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マイノリティ・イン・モデル・マイノリティー -- このエントリーを含むはてなブックマーク


アメリカという国は、くじ引きで永住権をあげちゃったりする、多様性を重視する国である。

もちろん、多様性は他にもいろんなところに現れていて、マイノリティーは何かにつけ優遇
される。しかし、アメリカではマイノリティーとい言葉には二つ意味があって問題は単純では
ない。一つは、もちろん単に人数が少ないという意味であり、もう一つは、比率として社会
的に成功していないという意味である。そしていずれも、人種と性別を元にマイノリティー
かどうかが判断される。こうした多様性の考え方は、恐らくアメリカに独特なもので、
究極的には既得権者である白人のアメリカ人が、各方面からの不満を抑えつつ、
国のコントロールを失わないようにするために作ったものである。

したがって、アメリカに多数住んでいる黒人やヒスパニックはマイノリティーとして優遇を
受け、そんなに数の多くないアジア人は比率として優秀な人が多いことを理由に逆差別を受
ける。これは、model minorityと呼ばれている。
例えば、大学入試の合格基準点などは、人種ごとに信じられないくらいの違いがある。
満点が1600点のSATを例にとれば、黒人やヒスパニックに200点とか300点もの上乗せがある
ケースも珍しくないのだ。

アメリカに住むアジア人にとっては不公平極まりない制度だが、在米アジア人の増加に伴い、
いわゆるマイノリティーの中での細かい人種構成も意識されるようになってきた。アメリカで
仕事に応募する時には、任意で人種や性別に対するアンケートがあるが、個人的な体験では
アジア人の多いカリフォルニアなどではアジア人を出身国別に調査しているケースが多い。

日本人のアメリカにおけるプレゼンスは、いわゆる国際優良日本企業の派遣者を除けば極めて
低い。そのため、日本人は、モデル・マイノリティーの中のマイノリティーとして優遇を
受けるチャンスが増えている。現に、中国・韓国系人の間では、日本人が大学入試等で相対
的に優遇されていることに対する不満が出ているようだ。

アメリカは何でもダイナミックな国で、人種問題も白人対黒人という単純で静的なものでは
ない。これからアメリカに来る日本人の方は、こうした点にも注目すると面白いかも知れない。

この概念、まだ名前がついていないようなので仮に
M3(Minority in Model Minority)
と名づけておこう(笑)。
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

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