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アベノミクスの舞台裏(2) -- このエントリーを含むはてなブックマーク

日銀の物価目標や総裁選びも、
消費増税という一大イベントを考えると全てが茶番に見えてしまう。

最近、白川総裁叩きが流行っているようだが、
過去5年間の金融政策を見てみれば政策の方向を間違えたようなことはしていない。
ただ政策があまりに漸進的すぎて宜しくなかったというのが真っ当な見方で、
要するに5年間金融緩和しましたがデフレ(あるいはゼロインフレ)を
脱出できませんでした、ということだ。
これは主にデフレや低インフレ下で
利下げが遅れたり利上げした総裁が3〜4人いたせいであって、
過去5年を誰がやってもインフレにするのは難しかっただろう。

今度の黒田総裁候補や岩田副総裁候補は、
2年で必ず2%インフレにすると言っているが
実現の可能性はかなり低いだろう。
まだ決まったわけではないから手の内は明かせないのかも知れないが、
国債の買取を積極化するというような従来の延長線上の政策以外に
特に良い案が出ている訳でもない。

グラフを見れば分かるように、2008年頃のエネルギー高騰という
特殊要因をならして見れば、過去にインフレ率が2%近傍で推移したのは、
ドルが200円台だったようなプラザ合意前の時代と
バブル期の数年くらいである。
為替が1ドル150円になるとか、
企業の生産設備を大量に廃棄させる、
物価を統制して強制的に物価を上げるというような
相当手荒い手段を政府が取らない限り2年で2%近傍は難しい。
CPI
(縦軸は前年同月比)

そして就任から2年という期限は消費税を上げたちょうど1年後、
消費税引き上げの景気への影響がだいたい反映された頃にやってくる。
要するに2年後、2%のインフレ目標を達成できずに説明責任を問われる日銀総裁は、
結局、消費増税後の景気悪化の責任を取らされる可能性が高い。
しかも、その総裁候補は財務省出身なのである。

全てが茶番なのだ。

恐ろしい事に政府は、構想から19年かかった5%超の消費税実現のわずか
1年半後に更に2%の消費増税を計画している。
これは流石に財務省も「ボーナスステージ」と位置づけているだろうが
ひょっとすると、金融政策にプレッシャーをかけ資産バブルを引き起こして
2%のボーナスゲットを企んでいるのかも知れない。

個人的にはインフレ目標はアカウンタビリティの一環として立派な政策だと思うが
昨今の急激な金融政策のシフトには危険な香りがする。

なんだかこれから日本経済は、怖いもの見たさの2〜3年になりそうである。
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。
金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程に留学。
2009年、某州立大数学科専任講師。2010年、助教。2016年、准教授。

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