コーラが好きだけど嫌いなアメリカ人 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

商品やブランドに対するイメージというのは国によって違うので面白い。

例えば、マクドナルドやウォルマートは低所得層向けに
粗悪な商品を売る企業としてイメージが定着している。
雑誌の記事では、マクドナルドのハンバーガーのパテを
大量生産しているところを大写しにして、
「ピンクスライム」などと罵倒して視聴者の目を釘付けにする。
最高級の神戸牛だって大量にひき肉にして製造過程に
乗せれば同じ画になるはずだが人々はそんなことには関心が無い。
人々は、ステレオタイプに合った画像を見て、
「あー、やだやだ!インテリな俺は決してマックなどに行くものか。」
という思いを強くする。
行くのは、料理もできない低所得者層か、
悪い習慣から抜けられない低学歴層というイメージである。
ヘルスコンシャスな知識階層をアピールするには、
お腹が空いても昼はサラダで我慢するのがアメリカ流である。
太ったアメリカ人が昼に大きなサラダを食べているのを見ると、
「サラダを食べているヘルスコンシャスな俺かっこいいオーラ」
が出ていて苦笑しそうになる。

有名ブランドに対する負のイメージは、
相対的に一部のブランドの価値を押し上げている。
例えば、アメリカの大規模小売店の Target は
Walmart の負のイメージのせいでかなり得をしている。
Targetは Walmart等の量販店よりもおしゃれで
少しだけ高級というイメージで売っている店である。
Walmartを日本の大手スーパーに例えるなら、
Targetは、西武系のロフトのような雰囲気の店を目指していると言って良い。
アメリカではプレゼントをする際に
ギフトレシートというレシートを付けて
貰った人が返品可能にしておくという習慣があるので、
例え同じ商品であってもウォルマートで買ったものを
プレゼントすることはネガティブなイメージを与える。
そのため、娘がもらった誕生日プレゼントは
ターゲットのレシートが付いているものが多かった。
私が住んでいるT市は平均所得が高いので、
ウォルマートはいつもガラガラである。

コーラとジンジャエールの関係も面白い。
両方とも、健康への影響は対して変わらないと思われるが、
アメリカ人は、ジンジャエールは大人のおしゃれな飲み物で、
コーラは不健康で子供っぽい飲み物であると考えているようだ。
スーパーに行くと、コカコーラにせよペプシにせよ、
コーラは一番の人気商品で、大量に陳列されている。
それに対してジンジャエールは、
見つけるのが困難なこともあるほど少量しか陳列されていない。
圧倒的多数のアメリカ人がジンジャエールよりも
コーラを好んで飲んでいることは間違いない。
一方で、飛行機の中やレストランなど公共の場では
ジンジャエールを頼んでいる人の割合は極めて高い。
コーラに匹敵するか、凌駕すると思われるほどだ。
母集団が同じではないと言えばその通りだろうが、
あそこまで極端な違いを見ると、
「ついジンジャエールを頼んじゃう大人の俺かっこいいオーラ」
を感じてしまう。
ちなみに、ダイエットコーラを飲んでいる人は、
日本で言う禁煙パイプを使っている人と同じだ。
「健康に悪い習慣だと分かっているけど止められないんだよね」
という哀愁が漂っていて、そこに妙な見栄はあまりない。


一見、周りを気にしない米国人も
どうでもいいところで結構見栄を張っているのである。
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No title

面白かったですが、ターゲットにやや高級なイメージがあるとは知りませんでした。

私の周りでは、Whole FoodsにPriusで乗り付ける人たちにそういうタイプが多いイメージがあります。一部の人は、「見栄」の段階を超えて「宗教」になってしまっている感じもしますが。

Vernors

ジンジャエールと言えば、やっぱり、Vernors でしょう、ミシガンの人にとっては。

ご存知だと思いますが、これ美味しいですよ。洗練されているというより、田舎臭くて美味しいという感じです。

http://en.wikipedia.org/wiki/Vernors

No title

Chizさん:

「見栄」と呼ぶべきか、「宗教」、「強迫観念」と呼ぶべきかは、その人の重症度によるでしょう。

YSJournalさん:

知りませんでしたw いつもカナダドライでした。今度買ってみます。
Meijer オリジナルブランドのジンジャエールはおいしくないですね。

No title

日本ではお茶を常用していましたが、アメリカに来てからはカロリーゼロな炭酸飲料がおいしく感じるので良くのんでます。
日本でもあの味で売って欲しいんです。
(アメリカのコーラは安売りで一缶あたり30セントほど。硬水のおかげで緑茶がおいしくいれれない。というのも大きい要因なのでしょうが)

コーラですが、日本では売ってないコンビニすらありますよね。
日本人の新商品好きとアメリカのコーラ・マウンテンデュー好きは本当に正反対なところがでていますよね。

シーグラムばかり飲んでいたけどカナダドライも飲んでみようと思いました。

No title

ぷりさん:

水が硬い地域では、お茶は purified water で入れるといいですよ。
ウィスコンシンではそうしてました。ミシガンの水はそんなに硬くないので
フィルター通した水道水でも、まあまあおいしく入れられます。

>コーラですが、日本では売ってないコンビニすらありますよね。

マジですか?日本でもコカコーラだけはどこでも売ってるものと思ってました。

No title

>マジですか?
一回見つけれなかったことがあるくらいですが。
POSで管理されてるので売れ行きが悪くなると一時的にはじかれて、売れなくなった新商品がスポイルされると復活するんだと思っています。
日本には自販機というシステムがありますしね。

>お茶
ミシガンなんですけどね。。
世の中広いですね。。。

No title

ぷりさん:

ウィスコンシンでは水道水で紅茶を入れると2~3分で真っ黒になっていました。
デトロイト圏に来てからは、違いはあるものの水道水でも支障ないと感じます。
もちろん地域による違いもあるでしょう。
いずれにしても、気になるのであればpurified waterを使いましょう。
水と安全がタダな国ではないですから。

No title

purified waterは濾過処理水だと思います、大きいミネラルは除去できていますが小さいミネラルは除去できていないので硬度をさげきれてないと思います(アメリカは表記してない。
私は緑茶いれたときの渋いようなエグいような感じがのどに残るのが許せないんですよね。
おそらく紅茶好きなら気にならない程度なのでしょう。

話の流れで思いだしたようにDistilled waterを買ってきて少し水道水を入れて緑茶をいれてみたら日本で飲んでいたときの味になりました!
硬度による味の違いが体験できてすっきりしました。
早くやってみればよかったです。

降水量が豊富なミシガンの水質は東京都内より高いと思いますよ。
硬水だから口には合わないけど、へんなにおいはしないです。

No title

あとカフェインの摂取量を妙に減らしてますよね。
やけにDecafeばっかり飲んで、そんなにおいしいかな・・・と思うのが残念です。
最近知ったのですが、主に白人の方はお酒に強くてもカフェインに対する耐性があまりないそうです。逆にアジア人はカフェインを分解する酵素が多くて、お酒の分解する酵素はあまりないのだそうです。

あとふと思うのは、やけにNaturalっていうのを意識しますよね。不思議です。
ホルモンフリーがそんなにいいのか・・・とか内心思います。

No title

Purified Water はそのまま飲むために作られていますので、
味の調整のためミネラルが故意に含まれているというのが私の理解です。
ただ、硬めのspring waterや硬い水道水よりその濃度はかなり低く、
個人的には問題を感じておりませんでした。

Distilled water を飲む事に関しては、健康への影響に関して賛否両論あるので
あまり考えたことが無かったのですが、確かに飲む水全てをdistilled water
にするのでなければ問題ないはずですね。今度一度、比較してみます。

うちの水道水にへんな臭いがするのは、多分のうちのボロコンドの水道管が腐っているせいですw
市内で引っ越す前はそういった問題はありませんでした。
キッチンの水はフィルターを通しているので良いのですが、洗面所でうがいをする時が辛いです。
こんな家に住んでて大丈夫なのか…といつも思います。

ミシガンの降水量、真冬を除けば東京より少ないです。
降水量が多いと質が高いのかはよく知らないのですが…。

No title

ディカフェってアメリカの方が多いんですか。
コーヒー飲まないせいか気づきませんでした。
日本茶はカフェイン一番多いんでしたっけ?
確かにディカフェの日本茶とか聞きませんよね…。いやあるのかな?

organic、non-fat、などアメリカでは単純なキーワードが流行りますね。
日本人は、誰も知らないような新しい物質名とかをありがたがる傾向があります。

No title

コーヒー飲めるところはどこでもデカフェがありますよ。
もちろんコーヒー豆コーナーにも。

meijer decafe green teaありますよ。

あと、no sugarって書いてある時はコーンシロップがメインであることが多いのは本当に腹が立ちます。
sugarの方がおいしくて高いですから。

No title

>no sugar
>本当に腹が立ちます。

僕にとっては、「no sugar → 腹壊す」ですので買いません。

品質管理

某英帝国で出会ったアジア人は食事の時しばしば、コーラを注文していました。コーラは、一部の人には、品質管理の高さによって選ばれているイメージです。母国ではタップウォーターは汚くて飲めないようです。個人的には、コーラ(ペプシネックス)は眠気覚まし用です……。ダイエットコークを飲みつつヤセ願望を口にするぽっちゃり体型の人がいて驚きますね…。

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No title

コーラ好きなんですが、最近はダイエットコーラしか飲まないようになりました。
アメリカ効果です。

No title

>ダイエットコーラしか飲まないようになりました。

「これ、やめられないんだよね」と周りにこぼせば、もう立派なアメリカ人です。

No title

アメリカだと、ジンジャーエールは「病気や気分の悪い時の飲み物」という認識が一部あるらしいです。

その昔、医者が病気の子供にスプライトやジンジャーエールを飲ませろと言っていた時代があったようです。これらの飲み物にはカフェインの入ってないから、糖分・水分の補給ということだったらしい。その名残で体に良い・健康的なイメージがあるのかもしれません。

ジンジャーエールには「生姜の薬益」があると考える人もいるようで(今の市販ジンジャー・エールに本当の生姜成分が入ってるのかも分かりませんが)、胸焼けの時なんかにも飲むようです。確かに、口に残るコーラより、爽快感はありそうですよね。

日本人も風邪に生姜湯とか飲むし、インド人の知り合いが、インドでもそういった生姜の使い方をすると言っていて、面白いな~アジアだな~と思いました。

No title

のあさん:

なるほど、そんな歴史があったんですか。
ジンジャーエールは、もともとの作り方では生姜が入るようですが、
カナダドライには入っていないようです。
イメージって大事ですよねぇ。
日本語でも「生姜ビール(ノンアルコール・ノーカフェイン)」とか書いてあったら、
子供の前とかでもかっこ良く見えちゃうかも。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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