アメリカの事務手続きの不確実さ -- このエントリーを含むはてなブックマーク

今日、移民局に提出するための書類を医師からもらってきた。
ちなみに数日前に医師の記入ミスがあったため、
昨日訂正されたものを受け取って来たばかりなのだが、
今日は何故か「もう一度準備したから受け取りに来い」という連絡があった。
結局もう一通もらってきたが、どちらを提出しても良いとのこと。
何がなんだか分からない。

書類は厳封されているのだが、
今回は内容を確認できるようにそのコピーが添えてある。
書類はレターサイズで4枚のはずなのだが、
コピーを見たら2枚目が抜けており、
全然関係ない別の人の検査結果が4枚目の後に入っている。

仕方が無いので、厳封されたうちの新しい方を開けたところ、
コピーにはなかった2枚目もちゃんと入っており、
誤ってコピーされた書類は、ホッチキスの痕跡から
新しい方だけに入っていることが推察されたので
昨日のものは問題ないと判断しそのまま出すことにした。

今回の件に限らず、米国の事務手続きの不確実さには枚挙に暇がない。

-- 勤務先の大学には出版社から教科書が届くのだが、
過去、きちんと手元に届いたのは約半分である。

-- 自宅から送受信した手紙等が、過去何度か紛失している。
紛失に気付かないことも多いから、
実際にはもっとなくなっているだろう。

-- 娘が生まれた際、子供と親の名前が地元の新聞に小さく載ったが、
親の名前のスペルが間違っていた。

-- 不動産を買う際、書類1枚の不動産契約書にはほんの数箇所しか
記入するところがないのに、不動産エージェントが頻繁に間違えていた。
しかも、購入する不動産の住所が違うとか購入者の氏名が違うなどの
重大な誤りである。

-- カナダに行って、米国に再入国した際、
入国審査官が記入したビザステータスと有効期限が両方間違っていた。
私の時はその場で気付いて直してもらったが、
知り合いは同様のケースで気付かずに次の入国の際に揉めたらしい。

-- 妻は食料品店で買い物をするとレシートをチェックするが、
しょっちゅう打ち間違いがある。
間違いを見つけるたびにサービスカウンターに訂正を依頼するが、
あまりに頻繁なため、サービスカウンターの対応が
段々おざなりになったそうだ。

一般的に言って、米国人はやることはそんなに遅くないが、
正確性は恐ろしく低い。
米国では、事務が確実に行われたかどうか確認すること、
なるべく依頼を単純化し介在する人数を減らすこと、が大事である。

電子メールやWeb上の手続き、電子商取引などが米国で早く普及したのも、
こうした事務の不確実さが理由の一つになっているのだろう。
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まとめ【アメリカの事務手続き】

今日、移民局に提出するための書類を医師からもらってきた。ちなみに数日前に医師の記入ミスがあったため

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No title

スーパーの間違いは多いですよね~。セール品だと思って買っているのに、違うというのがかなりの確率で起こります。大量に買って、レシートを見ていないアメリカ人はきっと気がつかないでしょう。だから、アメリカ人同士ではどうでもいい???とか思ったりして。

大手安売りのヒスパニックが多い店よりも、気のせいか白人定員ばかりの地元のスーパーのほうが間違いが多いです。たいした金額でもないのにいちいち言うのも面倒だとは思いつつ、やっぱ言わないとなあ、と面倒ですが文句を言いにいきます。

セールだと思って気をよくして買う。
実は高いが気がつかない。
カードも大量に使ってるから全然気がつかない。
みんなハッピー?

昔銀行で100ドルおろしたのが1000ドルとか、間違いがあったと聞きました。
あるでしょうね~、アメリカなら・・・。


No title

かきつばたさん:

損した時だけ言いにいけるので、
間違い多い方がお得という考え方もあるかも知れませんね。

ミス・コミュニケーション

香港に住んでいます。昨日ある店で香港人の若いおばさんと「あんた、広東話上手だね。何年住んでるの? 私は中国人だから広東話できなくて困っているよ。」といったニュアンスの広東話の会話をしました。
広東話、普通話、英語入り乱れて街中も企業の中もこんなものです。公文書またBKからの注意書きなどなど普通話風中文(読むのは広東話として読みます)と英文併記です。これで仕事が進みます、能率は悪いですけど。でも、往々にして主に言葉のせいで日本人同士多くのミドルメンを介在した訳のわからない商取引をしがちです。

この街でのコミュニケーションは言語の問題よりも誰が何の正しい情報を欲しているか、主に欲しい人の意識と注意の問題の様に思います。
、、、事務が確実に行われたかどうか確認すること、なるべく依頼を単純化し介在する人数を減らすこと、が大事、、、全く同感です。

もっとも、ここは基本的に日本人に親切な上に、小さい街なので政府関係役所や領事館、取引BKなどが近いところにあるので届け出類のために簡単に出直しの往復ができる利点はあります。

No title

常無常人さん:

香港は言葉の問題はあるとは思いますが、
事務処理に関して東アジア人にはアドバンテージがある様な気がします。
カナダのような香港からの移民が多いところでは、細かい注意が必要な
職業は中華系の人が多く採用されているようですし。

No title

そうですか。
こうした複合言語の社会では空気を読む式コミュニケーションは成り立ちにくく、自己主張型になると思っています。とにかく自分の思うようにやってもらう、やらせるって感じでしょうか。

香港だけでなく大陸も普通話一本の世界ではない(大変多くの地方弁)からとにかく街の中がうるさいのだと思っています。
ずいぶん前にアメリカと仕事をしたときには会社や街の中でそういう圧力的なコミュニケーションはあまり感じませんでした。少なくとも知的な範囲では丁寧。どうなんでしょう。

No title

常無常人さん:

米国で、みな表向き愛想が良いのは直接的には教育のせいでしょうね。
みな甘やかされて育っていて、かつ、他の人にniceに振る舞うように、
と教えられていますから。

中国は子供に厳しく教育をする文化で、それが社会での人間関係にも影響を
与えているのかも知れません。

No title

カリフォルニアとかニューヨークであれば日本人やアジア人がたくさんいるので、それはどうやら特定人種に対するいやがらせだとわかるのですが、どうやら先生が経験していることは、アメリカの田舎にありがちの嫌がらせの一種だと思われます。

ひどいところになると、大学の事務でも、特定人種の書類をたなざらしにしたり、故意に違うところに出したりする事務員もいます。

日本人が狙われているということでは必ずしもなくて、旧移民の勢力が新移民の勢力の名前とおぼしき書類を嫌がらせしているものと思われます。

アメリカにこの私も長くいましたが、この手の書類を他の人と故意に混ぜてしまう。違うところにやって紛失してしまうのは、アメリカの普通の役所(警察を除く)に大いにあります。

いい加減だと断じてしまうのではなくて、先生のご見識によって、これは末端の事務員レベルにおける旧移民や旧奴隷の人たちの新移民に対する一種の嫌がらせやサボタージュの類だとはやく気がつかれることをお願いしたい。

No title

とうりがかりのおじさん:

クオリティが低いのか差別なのかという区別がつかない、
というところに差別の根深さがありますね。

サービスのクオリティが低いせいだと思って
全く気にしない日本人も実際にいますし、
全てにおいて差別を疑うという人もいます。
中々難しい問題です。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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お勧めの本
1.ルベーグ積分30講
―― 統計学を学ぶために。
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2.Matematical Statistics and Data Analysis
―― WS大指定教科書。
   応用も充実。学部上級。

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