使い道が見当たらない Kindle Fire
先日 Kindle Paperwhite
のレビューを書いたが、
実は Kindle Fire
の方を前から持っている。
というのも、すぐ近くにある銀行の口座開設キャンペーンがあり、
8月の終わりにタダでもらったからだ。
(したがって持っているのは一世代のモデルである。)
それで使い勝手はどうかというと、
タダだったので個人的にはあまり文句はないのだが、
はっきり言って使い道があまり見つからない、
というのが正直な感想である。
思いつく使い道は、
電子書籍の閲覧とアマゾンやオンラインストアでの買い物くらいで、
あとは暇つぶしのゲームをするくらいだろう。
基本的に何をするにも中途半端で、
アマゾンが通販カタログ代わりにタブレットを安値で
売りさばいているというのが実態だろう。
米国はほとんどのカフェに無料Wifiがあるため
軽いネットサーフィン用に日本よりは使い道があるが、
それでもサンクスギビング以降は
特売をして販売をテコ入れしている程である。
一方のPaperwhiteは、定価のままで、
待ち時間はだいぶ短くなったものの依然として
1週間のバックオーダーとなっている。
以下、用途別に感想を書いてみる。
1.電子書籍端末として
Paperwhiteに対する優位性があまり見当たらない。
Paperwhite と Fire の一番の違いは、
前者がマットな感じで見やすいのに対して、
後者は基本的にテカテカしているということである。
Fireは画面の移り込みも大きいし、
指紋など画面の汚れも気になりやすい。
また、Fireの方が画面は大きいが、
縦横比が異なるため横方向のサイズはほぼ同じで
解像度に至ってはFireのベースモデルはPaperwhiteにも劣る。
重さもFireの方は約2倍あり、
感覚の言えば文庫と単行本くらいの違いがあると言って良い。
カラー液晶はFireの特徴の一つだが、
残念ながら写真の多い雑誌を読むほどの解像度や
画面の大きさではないので実際にはあまり意味がない。
2.インターネット端末として
Paperwhiteでネットサーフィンは
ほぼ不可能と言って良いレベルなので、
それに比べれば格段に使いやすい。
一方で、デフォルトのままでは動かないコードも結構多いことも事実だ。
テクニカルには解決可能なのかも知れないが、
そもそもタブレット端末がライトユーザー向けである以上
これは問題だろう。
また、ここでも動画に合わせた16:9に近い縦横比は使いにくい。
例え解像度が高くなっても、文字の大きさの問題もあるし、
指でタッチパネルを操作する際には物理的な大きさが
大きな制約になる。
Kindle Fire HD
はかなりハイスペックのようだが、
こうした物理的な制約を考えると、
iPad
よりもずっと使いにくい端末なのではないかと思う。
そして、起動が思ったほど速くないのも予想外であった。
私は普段、Macbook Airを使っているのだが、
実は、Kindle Fireを立ち上げるより、
Macbook Airでウェブを閲覧する方が早い。
3.通販カタログとして
結局のところ、アマゾンの狙いはここなのだろう。
Paperwhiteでも書籍購入にはあまり不便はないが、
日用品、家具、電気製品、食品などはやはり
カラー画面のサクサク動く端末で選びたい。
Kindleがリビングに置いてあれば、
アマゾンは商売をかなり有利に進められる。
むしろKindle Fireは消費者が買うというよりも、
消費者に「配る」べきものだし、
実際アマゾンは最低限のコストでそれを販売している。
ヤマダやヨドバシなど大手家電量販店は
キンドルを販売しないことにしたらしいが、
私にはそんなことで何ら事態が改善するようには思えない。
そもそも製品の性質からして、
実店舗で販売していないということは
キンドルの販売に全く影響を与えないだろう。
興味深い事は、キンドルはブラウザを持っているので
楽天やヨドバシカメラ、ヤマダ電機で買い物を
することも問題なくできるということである。
しかも、アマゾンはキンドルのsilkブラウザによって
キンドル経由の全ての通販会社へのアクセスや売り上げを
消費者の個人情報付きでリアルタイムで
全て入手することができる。
アマゾンと他の小売業者の関係を戦争に例えるなら、
アマゾンは敵軍の兵士にGPSとマイクロホンとスピーカーを
取り付けているようなものである。
しかも費用は敵軍の兵士持ちなのである。
その上、アマゾンがその気になれば、
kindleから楽天やヨドバシドットコムなどのアクセスを
遮断することさえ、一瞬のうちにできてしまう。
そう考えていくと逆に
Kindle Fireには「使い道が無限にある」のである。



実は Kindle Fire
というのも、すぐ近くにある銀行の口座開設キャンペーンがあり、
8月の終わりにタダでもらったからだ。
(したがって持っているのは一世代のモデルである。)
それで使い勝手はどうかというと、
タダだったので個人的にはあまり文句はないのだが、
はっきり言って使い道があまり見つからない、
というのが正直な感想である。
思いつく使い道は、
電子書籍の閲覧とアマゾンやオンラインストアでの買い物くらいで、
あとは暇つぶしのゲームをするくらいだろう。
基本的に何をするにも中途半端で、
アマゾンが通販カタログ代わりにタブレットを安値で
売りさばいているというのが実態だろう。
米国はほとんどのカフェに無料Wifiがあるため
軽いネットサーフィン用に日本よりは使い道があるが、
それでもサンクスギビング以降は
特売をして販売をテコ入れしている程である。
一方のPaperwhiteは、定価のままで、
待ち時間はだいぶ短くなったものの依然として
1週間のバックオーダーとなっている。
以下、用途別に感想を書いてみる。
1.電子書籍端末として
Paperwhiteに対する優位性があまり見当たらない。
Paperwhite と Fire の一番の違いは、
前者がマットな感じで見やすいのに対して、
後者は基本的にテカテカしているということである。
Fireは画面の移り込みも大きいし、
指紋など画面の汚れも気になりやすい。
また、Fireの方が画面は大きいが、
縦横比が異なるため横方向のサイズはほぼ同じで
解像度に至ってはFireのベースモデルはPaperwhiteにも劣る。
重さもFireの方は約2倍あり、
感覚の言えば文庫と単行本くらいの違いがあると言って良い。
カラー液晶はFireの特徴の一つだが、
残念ながら写真の多い雑誌を読むほどの解像度や
画面の大きさではないので実際にはあまり意味がない。
2.インターネット端末として
Paperwhiteでネットサーフィンは
ほぼ不可能と言って良いレベルなので、
それに比べれば格段に使いやすい。
一方で、デフォルトのままでは動かないコードも結構多いことも事実だ。
テクニカルには解決可能なのかも知れないが、
そもそもタブレット端末がライトユーザー向けである以上
これは問題だろう。
また、ここでも動画に合わせた16:9に近い縦横比は使いにくい。
例え解像度が高くなっても、文字の大きさの問題もあるし、
指でタッチパネルを操作する際には物理的な大きさが
大きな制約になる。
Kindle Fire HD
こうした物理的な制約を考えると、
iPad
そして、起動が思ったほど速くないのも予想外であった。
私は普段、Macbook Airを使っているのだが、
実は、Kindle Fireを立ち上げるより、
Macbook Airでウェブを閲覧する方が早い。
3.通販カタログとして
結局のところ、アマゾンの狙いはここなのだろう。
Paperwhiteでも書籍購入にはあまり不便はないが、
日用品、家具、電気製品、食品などはやはり
カラー画面のサクサク動く端末で選びたい。
Kindleがリビングに置いてあれば、
アマゾンは商売をかなり有利に進められる。
むしろKindle Fireは消費者が買うというよりも、
消費者に「配る」べきものだし、
実際アマゾンは最低限のコストでそれを販売している。
ヤマダやヨドバシなど大手家電量販店は
キンドルを販売しないことにしたらしいが、
私にはそんなことで何ら事態が改善するようには思えない。
そもそも製品の性質からして、
実店舗で販売していないということは
キンドルの販売に全く影響を与えないだろう。
興味深い事は、キンドルはブラウザを持っているので
楽天やヨドバシカメラ、ヤマダ電機で買い物を
することも問題なくできるということである。
しかも、アマゾンはキンドルのsilkブラウザによって
キンドル経由の全ての通販会社へのアクセスや売り上げを
消費者の個人情報付きでリアルタイムで
全て入手することができる。
アマゾンと他の小売業者の関係を戦争に例えるなら、
アマゾンは敵軍の兵士にGPSとマイクロホンとスピーカーを
取り付けているようなものである。
しかも費用は敵軍の兵士持ちなのである。
その上、アマゾンがその気になれば、
kindleから楽天やヨドバシドットコムなどのアクセスを
遮断することさえ、一瞬のうちにできてしまう。
そう考えていくと逆に
Kindle Fireには「使い道が無限にある」のである。
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