律の
>実質的な意味を考え直した方が良いだろう。

カード会社がルール違反対して余分に請求するのは当然だし、それを防ぐために高めのペナルティーを設定しておくのも、ごく自然なことです。

それを規制すれば、その分、他のところにしわ寄せがいくだけですね。

No title

>sawakazeさん:

こういったものも含めてなんでもかんでも規制が無い人がいいと単純に考える方もいますが、
情報が非対称だと、自由競争で消費者の効用は最大化されませんよ。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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