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【Willyメソッド】10桁×10桁を暗算する方法 -- このエントリーを含むはてなブックマーク

最近知ったが、1年半前くらいから2桁かける2桁の暗算が流行ってるらしい
「岩波メソッド」などという仰々しい名前がついているから、
「ふーん、どうやるの?」と思って方法をググってみたら、なんてことはない、
魚を書きながら(笑)ちょっと違う順序で計算するだけのことらしい。
まあ、普通に筆算するよりは若干暗算しやすいかも知れない。
(計算方法を紹介したページのリンク
この方法、東京大学医学部在学中の岩波邦明さんが考えたとのこと。
岩波さんっていうから、
「あぁ、岩波書店の創業者にコネがある人か。」
と思ったら出版社は小学館。



「おまえw 東大理Ⅲとか受かったうえに、
たかが2桁のかけ算で本売っちゃうとかどんだけ天才なんだよw」

というのが取りあえずの感想だが、
ちょっと悔しいので、ネタにマジレスと思いつつも、
対抗して新しい「Willyメソッド」でも考えてみよう。

取りあえずセールスポイントは、

「2桁x2桁とかマジしょぼくね?
Willyメソッドなら10桁x10桁でも暗算できるし(キリッ(*1)」 

ということにしてみる。

(*1) MACで半角カナはメンドくさい。

はじめに、小学校時代の記憶が飛んじゃった方のために復習しておくと、
2桁以上のかけ算は九九と分配法則を組み合わせることによって計算できる。
例えば「67x89」であれば、
(60+7)x(80+9)
= 60x80+60x9+7x80+7x9
= 4800+540+560+63
= 5963
という具合だ。
だから2桁x2桁なら、
九九の表を2x2=4回参照した上で、4個の数を足し合わせる必要がある。
つまり九九を計算する時間を別にしても、足し算を4−1=3回しなければいけない。
これが10桁x10桁なら、
九九の表を10x10=100回使った上で、100個の数を足し合わせる必要がある。
つまり九九を計算する時間を別にしても、足し算を100−1=99回はしなければ
ならないので、少なくとも2桁x2桁の33倍程度の時間はかかる。
時間はかかるが計算の難しさはあまり変わらないはずだ。

しかし、10桁x10桁を暗算できる人が少ないのは、
その計算過程でたくさんの数字を記憶する必要があるからだ。

従って、いかに必要な記憶量の少ないアルゴリズムで
計算するかが暗算の鍵
であると言える。
ちなみに筆算は、紙にいくらでも書き込めるという前提で考えられているため、
その意味で最適にはなっていない。

そこで、以下の前提条件の下で10桁x10桁を暗算できる方法を紹介しよう。
(ただし、九九の表は暗記しているものとする。)

前提1)最終的な計算結果は、1桁ごとに紙に書き込んで良い。
前提2)3桁たす2桁(答えが3桁以内のもの)を暗算できる。
前提3)前提2の結果(3桁の数字)を直後の計算開始まで記憶できる。

つまりこの方法では、3桁の数字1つを覚えることさえできれば、
10桁x10桁を暗算できるし、
好きな時点で一時中断することもできるということである。

実際に10桁x10桁を例に説明することもできるが、
足し算を99回行うためあまりに冗長な説明になる。
この方法は何桁x何桁の場合でも適用できるので、
ここでは4桁x3桁を例にとってやってみよう。

(例)3456x789

(答えの一の位)
かけられる数の一の位「6」の上に使用済みの印(・)を付け
(注:印の位置は環境によってずれることがあります)、
一の位どうしを掛け算する(6x9=54)。
答えの1の位「」を書き込み、繰り上がりの「」を記憶する。

   ・
3456x789=      4

(答えの十の位)
「3456」のうち印のついていない中で一番右にある「5」に印をつけ、
「789」の一番右の「9」をかけ(5x9=45)、
記憶していた「5」と足し合わせる(5+45=50)。
答えの「50」を記憶する。

「3456」の「5」の右の数「6」と
「789」の「9」の左の数「8」をかけ(6x8=48)、
記憶していた「50」と足し合わせる(50+48=98)。
「3456」の「6」より右には数がないので、この位はここで終了。
答えの十の位「」を書き込み、繰り上がりの「」を記憶する。

  ・・
3456x789=     84

(答えの百の位)
「3456」のうち印のついていない中で一番右にある「4」に印をつけ、
「789」の一番右の「9」をかけ(4x9=36)、
記憶していた「9」と足し合わせる(9+36=45)。
答えの「45」を記憶する。

「3456」の「4」の右の数「5」と
「789」の「9」の左の数「8」をかけ(5x8=40)、
記憶していた「45」と足し合わせる(45+40=85)。
答えの「85」を記憶する。

「3456」の「5」の右の数「6」と
「789」の「8」の左の数「7」をかけ(6x7=42)、
記憶していた「85」と足し合わせる(85+42=127)。
「3456」の「6」より右には数がないので、この位はここで終了。

答えの百の位「」を書き込み、繰り上がりの「12」を記憶する。

 ・・・
3456x789=    784

(答えの千の位)
「3456」のうち印のついていない中で一番右にある「3」に印をつけ、
「789」の一番右の「9」をかけ(3x9=27)、
記憶していた「9」と足し合わせる(12+27=39)。
答えの「39」を記憶する。

「3456」の「3」の右の数「4」と
「789」の「9」の左の数「8」をかけ(4x8=32)、
記憶していた「45」と足し合わせる(39+32=71)。
答えの「71」を記憶する。

「3456」の「4」の右の数「5」と
「789」の「8」の左の数「7」をかけ(5x7=35)、
記憶していた「71」と足し合わせる(71+35=106)。

「789」の「7」より左には数がないので、この位はここで終了。

答えの千の位「」を書き込み、繰り上がりの「10」を記憶する。

・・・・
3456x789=   6784

「3456」と(789の一の位にある)「9」の掛け算は終わったので、
9の上に印をつける。

・・・・   ・
3456x789=   6784

(答えの一万の位)
「789」のうち印のついていない中で一番右にある「8」に印をつけ、
「3456」の一番左の「3」をかけ(8x3=24)、
記憶していた「10」と足し合わせる(10+24=34)。
答えの「34」を記憶する。

「789」の「8」の左の数「7」と
「3456」の「3」の右の数「4」をかけ(7x4=28)、
記憶していた「34」と足し合わせる(34+28=62)。

「789」の「7」より左には数がないので、この位はここで終了。

答えの一万の位「」を書き込み、繰り上がりの「」を記憶する。

・・・・  ・・
3456x789=  26784

(答えの十万の位)
「789」のうち印のついていない中で一番右にある「7」に印をつけ、
「3456」の一番左の「3」をかけ(7x3=21)、
記憶していた「6」と足し合わせる(6+21=27)。

「789」の「7」より左には数がないので、この位はここで終了。

答えの十万の位「」、答えの百万の位「」を書き込んで計算完了!

・・・・ ・・・
3456x789=2726784


10桁x10桁よりも桁数が多くても計算は可能が、
全てのケースで3桁の記憶で済むのは11桁x11桁までだ。

・・・・・・・・。
確かに計算機を叩けば一発で答えが出るのだけれども、
算数や数学の計算を最小限の記憶にて実行する方法は、
これから少し役立つ場面が増えるかも知れない。
というのも、PCやタブレット、スマホを使った教育用プログラムが増えているからだ。
今のところ、数学教育用のプログラムはほぼ、
「暗記を要求するもの」と「複雑な問題の答えを択一式で回答するもの」に限られている。

一桁の四則演算のような基本的な内容なら前者だし、
中学校以上で本格的な問題なら、たいてい後者である。
後者のケースでは、形式上はコンピューター上だけで勉強が完結するものの、
実際には、学習者が手元で紙に計算をする必要がある。
しかしこれでは、タブレットやスマホの利便性を
最大限活用した学習法とは言えないだろう。

やや話は変わるが、私は中2の時に右手を骨折して、
左手で試験を受ける羽目になったことがあった。
幸いマーク式だったので答えを書き込むのには左手でも支障なかったが、
一番大変だった科目は、計算をほぼ暗算でしなければならない数学であった。
そう考えると、コンピュータソフトを活用した教育はインプットに制約が多いために、
意外と数学と相性が悪いのである。

例えば、2桁x2桁の掛け算の練習問題をコンピューター上に載せたとき、
生徒が紙を使えないとすれば、どのような形式で解答させる方式がベストだろうか。
紙で計算するなら、筆算を使っても良いし、分配法則でばらしても良い。
もしかすると、「岩波メソッド」を使う人もいるかも知れない。
そうなると、計算方法に依存する途中経過を要求することはできないから、
方法に依存しない部分だけを入力させるのが妥当のように思える。
おそらく、計算の最終結果を一の位から順に入力させることになるだろう。
では、もっと桁数が多かったらどうするのか。

そう考えていくと、タブレットを持ってソファーで寝転びながら算数や数学を
勉強するには、記憶量を最小に抑えるWillyメソッドで学ぶのが最適なのである。


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テーマ : 算数・数学の学習
ジャンル : 学校・教育

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No title

Willyメソッド、すごいです。
今、3x3と4x3をやってみましたが、慣れたらできる感じがしました。
記憶力鈍っているおばちゃんが、中断してもどうにかできたので、若いうちからやったら楽にできそうです。
桁が増えても同じ作業なのがいい!

No title

今、もう何回かやってみましたが、記憶した数字を足すの、各位の掛け算一通り終わった後の方が、私はやりやすかったです。たぶん、九九で見慣れた数字を足す方が、頭でビジュアル化しやすいからかなあ。

No title

Cheeさん:

どうもです。別にすごくないですよ。2ケタ×2ケタの掛け算だけでベストセラー飛ばしちゃう岩波さんは、やっぱりマーケティングの天才ですね。

>各位の掛け算一通り終わった後の方が、私はやりやすかった

これだと論理的には記憶する量が増えると思いますが、時として人間にはやりやすかったり
するのでしょうね。そのあたりの兼ね合いが難しいところです。

また、数字を書き込まず直接答えを言わなければならないという条件下で考えると、各位の数字を時々使って忘れないようにする工夫も必要になるでしょう。
プロフィール

Willy

Author:Willy
日本の某大数学科で修士課程修了。金融機関勤務を経て、米国の統計学科博士課程にてPhD取得。現在、米国の某州立大准教授。

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